「私たちは副業マッチングサービスではない」
YOUTRUSTが“日常に溶け込むキャリアSNS”に込めた信念

インタビュイー
岩崎 由夏
  • 株式会社YOUTRUST 代表取締役 

大阪大学理学部卒業後、2012年株式会社ディー・エヌ・エーに新卒入社。新卒、中途の採用を担当。2016年子会社ペロリに出向し経営企画を担当。2017年株式会社YOUTRUSTを設立。

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「あ、この会社終わりだな」

2020年3月上旬、新型コロナウイルス感染症の蔓延による景気悪化の報道を前に、一人の起業家が、そう直感した。

彼女の名は岩崎由夏。副業・転職のキャリアSNS「YOUTRUST」を展開するYOUTRUST代表取締役で、2020年1月に二度目の資金調達を終えたばかりだった。

不景気で、人材業界は苦境に立たされるのが通説だ。開かれていたはずの未来が突然閉ざされたように思えたという。

しかし、“終わり”を感じた日から、YOUTRUSTは急成長を遂げている。2020年3月以降、DAUや月次MRR(月次経常収益)は前年の数倍以上の速度で伸び、マッチング数も4.4倍に達した

YOUTRUST躍進の裏で何が起こっていたのだろうか。その歩みをたどると、“コロナ禍による副業ブーム”だけでは決して説明のつかない飛躍の理由がみえてきた。

  • TEXT BY HARUKA MUKAI
  • PHOTO BY SHINICHIRO FUJITA
  • EDIT BY JUNYA MORI
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“転職市場への違和感”がすべての始まりだった

YOUTRUSTは、友人もしくは「友人の友人」の近いコミュニティの中で、副業・転職をしたい人と企業がつながるキャリアSNSだ。現時点で副業・転職に興味がない人でも気軽に登録でき、友人や同僚の状況を知ることができる。

副業や転職をしたいユーザーがプロフィールに職歴や意欲を記載すると、それを見た友人あるいは「友人の友人」からオファーを受け取れる。有料のリクルーターアカウントでは、「友人の友人」までのユーザーの副業・転職意欲を閲覧して、スカウトを送れる仕組みだ。

提供:YOUTRUST

YOUTRUSTは、岩崎氏が描く“あるべき転職市場”を実現するため、2018年4月に産声を上げた。「信頼される人が報われる転職市場」は、サービスの始まりから揺るがぬミッションだ。

このミッションを掲げるに至った背景には、岩崎氏がディー・エヌ・エーで中途採用を担当していた頃に抱いた違和感がある。

岩崎当時のディー・エヌ・エーでは、主に転職エージェントを介して採用をしていました。エージェントの方はマッチしそうな求職者を一所懸命に提案してくれるのですが、履歴書や職務経歴書で「合いそうだな」と思っても、実際に話してみると印象が違うことが何度かあって。

その度に、履歴書や職務経歴書、数回の面接で転職先企業との合う合わないを判断するのは、限界があるんじゃないかと思っていました。

採用側として抱いた転職市場の仕組みへの小さな違和感。それは後に自身がエージェントを介した転職活動を始めると、さらに積み重なっていく。

岩崎エージェントの方から勧められる企業が、「紹介手数料」の高い企業ばかりだと気付いたんですよね。

一般的に、転職エージェントを介して採用が成立すると、企業は報酬として紹介手数料を払います。その金額は一律ではなく、売り上げのためにも、手数料の高い企業を勧めねばというようなプレッシャーが、エージェントにかかりやすい。

多くの求職者はその仕組みを知りませんよね。エージェントに勧められたことで特定の企業に誘導され、キャリアの可能性が狭められてしまう可能性があるんです。

採用担当者と求職者。両方の立場を経験して積み重なった違和感は、転職市場へのはっきりとした課題意識へと変わっていったという。

岩崎今の転職市場では、書類上での見え方や紹介手数料の多寡によってキャリアが左右されている。それって本質的ではないし、フェアではないと思うんです。

本来なら優秀で信頼を得ている人ほど機会に恵まれる転職市場であるべき。少なくとも、私はそう信じています。

決して転職エージェントが悪だという話ではなく、今の転職市場の仕組み自体がフェアではないし、改善の余地があるのではと考えるようになりました。

複雑に絡んだ転職市場の仕組みが抱える課題を解く。挑戦すべき壁は定まった。実際に、課題を解消していくために、岩崎氏はどのように糸口を見つけ、YOUTRUSTの構想を練り上げていったのだろうか。

岩崎転職活動をしながら、よく「私をよく知る友人や知人に転職先を紹介してもらえるサービスがあったらいいのに」と想像していたんです。

書類だけでは分からない人柄や仕事ぶりって、エージェントの方よりも友人や知人のほうがよく知ってるはずじゃないですか。だったら、友人や知人にマッチしそうな会社や仕事を紹介してもらうほうが、自分に合う転職先と出会える可能性が高いんじゃないか、と。

それに、実際の人柄や仕事ぶりを知る人から紹介されて転職する形がスタンダードになれば、周囲に信頼されている人ほど、より良いキャリアをつかめるはず。私の信じる“本質的な”転職市場にも近づくと考えていました。

「信頼できる人から転職先を紹介してもらう」というアイデアと「信頼される人が報われる転職市場」というミッションが結び付き、サービスの構想は見えてきた。

まず、構想を形にする段階では、転職市場でどのようにサービスを展開するかについて検討を重ねていった。市場の仕組みは一気には変わらない。仕組みを変えるためには、足がかりとなる領域を見つける必要があったからだ。

岩崎当初は、転職先のみを探せるサービスとして展開する予定でした。でも、知人や友人にサービスについて話すと、「副業したい人知らない?」とか「良い副業先ないですか?」とよく聞かれることがあったんです。

周囲を見渡してみると、副業やフリーランスで数社を手伝った後に、最もエキサイティングな職場に転職している知人や友人が増えていました。

企業にも求職者にも副業のニーズが高まっているんだなと感じ、転職市場の中でも副業の領域から着手することに可能性を感じたんです。

副業から個人と企業の関係が始まれば、企業は書類や面接の印象ではなく、能力や人となりを踏まえて採用判断がしやすい。求職者も実際に働いて仕事内容やカルチャーを体感した上で転職先を選べる。

岩崎氏にとって、その仕組みは既存の転職のあり方よりもフェアに感じられた。

岩崎履歴書や職務経歴書を用意して知らない人と面接をする代わりに、とりあえず一旦働いてみて面白いかを判断する。そのほうが理にかなっているし、今後はスタンダードになるのかもしれない、と直感的に思いました。

ニーズの高まりを肌で感じて、岩崎氏は副業からの転職がスタンダードになる未来を予感。YOUTRUSTを、副業先も探せるプラットフォームへと小さく方向転換する。転職市場を変えるにあたって、まずは副業領域で勝負をしかけたのだ。

2018年4月にローンチして以降、YOUTRUSTはスタートアップ界隈を中心にじわじわとユーザー数を伸ばしてきた。2020年1月にはユーザー数が8,000人を超え、リクルーターアカウントを利用する企業も180社を突破。「信頼される人が報われる転職市場」に向けて着実に歩みを進めてきた。

ローンチ当日に綴ったMediumの記事

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いつか来ると信じた“副業のビッグウェーブ”を迎えて

YOUTRUSTのユーザー数が8,000人突破し、二度目の資金調達を終えた1カ月後。新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、日経平均株価が大幅に下落した。景気にどれほどの影響が出るか分からないが、不景気になったとしたら転職市場は確実に冷え込む。岩崎氏は、勝負を仕掛けようとするタイミングで出鼻をくじかれた。

スタートアップには、ときにチャンスの到来まで耐える期間も必要だ。翌日から岩崎氏は「会社として終わらない」よう事業計画を練り直していった。繰り返し、メディアが報じるネガティブなニュースに耳を塞ぎたくなる気持ちを堪えながら。

しかし、数日経ってもユーザーアカウント数は減らず、伸びていた。「まだ、影響が出ていないだけかもしれない」「数日なら偶然かもしれない」と、ぬか喜びしないように気持ちを落ち着かせていたという。

それから数日、数週間が経っても、やはりユーザー数は減らなかった。それどころか、ユーザー数は相変わらず順調な伸びを見せている。明らかに、予期せぬ追い風が吹いていた。

岩崎なかなか自信を持てませんでしたが、数字は伸びている。要因を考えていくと、ワークスタイルの変化が、私たちのサービスにとってはポジティブな影響をもたらしていると分かりました。

新型コロナウイルス以前、特に大企業では、副業の採用におけるマネジメントやセキュリティが課題になっていました。毎日出社しない人をどうマネジメントするのか、副業で関わるスタッフにPCは支給するのか、私物を利用するなら権限はどうするか──などの懸念の声はよく聞こえていました。

それが今、一部の業種や業態でリモートワークの導入が進み、マネジメントやセキュリティの課題における正社員と副業社員と副業の差が埋まりつつある。その結果、大企業でも副業の導入を検討する企業が増え、私たちにとっては追い風となっていたんです。

3月以降も変化は勢いを増していく。2020年6月にはライオン、7月にはヤフーユニリーバなど大手企業が相次いで副業の募集を始めた。

岩崎コロナ禍以前は、YOUTRUSTの成長にとって、副業採用についてのメリットを発信し企業を啓蒙する活動はマストだと考えていました。けれど、啓蒙が不要になるくらい人々の意識が変わった。

リクルーターアカウントの営業で「出社が原則なので副業は雇えない」と断られるケースも、コロナ禍以前はあったんですけど、最近は滅多に聞かなくなりました。

また、人件費を抑えるために正社員ではなく副業を積極的に採用する企業も増えているようです。YOUTRUSTのリクルーターアカウントを利用する企業にも、募集枠を正社員採用から副業採用へ変更した事例がありますね

企業側だけでなく、求職者側の意識も変化した。内閣がが会社員を対象に行った、現在の働き方についての調査でも、「ポストコロナの働き方の方向性として『兼業・副業の一般化』が60.1%」という結果を見せている。

この先、企業にとっても個人にとっても副業という選択肢は珍しくなくなるはず。岩崎氏が創業時から待ち望んでいた変化は、予想しない形で現実となりつつある。

岩崎サービスを立ち上げてからの2年間「大企業は副業なんて採用しないのでは……」と弱気になる日もありました。けれど、いつか副業のビッグウェーブが来ると信じていました。これまでやってきたことは間違っていなかった。やっと来たか、という気持ちでいます。

スタートアップは、いずれ来る未来を想定して事業やサービスを創っていく。YOUTRUSTは、周囲に否定されようとも、信頼される人が報われる転職市場を信じて育ててきた。時間はかかったが、2年間の地道な積み重ねは確かに結実した。

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コロナ後の飛躍的成長を築いた“4人目の正社員”

スタートアップにとって市場の成長は重要であることは言うまでもない。だが、市場が伸びれば事業の伸びるかといえば、それほど単純ではない。追い風をつかむためには準備が必要だ。

YOUTRUSTが、コロナ禍がもたらした社会の変化による影響をポジティブなものに変えられた背景には、ある社員の存在があった。

1年近くにわたり副業でYOUTRUSTに関わり続けた後に入社した佐藤亮太氏。事業責任者としてビジネス領域全般に携わり、今年9月からCOOに就任した。

佐藤氏はもともと、YOUTRUST共同創業者の山田昌弘氏と、趣味のコミュニティで知り合いだった。大手インターネット企業で働くなかで人事領域のプロダクトに関心を持ち、山田氏に連絡を取ったことがきっかけだったという。

岩崎佐藤は入社して間もなく、「1月から仕込みをして、4月以降はこうやってサービスを伸ばします」と事業成長に向けた計画を宣言し、見事に達成していきました。以前から動いていたさまざまな取り組みを整理し、追うべき数値と施策を絞り、進むべき方向へ導いてくれたんです。

入社後すぐに成果を出せたのは、佐藤自身が優秀なことはもちろんですが、副業で関わっていたため、キャッチアップが不要だったことも大きいと思います。入社時点でYOUTRUSTについてほとんど何でも知っていましたから。情報収集や人間関係の構築するいった期間が一切必要なかったんです。

提供:YOUTRUST

岩崎氏は、佐藤氏がジョインする前の状態を「事業も組織も大して成長していないのに、ヤバいと自覚できていなかった」と振り返る。

岩崎何となくやりたい取り組みはたくさんあって。同時に動かしてみるものの、二兎追う者は一兎をも得ずで何も達成できていない。それなのに、「ヤバい」とは思えていなかったんですよね。

「茹でガエルの法則」ってあるじゃないですか。カエルを常温の水に入れ徐々に温度を上げていくと、熱さに気付かずに死んでしまうという。まさに、私も組織も茹でガエルになりかけていました。

茹でガエル状態だった組織は、佐藤氏の「一度決めた以上は必ず達成する」リーダーシップによって変容を遂げていく。

岩崎佐藤のやり切る姿勢で組織のモチベーションに火がつき、成長が加速していきました。特に3月以降は一気に事業が伸び、組織の拡大も視野に入ってきた。そこでやっと、私も組織も「去年の状態はヤバかったんだ」と気付けました。

“ヤバい状態”から抜け出せたのは、佐藤が入社してくれたおかげです。客観性を失いかけていた私たちに、目を覚ますきっかけをくれた。本当に幸運だったと思っています。

佐藤氏は約1年間、副業という立場で外からYOUTRUSTを見てきた。だからこそ、より冷静に課題を発見できたのかもしれないと、岩崎氏は考えている。

岩崎組織って、外部との交流が一切なく、その上自らを省みる機会もないと、狂気を帯びてしまうと思うんです。歴史を振り返っても、客観性を失って自滅した組織は無数にあります。

副業のメンバーがいることで組織に外の視点がもたらされ、ヤバさを自覚しやすくなる。それも副業の大きな利点かもしれないと、身を以て実感しましたね。

副業からの採用がスタンダードになる未来を見据えて始まったYOUTRUST。その危機を救い、急成長に導く立役者が副業から入社した社員であったこと。それは先の読めない時代にあって自身が掲げたミッションを信じてこの先も走り続けていく力を、岩崎氏に与えてくれるはずだ。

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副業マッチングではなく“日常に溶け込むキャリアSNS”へ

市場の波が来るまで諦めず事業を育てる。信頼できる人材を副業で迎え、事業や組織を左右する意思決定をも任せる。ビフォーコロナから積み重ねてきたアクションが、YOUTRUSTの飛躍の土台を成している。

最近では、副業ブームを“味方につけた成功事例”として、YOUTRUSTがメディアで取り上げられる機会も増えた。取材では「他の副業マッチングサービスとどう差別化しているのか」をよく聞かれるという。その度に、目指すべき姿を伝えきれていないことへの歯がゆさが募る。

岩崎今はYOUTRUSTを副業マッチングサービスと認識している人も多いと思います。けれど、自分たちは「副業のマッチングをやっている」とは捉えていないんです。

YOUTRUSTは、信頼される人が報われる転職市場を実現するために生まれました。そのゴールにたどり着くために「副業」という切り口でマーケットエントリーしているのが今のフェーズ。見据えているのは転職市場の変革であって、副業はきっかけです。

そして、信頼される人が報われるためには、人柄や仕事ぶりを知る人が継続的につながり、より良いキャリアと出会える仕組みが必要です。それはいわゆる「マッチング」とは異なります。マッチングして終わりではなく、継続した関係の中で転職する。それが転職のあるべき姿ではないかと考えているんです。

副業したいタイミングにおける“点”の出会いを生み出すだけであれば、「副業マッチング」でいいだろう。しかし、YOUTRUSTが目指しているのは、継続的な人と人の“線”のつながりを生み出すこと。そう考えるからこそ、YOUTRUSTは「キャリアSNS」を掲げてきた。

岩崎私たちは、今すぐ転職や副業を検討していないユーザーにもYOUTRUSTを継続的に利用してほしいと考えています。日頃から友人や知人、その周辺の人とゆるく交流し、人となりや価値観、仕事でのアウトプットを共有しているほうが、より自分に合う仕事や転職先と出会いやすくなる。ひいては信頼される優秀な人に機会が集まる状態にも近づくと考えるからです。

だから、マッチングではなくキャリアSNSをやりたい。転職先や副業先を探すことが“非日常”と捉えられている現状を変えていきたい。

それに、信頼される優秀な人ほど本業でも満足できる仕事に就いていて、転職や副業マッチングサービスに登録しない傾向にあります。彼らが普段から利用するSNSを構築できれば、結果的に副業マッチングサービスとの差別化にもつながると考えています。

ビジョンを達成するために、岩崎氏はどのようなキャリアSNSを実現しようとしているのだろうか。2020年7月の大規模リニューアルで掲げたメッセージは「日常に溶けこむ」だった。

そのために実装された機能のひとつが「カンパニーページ」だ。求人情報や所属する社員の投稿が一覧でき、気になる企業があればカンパニーページ自体を「フォロー」できる。

求人へ応募するタイミングだけでなく、日頃の投稿から企業のカルチャーや雰囲気を知り、ゆるやかに交流できる場を提供している。

提供:YOUTRUST

さらに、マイページにはプロフィールだけでなく投稿履歴も表示されるようになった。肩書や経歴だけではなく、日頃の投稿内容からユーザーの人となりや価値観、仕事ぶりを知ることができる。

YOUTRUSTは、リニューアル後も「日常に溶け込む」ために進化を続けている。日常に溶け込むとは、ただユーザーがアクティブに利用できるというだけの状態ではない。

岩崎氏はユーザー同士のやりとりにおいて生じる「感情」に着目し、YOUTRUSTの次なるステージを描く。その感情への眼差しが他のキャリアSNSとの違いにもつながる。

岩崎人がSNSで交流を深めるには「感情」を無視できません。以前、元ミクシィ副社長の原田明典氏も「SNSは感情含有度(※)が高いからよく見てしまう」とおっしゃっていて、ものすごく共感したんです。友人が書いたmixiの日記などは、情報として役立つとかではなく、友人の気持ちが込もっているから、自分も感情移入して読んでしまう。感情がやりとりされるから見にいきたくなるのだ、と。

キャリアSNSも同じで、知り合いの転職報告を見て勇気づけられるとか、起業した友人が同じ職種の人を探していてワクワクするとか、そうした感情を揺さぶるやりとりを増やすことで、より日常的にチェックしたくなる状態に近づけるのでは、と考えています。

そもそも、転職先を決めるときって理性だけを働かせているわけじゃない気がするんです。ちょっと恋愛にも似ているというか。相手の熱意や想いに良い意味で巻き込まれ、気付いたら意思決定してしまう面もあるんじゃないかって。そういった感情の乗ったやりとりをYOUTRUSTで実現していけたら、面白いだろうなと思っています。

※原田氏の造語。メールやSNSの投稿に込められている感情、読み手が受け取る感情の量を指す

「感情に乗ったやりとりを実現したい」という言葉は、2020年9月のプロダクトアップデートにも反映されていた。

以前からYOUTRUSTにはユーザー同士で紹介コメントを投稿できる仕組みがある。アップデート後は、誰かが紹介コメントを投稿すると、紹介されたユーザーのタイムラインに表示されるようになった。ユーザーの人となりや仕事ぶりを綴ったコメントからは、確かに感情や熱量が伝わってくるようだ。

提供:YOUTRUST

不況からの副業ビッグウェーブ、“茹でガエル状態”からの脱却、そして大規模リニューアル──めまぐるしい数カ月を振り返った上で、岩崎氏に事業の現状に点数を付けるならと尋ねると、「100点中10点いくかどうかです」と厳しい採点が返ってきた。

岩崎現状は、YOUTRUSTのサービスが求められていると分かった状態。PMF(プロダクト・マーケット・フィット)を終えて、やっと事業が立ち上がった段階でしょうか。

周囲からは「調子良さそうだね」と言ってもらえる機会もあります。でも、自分としては満足できていない。まだまだ、もっとやれるはずだと。これからも筋肉痛を感じながら、全力で事業と向き合っていきたいですね。

逆風に晒されても、あるいは思いがけない追い風に背中を押されても、揺るがぬミッションを見据え、前に進む。これから何度“終わり”が訪れても、彼女は仲間とともに果てしなく歩んでいくだろう。副業が当たり前になる時代のさらに先にある「信頼される人が報われる転職市場」に向かって。

こちらの記事は2020年10月09日に公開しており、
記載されている情報が異なる場合がございます。

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執筆

向 晴香

inquire所属の編集者・ライター。関心領域はメディアビジネスとジャーナリズム。ソフトウェアの翻訳アルバイトを経て、テクノロジーやソーシャルビジネスに関するメディアに携わる。教育系ベンチャーでオウンドメディア施策を担当した後、独立。趣味はTBSラジオとハロプロ

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藤田 慎一郎

編集

モリジュンヤ

1987年生まれ、岐阜県出身。大学卒業後、2011年よりフリーランスのライターとして活動。スタートアップやテクノロジー、R&D、新規事業開発などの取材執筆を行う傍ら、ベンチャーの情報発信に編集パートナーとして伴走。2015年に株式会社インクワイアを設立。スタートアップから大手企業まで数々の企業を編集の力で支援している。NPO法人soar副代表、IDENTITY共同創業者、FastGrow CCOなど。

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校閲

タテイシサエコ

校正/校閲者。PC雑誌ライター、新聞記者を経てフリーランスの校正者に。これまでに、ビジネス書からアーティスト本まで硬軟織り交ぜた書籍、雑誌、Webメディアなどノンフィクションを中心に活動。文芸校閲に興味あり。名古屋在住。

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