連載エースと呼ばれた20代の正体──若手のノウハウ大全

顧客を“ヒーロー”にする、道のりはまだ始まったばかり──Leaner Technologies 織茂氏の“エースたる所以”

登壇者
織茂 尚之

早稲田大学卒業後、2016年に新卒で株式会社リクルートジョブズに入社。採用領域のソリューションコンサルタントとして、通算100社以上の大手顧客の事業成長に貢献。通期全社MVPに加え、約2万名以上存在するリクルートグループの営業マンの中から、最も優れたナレッジを共有する「TOPGUN」を2年連続で受賞。2021年1月より株式会社Leaner Technologiesにセールスとして参画。その後、2022年1月にカスタマーサクセスマネージャーに就任し、CS組織の立ち上げを務める。好きなことは、商談とサウナで熱波を送ること。

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会社のなかでひときわ活躍している社員がいる。群を抜いて優秀な社員がいる。そんな“エース”と呼ばれる人間は、いかにしてエースになったのだろうか──。

20代エースの正体に迫る連載企画「突撃エース」の内容を元に、本記事ではそのエースたる所以を考察した。

第15回は、支出管理プラットフォーム『Leaner』を提供する株式会社Leaner Technologiesの織茂氏。リクルートジョブズから転職し、カスタマーサクセスマネージャー(以下、CSマネージャー)として顧客の成功に伴走する織茂氏。社内では「織茂氏ほどCSを体現している人はいない」と言われる存在。そのエースたる所以について、迫ってみよう。

  • TEXT BY WAKANA UOKA
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Leanerを導入してくれた意思決定者をヒーローにしたい

織茂織茂僕は“ヒーロー”という言葉が大好きなんです。だから『Leaner』の導入を決意してくれたクライアントを絶対にヒーローにしたいと思っています。

Leaner Technologiesは、BtoBの発注における見積もりプロセスをデジタル化するSaaSプロダクトを提供する企業だ。織茂氏の役目は、『Leaner』を導入したクライアントと伴走するカスタマーサクセス部門のマネジャー。

社内でも「織茂さんほどCSを体現している人はいない」と太鼓判を押される同氏は、イベントが始まるやいなや、自らが掲げるミッションを披露してくれた。

その想いを実現するには、いかに高い位置に目標を置き、そこに向かってやり抜くことがすべてだと付け加える同氏はLeaner TechnologiesのCSMを務めるまでに、どういったキャリアを歩んできたのだろうか。

織茂氏は2016年にリクルートジョブズに新卒入社。5年ほど勤務したのち、2021年1月にLeaner Technologiesに転職した。新卒でリクルートジョブズへの入社を決めた経緯について、次のように振り返る。

織茂高校までは365日野球漬けの生活を送り、大学入学時に群馬から上京しました。大学時代にはサークル3つを兼務したうえ部活動にも入り、3~4年生のころには20社ほどのインターンに参加するなど、色々な経験ができた学生生活でした。

一方、就職活動ではかなり迷いました。というのも当時の僕からすると選考を進めていたどの会社もすべてよく見えてしまいまして(笑)。そこで、実際に社会人になったつもりで、どの企業でどのように活動していくのが面白そうかを軸に、企業を見極めていきました。

リクルートジョブズを選んだのは、いろいろな業界に関われる働き方ができると確信したから。20社のインターンを通じさまざまな業界を見る中で、どれもこれも面白いと感じたからこそ、多業界に携わりたいと思うようになりました。

リクルートジョブズに入社後、2年目での通期MVP、3年目には2万人ほどいる社員から10人ほどしか選ばれない「トップガンアワード」を受賞するなど飛ぶ鳥を落とす勢いで営業成果を残した織茂氏。

そんな織茂氏に転機が訪れたのは26歳ごろ。あと3カ月〜半年ほど経てばマネージャーになれる可能性があるタイミングだったという。なぜそんな時期に転職を考え始めたのだろうか。織茂氏は次のように語る。

織茂リクルートジョブズでは様々なことを学ばせていただき、当時の経験はLeaner Technologiesでも活きています。

ただ、様々な賞を受賞しながらも心の奥底ではずっと、僕がすごいのではなく、このマーケットを開拓し、この組織を作り上げた先人たちがすごいんだと、ずっともやもやした気持ちを抱いていました。

当時から今も変わらず、「リーダーシップを持ってマーケットを変えたい」という気持ちを強く抱いています。既に完成された市場でシェアの奪い合いをするような仕事ではなく自ら切り拓き、お客さんのトップラインを引き上げられる、そんな仕事をしたいと強く感じるようになったんです。

「24時間、仕事のことを考えてマーケットに向き合っていたい」そんな熱量を持って、本気でマーケットを変える覚悟をもった企業を探した。そうして辿り着いたのがLeaner Technologiesであったのだ。さらに、Leaner Technologiesのビジネスモデルが顧客との相乗効果で成長し合えるものであったことも同社に惹かれた理由だと織茂氏は続ける。

織茂お客様のサクセスと自社のサクセスとが比例する関係性を築けている会社は、実は少ないように思います。お客様がサクセスすればするほど、自社サービスの必要性が薄まり、いただく対価が反比例的に減っていくなんて、ちょっと寂しいじゃないですか(笑)。

共に成長し合える関係性を築きたいと思っていた私にとって、Leaner Technologiesはまさにぴったりの環境でした。

次章からはLeaner Technologiesのエースとして活躍する織茂氏の仕事の流儀3箇条についてみていこう。

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“All-in Customer Success”で顧客に向き合うべし

CSマネージャーとして活躍する織茂氏が、第1に挙げた仕事の流儀は「オールインカスタマーサクセスで顧客に向き合うべし」だ。Leaner Technologiesは、会社のバリュー、クレドとして「All-in Customer Success」を掲げている。これはつまり、全社的にカスタマーサクセスを第一に全ての意思決定を行うというもの。実際にOKRの設定にもこのカスタマーサクセスが起点として設計されているのだ。

全社のバリューとして名言されている「All-in Customer Success」。そんな同社のCS部門を牽引する立場にある織茂氏はが考える目標設定の要諦は、「指針をシンプルにすること」だ。「クライアントのためになるのであればやる。クライアントのためにならないのであればやらない」という、徹底的にシンプルでわかりやすい指針だからこそ、メンバーが迷うことなくクライアントの成功に集中できるのだ。

織茂指針が明確であれば、チームメンバーも迷わずに済みます。プロダクトに落とすとき、作るべきもの、作らなくていいものの判断も容易になりますし、営業もお客様に刺さる・刺さらないがわかりやすくなると思っています。

こうした考え方は、リクルート時代の経験から培われたもので、そこから根本的には変わっていません。リクルート2年目でMVPを取ったとき、上司との振り返り面談の場で「で、クライアントの課題はちゃんと解決したの?」と聞かれたんです。その何気ない一言にはっとさせられました。

当時の私は「自分の目標には達しているし」と考えていて、それがイコールお客様の課題解決に繋がっているわけではないとそのとき初めて気づけたんです。それもそのはず、お客様からしたら、自社の課題が解決したかどうかが重要であり、私の目標達成はどうでもいいですもんね。

そんな当たり前だけど、つい見落としがちなことに気づけたことで、お客様との向き合い方が180度変わりました。以後そのスタンスを徹底するようになりました。今、Leaner Technologiesのカスタマーサクセスの仕事をする中でも、特に重要な考え方だと思っています。

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顧客と自社の持続的な成長に責任を持つべし

2つ目に織茂氏が挙げたのは、「顧客と自社の持続的な成長に責任を持つべし」だ。リクルート時代、織茂氏は自社のプロダクトの成長を考えたことはなかったと語る。プロダクトの成長を考えるのはプロダクトチームの役目だという感覚でいたというのだ。「与えられた武器や予算でいかに戦えるか」のみにフォーカスし、事業の成長には責任感を感じられていなかったのだ。

しかし、”持続的に”顧客の課題解決に向き合うと、自社の成長にも自然と目を向ける必要性が出てくる。自社プロダクトの成長が止まってしまうと、顧客の課題とも向き合えなくなってしまうからだ。

「持続的な成長に責任を持つ」。織茂氏はこれらを口先だけの決意としないために、何より顧客との時間を大切にしている。ここで示唆深い「時間経過と当たり前基準」の関係性についての考え方を披露してくれた。

織茂例えば、登場した当時は便利だと話題になったZoom会議も、今や当たり前で何の衝撃もありませんよね。それと同じように、今のLeaner Technologiesの機能でお客様に価値提供ができていたとしても、1年後にはその機能は当たり前のものになってしまう。当たり前のラインがどんどん上がっていく中、提供できる価値が変わらないサービスは価値を提供し続けられないんです。

だからこそ、定期的にお客様と話をし、「どうありたいのか」というあるべき未来像を語っていただくことを大切にしています。例えば商談の中で「未来のことを話すアジェンダ」を必ず入れ込むようにしているんです。

経営層との商談なら、「現在掲げている経営方針や部門の目標はどのような想いや背景で設定されたのか」を聞く。中には、お客様がやりたいことが今の『Leaner』では実現できないこともあります。でも、話を聞くことで一歩高い目標を設けることができ、共に成長していこうと考えることができるんです。

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顧客接点と一次情報にこだわるべし

最後に挙げたのは、「顧客接点と一次情報にこだわるべし」だ。1つ目に挙げた顧客へのスタンスと同様、これもリクルート時代から変わらず織茂氏が大切にしていることだ。

織茂大切なのは、顧客以上に顧客のことを知ること。そのためには、一次情報をいかに取ってくるかが重要です。例えば営業担当の方から聞いた情報は、その時点で過去のものであり、今とは内容が異なっている可能性が大いにあります。

最新情報を持ってしてお客様と会話しなければ、お客様のやりたいこと、実現したいことから遠ざかってしまうおそれがあるのです。

入念に市場調査をしてリリースしたプロダクトや機能が、ふたを開けてみたら誰にも使ってもらえなかった、なんていうのは今も昔も見受けられることだ。これを防ぐにも、やはり顧客の一次情報を得るしかないと織茂氏はいう。「それくらい心配性な方が、社内メンバーを上手く巻き込んだり、いろんな人に応援してもらえたりするのではないでしょうか」と見解を述べた。

顧客の成功を一心に願い、そのために目指すべき姿を真摯に伝え、共に変革していく。顧客をヒーローにする織茂氏の道のりは、これからも続いていく。

こちらの記事は2022年07月19日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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