採用に課題?
ならまずココを直せ!──急成長企業5社の採用デックに学ぶ、採用広報アプローチ

「カジュアル面談希望が来ない…」、「いい人が採れない…」。

自社の採用状況にお嘆きの貴社や貴殿に、明日からできる処方箋を届けに来た。

いわゆるIT・テクノロジーを起点にしたベンチャー / スタートアップならもれなく用意しておきたい、「採用デック」だ。

「自社に興味がある人材なら、コーポレートサイトを読み込んできてくれるはずだ…」。もちろんそれはそうだが、貴社は誰しもが知りうる著名企業なのだろうか?候補者が、昼時の人気飲食店が如くこぞって待ち並ぶような人気企業なのだろうか?その答えに秒でYESが出ないのであれば、本記事は多少なりとも参考になるはずだ。

何においてもまずは候補者の目に触れること。貴社や貴殿がまだ見ぬ候補者に「存在を認知」してもらわない限り、話は始まらない。

そこで今回は、採用が活況なベンチャー / スタートアップの採用デックをお借りし、各社のユニークな採用広報のアプローチについて紹介していく。当然、自社に取り入れられる要素も多いはずなので、学べるものはしかと自社の採用広報にも反映させていこう。

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30億円の資金調達で、ミッション実現がさらに間近に──カミナシ

つい数日前、3/29に30億円の資金調達を発表したばかりのカミナシ。「ノンデスクワーカーの才能を解き放つ」といったメッセージを掲げ、小売・製造業のDX支援サービスを手掛けるスタートアップだ。

今回の資金調達に合わせて採用デックもアップデートされ、これまで以上により多くの仲間を募っていくフェーズにあると言える。

気になる最新の採用デックには、これまで同社が辿った足跡として、各フェーズで生じていた課題、またその課題をどのように解いてきたのかということがわかりやすく解説されている。まるで、読み手の自分自身に向けて会社説明会を開いてくれているような感覚だ。そしてそこにはもちろん、今後の展望についても。

スライドにもある通り、カミナシはシリーズBに位置し、これから事業・組織共に拡大していくタイミングに差し掛かる。ある種、会社が日々進化していく様を如実に体感できる、最も刺激的なフェーズとも言えるだろう。

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「若さ」とは、競争優位性である──ACROVE

ベンチャー/スタートアップ界隈において、「20代」「若手」「急成長」といったキーワードを挙げると、FastGrowはまずACROVEを想起する。

ECロールアップ事業を武器に、彗星の如く現れた同社を本格的に追いかけてはや1年。2022年3月時点では20名前後だった組織は目を見張る速度で急拡大。2023年3月時点では70名を超える規模となっている。

その理由は、ACROVEがECという成長市場に根差していることは勿論だが、何より、同社に属する勢いある若手が、裁量と当事者意識を持って事業を拡大させているからに他ならない。成長が著しく、トレンドの移り変わりが早いEC領域においては、そうした変化に敏感かつスピード感あるキャッチアップが“自然体で"行える若手こそ、優位に立てるのだ。

現在はそうした血気盛んで活力みなぎる20代メンバーをフォローし、さらなる成長を促すため、30〜40代のミドル・シニアクラスのプロフェッショナル人材も続々とジョインしている。(2022年7月開催済みのFastGrow Conferenceにおいて、ACROVE代表・荒井氏と共に、元ベイン・アンド・カンパニー出身で現ACROVE・人事部長を務める守屋氏がその事業創造ノウハウを披瀝し、聴衆の注目を浴びた)

そんなACROVEだが、採用スライドにもある通り、まだまだ事業も組織も「初期フェーズ」にある。諸君は、これから同社が「令和のメガベンチャー」へと進化していく様を見届けるのか、その一員となりコトを成すのか、どちらだろう。

ACROVEは現在、下記のポジションを担える仲間を募集中だ。本記事を読んで興味を持った読者は、ぜひチャレンジしてみてはいかがだろう。

  • マーケティングディレクター
  • ECサービス事業側のクライアントに対してECでの売上向上やオペレーション改善のための戦略立案から実行、プロジェクトマネジメントまで担当

  • マーケティングスペシャリスト
  • 上記ディレクターのもとで施策実行から実行後の分析業務、分析結果に基づくクライアントコミュニケーションなどを担当

  • ブランドマネージャー
  • ECロールアップ事業内の自社ブランドのP/L責任を持ち、バリューアップ戦略立案から実行マネジメントまで担当

  • クリエイティブディレクター
  • ECロールアップ事業内の自社ブランドにおけるクリエイティブ制作として、ディレクションから実装までをブランド横断で担当

  • M&Aセールス
  • ECロールアップ事業内で買収対象ブランドのソーシングからクロージングまで、一貫したセールスのプロセスを担当

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遠くに見えて実は身近な「ヘルスケア」。
その未来を創る者たち──CUC

CUC採用スライドより抜粋

「医療業界か、自分には関係ないな」。

まさかいないとは思うが、FastGrowの読者でありながらこうした発想を抱くようでは、事業家センスを疑うというもの。

「課題のサイズが大きく、待ったなしの状態」「全人類にとって必要不可欠」「マーケットリーダーが不在」。これだけでも十分、事業家人材なら挑む理由になる。そこに加え、確固たる使命感(ミッション)を持ち合わせて挑むのがこのCUCだ。

CUC採用スライドより抜粋

医療という希望を創る。

CUCはこのミッションのもとに集まる事業家たちによって組成される組織である。その取り組みがいかに我々の日々の安心を下支えしているかということは、過去の取材でお伝えしてきた通り。医療とは本来、⼈々に安⼼をもたらし、社会に進歩をもたらす「希望」。その本質が揺らぎ、変⾰と進化が必要な局⾯に、CUCの仕事は存在する。

その実態について、これまでFastGrowでは医療現場の変革に挑む若手たちや、海外の病院の経営支援に挑む若手といった、フレッシュなメンバーの活躍ぶりからうかがうことが多かった。

CUC採用スライドより抜粋

上記のスライドに載る金川氏もそのうちの一人。2023年2月に開催されたばかりのFastGrow Conference(申込者1,000名以上)において、医療業界で事業に挑戦する意義や醍醐味を発信してくれたことは記憶に新しい。

「優秀な若手が活躍していることは分かったが、そんな彼ら彼女らを牽引する、CUCの経営陣とは一体どんな人物たちなのだろうか」──。

そんな読者の声もあり、今回FastGrowでその全貌を初公開したい。国内有数の事業会社や総合商社、外資系金融機関を経た錚々たるメンバーが立ち並ぶCUCグループ。40兆円という医療マーケットを切り開く首脳陣としては、文句のない顔ぶれではないだろか。

CUC採用スライドより抜粋。訪問看護運営のソフィアメディ、在宅ホスピス運営のCUCホスピスを含め、CUCグループにはさまざまな業界のエグゼクティブが参入している。

CUCの若手はこの経営陣からフィードバックを得ながら、裁量を持って事業開発、事業成長にコミットできる。これは、過去にFastGrowでお伝えしてきた同社の様々な魅力に加えて、大きなユニークネスとなるだろう。

そして最後に朗報だ。CUCは今後、国内外における新規事業や既存事業において、その事業拡大と組織マネジメントを担える優秀人材を求めているとのこと。

医療業界のリーディングカンパニー・CUCにおいて、中核となる事業を拡大・創造する役割を担える立場。読者の君も目指してみないか?

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顔写真と実名入りの、「入社理由を聞いてみました」──アルプ

販売・請求管理SaaS『Scalebase』を展開するアルプ。2023年2月にシリーズAエクステンションラウンドとして総額4.1億円の資金調達を発表し、累計調達額は約23.1億円となった。導入企業には成長を続けるSaaS企業が多く並び、まさに「ゴールドラッシュ時のツルハシ売り」といった様相を呈している。

そんな同社は、note発信を積極的に続けるなど、採用のための取り組みにも労を惜しまない。会社紹介資料にも面白いこだわりが見えるので、さっそく見てみよう。

採用候補者なら誰もが気になるであろう、現職メンバーの入社理由。それを、顔写真と実名入りで8名分、3スライドも使って掲載しているのだ。職種もドメインエキスパートからプロジェクトマネージャー、PdM、フロントエンドエンジニアとばらけさせつつ、重要ポジションなのかバックエンドエンジニアは3名分も掲載するこだわりよう。

候補者ファーストな思想が、この資料づくりからうかがえる。急成長の裏側で必要な丁寧な仕事として、まさに参考にすべきなのではないだろうか。

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プロフェッショナル人財を支援する、急成長スタートアップ──SEPTA

「プロフェッショナル人財のための自由なインフラ環境構築」。

上記の事業ミッションを掲げ、フリーのコンサルタントと企業のマッチングを実現する業界トップのプラットフォーム『CoProject』を運営するSEPTA。同社が目指すユニークな世界観や事業モデルは、2022年夏以降からFastGrowで何度も紹介してきた。

その影響も相まって?昨今、SEPTAが描く世界観に共鳴する優秀な人材たちが訪ねてきているとのこと。そこで、折角の機会を逃すまいと、我々はSEPTAに採用資料の刷新を依頼したところ、スピーディに対応してくれた。ここに紹介していきたい。

結論から言うと、「事業、伸びてます」だが、そんなことはFastGrowで取り上げる企業ならば当然。ここでは、これまで文章でしか起こされてこなかった『CoProject』の事業モデルの解説図や、同社の成長の軌跡について触れてみよう。

こちらがSEPTAの創業事業である『CoProject』の事業モデル概念図だ。冒頭に述べた「プロフェッショナル人財のための自由なインフラ環境」を構築すべく、フリーのコンサルタントが自身のバリューを最大限に発揮できる案件を選び、プロジェクトに参画できるといったサービスだ。

また、既にトライアルは始まってはいるものの、2023年春以降から本格展開が見込まれる第二の事業『The Team』の存在も、今後のSEPTAの事業成長に拍車をかけることは間違いないだろう。

また、その他採用スライドの仕立て具合に関して目に留まったことも記しておこう。SEPTAでは以下のように、事業成長に伴うオフィスの進化を視覚的に表現している点がユニークで、採用候補者にとっても目に見える形で同社の成長ぶりを感じ取れるのではないだろうか。

たかが採用スライド、されど採用スライド。ぜひ採用にまつわる取り組みをしている読者も参考にしてみてほしい。

こちらの記事は2023年03月31日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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