医療の事業化こそ、BizDevの本分──CUC×ファストドクター特別対談・コロナ禍の臨床現場にみた、行政と民間企業で共創するヘルスケア新時代の夜明け
Sponsored医療業界でのあらゆる負を解決する、事業創造ベンチャー・シーユーシー(以下、CUC)。今回は、志を同じくする盟友であり、生活者・医療者が利用する日本最大級の時間外救急プラットフォームを展開しているファストドクターとの対談をお届けする。2社は2021年の初頭にタッグを組み、行政や医療機関と連携してコロナ禍に苦しむ患者を救ってきた。
多くの人命を救うことに繋がった本プロジェクトは、一体どのように進められていったのか。医療業界という規制の多いであろう業界で、ベンチャー/スタートアップが活動していくのにハードルはないのだろうか。先の記事でも話を伺ったCUC・事業開発室長の広田 幸生氏と、ファストドクター・代表取締役の水野 敬志氏に当時の実体験を振り返ってもらった。
- TEXT BY WAKANA UOKA
- PHOTO BY SHINICHIRO FUJITA
- EDIT BY TAKUYA OHAMA
医療は行政と民間企業で共創する。
これが今後の業界スタンダード
医療業界で事業を展開するCUCとファストドクター。まず初めに、冒頭に述べた通りこの領域においてベンチャー/スタートアップが介入する余地はあるのだろうか。法規制や古くからの業界の慣習によって、革新的な取り組みをするにはハードルが多く、断念せざるを得ないこともありそうだ。医療業界を外から見ていると、こうした疑問がまず浮かんでくる。そんな我々の疑問に対し、水野氏、広田氏は次のように答える。
水野確かに医療業界には規制が細かくあります。ただ、もう「民間企業には任せられない」とか「ここは行政の担当領域だ」とか言っている場合じゃない、抜き差しならない状態になってきたと感じていますね。
水野例えば、30年前に同じ事業をやろうとしたら行政指導が入り、「民間企業による参入は承認できない」「人の命を扱う医療に“生産性”など持ち込むな」と言われたでしょう。なぜなら、当時はまだ医療現場のリソースと、診療が必要な患者数の比率に余裕があったからです。
しかし、超高齢社会(65歳以上の人口の割合、“高齢化率”が21%を超える社会。日本は2007年より該当)となった今は、社会保険費の増加、医療現場の人的リソース減も相まって、もはや行政主導のみで量質共に満足のいく医療を提供し続けることは難しくなってきているんです。
そうした今の状況において国民に医療サービスを提供し続けるためには、医療機関の“サービスレベルを下げる”か、“生産性を上げる”かの2択しかない。しかし、公共に資する行政としては当然、“医療のサービスレベルを下げる”という選択肢は取りづらい。となると、民間企業から“生産性を上げられる”力を持った人たちを呼び込むほかないんです。
なるほど、少子高齢化が進んだ現在においては、行政が民間企業の力を必要としているとのこと。だがそれでも、今ひとつそのイメージが湧きづらいと感じる読者もいるだろう。例えば、民間企業の力を借りるといっても、あくまで行政が起案したものを指示に沿って実行するだけ、といったような──。
水野私も医療業界に足を踏み入れるまではそうした思い込みがありました。しかし、実態は違う。実は医療の世界は杓子定規というより、是々非々で物事を判断するカルチャーがあるんです。
コロナ禍においてまさに体感しましたが、実行したい取り組みの必要性を厚生労働省の人たちに確認すれば、意外と柔軟に対応してもらえるんです。また、それは病院やクリニックなど医療機関の方々も然り。提案した施策についてのNG理由を把握し、法規制に反しない対処法を弁護士の力も借りて進めていくと、仕組みを変えられるといったこともあった。こうした経験から、いざ業界内に入ってみると、いろいろチャレンジして変革を起こせるんだなと。
広田我々CUCも、コロナ禍はもちろん、普段から厚生労働省には事業推進上の確認相談で頻繁に電話をしますね。法規制に対する我々の解釈が正しいかどうかを尋ねると、丁寧に応えていただけます。特に、2021年のコロナ禍における行政、医療機関、我々民間企業との共同プロジェクトによって、距離はグッと縮まった気がしています。
広田それこそ昨今では行政の方から「既存の枠組みだけでは目の前の医療課題をスピーディーに解決できない。ぜひプロジェクトをオーガナイズしてほしい、プロデュースしてほしい」とご依頼をいただくんです。
今回ファストドクターさんと共に進めた『世田谷区 自宅療養者 健康観察センター』の取り組みがまさにそうですよね。行政や逼迫する医療現場だけでは解決できなかったことを、医療法に則り、かつ事業としてきちんと収益が出るビジネスモデルを組んだ上で医療サービスを提供しました。コロナ禍を経て行政と民間企業がタッグを組む流れは一気に進んだと感じていますし、今後も加速、拡大していくでしょう。
どうだろう?水野氏が医療業界に入る前までそうだったように、多くの読者がこの業界に対して穿った見方をしていたのではないだろうか。「医療業界は民間企業の力で変えられる」、そんなメッセージを受け取ったところで、次章では具体的に、コロナ禍での事例を通じてCUC&ファストドクターがどのように行政や医療機関とタッグを組んでいったのかを掘り下げていきたい。
この2社がなければ、数百名の命が失われていた
広田氏の話に出てきた『世田谷区 自宅療養者 健康観察センター』の運営とは、2021年2月より開始した『コロナ対策プロジェクト』を指す。世田谷区とCUCグループ、ファストドクターや医療機関がタッグを組み、コロナ禍で病床数が逼迫するなかに在宅医療サービスを提供した。
具体的な取り組みとしては、病床数が足りず自宅療養をしているコロナウィルス感染患者に対し、体調が悪くなった時の診療や処方、あるいは入院が必要な場合は搬送先が見つかるまでの酸素供給や対処療法、および健康状態のモニタリングを実施。昼間の診療やモニタリングはCUCグループと医療機関が連携して対応し、夜間はファストドクターが執り行うといった24時間体制の連携だ。
この取り組みでまず特筆すべきは、新型コロナウィルス感染症に苦しむ数百名の命を救ったプロジェクトにも関わらず、運営メンバーが2社合わせて20〜30名前後というコンパクトぶり。それも、医療業界の玄人ばかりではない、という点だろう。
CUC側からは在宅医療事業のリーダーと若手数名、また関連会社のソフィアメディアから看護師をアサインし、その他コールセンター部隊を含めて約15名が参画した。対するファストドクターも同様に看護師出身のリーダーを中心に、自治体連携担当やオペレーション部署のマネージャー陣、またコンタクトセンターからは部長が参画し、中には入社1年未満でかつ非医療業界出身のメンバーもアサインされた。
更に驚くべきは、行政と医療機関の連携を構築しつつ、この2社がたった2週間でプロジェクトを実行まで進めた“スピード感”にある。
水野案件によりますが、一般的に行政との取り組みは実現するまでに最低3ヵ月程度は最低かかります。通常は規制の問題クリアだけでなく、プロジェクトを進めるにあたって複数の民間企業が入札式でコンペをする必要があります。
そんななか、今回僅か2週間という短いスパンでプロジェクトを開始できたのは、行政が私たち民間企業を“下請け”としてではなく“パートナー”としてとらえてくれたことが大きいです。
例えば行政側との連絡手段ひとつとってもそうです。行政側との患者の情報共有において、最初はFAXで行っていたところを「せめてメールでデジタルにしましょう」とお伝えしたところ、その提案に先方が寄り添ってくれたんです。プロジェクトに関わるMTGもZOOMでの実施を同意いただけましたし、結果的にコストパフォーマンスの良さを感じていただけました。
「こうした結果は、行政と共に『どうすれば一刻も早く共同で医療サービスの提供を始められるのか』を考えられたからであり、我々が有能だから実現できたという話ではない」と水野氏はいう。とはいえ、誰しもが先に挙げてくれたような迅速なプロジェクト推進ができるとは到底思えない。そこに2社ならではの知見が活きたポイントはなかったのだろうか。
水野その点でいくと、常日頃から“テクノロジー起点”で“事業開発”を行なってきているから、ということは言えそうです。通常、自治体や保健所とのやりとりはアナログが主流。そこに対しまずはデジタルなコミュニケーションツールを導入し、約2週間でスピーディに業務フローを詰めていきました。
我々も CUCさんもデジタルには強いので、患者の情報をどんなフォーマットで、どのように2社間で共用するかといったシステム仕様もデモを回しながら高速でつくりあげていきましたね。そのなかの苦労でいうと、各自治体によって患者のモニタリング情報を管理するシステムが異なり、我々の提供するサービスや情報は同じなのに、行政側に返すための情報連携を自治体ごとにカスタマイズしていかなければならなかった点ですかね。あれは大変でした(笑)。
広田同じ会社で昼夜の引き継ぎを行うだけでも情報の連携ミスが多発するのに、それをあの緊迫したムードのなか、異なる企業同士でシームレスに連携できたことは誇らしいことですよね。
また、こうした座組みを整えるなかにも継続性のあるビジネスモデルを構築する必要がある。そこに掛かってくる人件費やシステム導入費をどのように回収していくか、これを即座に試算立ててあくまで“事業として”実行できたのは、幾度となくヘルスケアマネジメントの領域で事業開発してきたからこその賜物ですよね。
この一連のエピソードは、人命に関わる緊急事態のなか、選りすぐりの医療従事者が体力勝負で寝ずの番をしたという話ではない。両社のヘルスケアマネジメントのリーダーたちが主導しつつも、業界未経験の非医療従事者たちが一丸となってプロジェクトを完遂したところに、この話の肝があるといっていい。言い換えるならば、ヘルスケア事業のプロフェッショナルたちが、コロナウィルスという災禍に打ち勝ったのだ。
医療は日本の最重要課題である。
飛び込む理由はそれで十分
CUCとファストドクターで活躍する広田氏と水野氏。ここで、彼らが医療業界の変革に携わることになった道のりについても触れておきたい。
広田氏は、前回の記事でも語られているように、コンサルティングファームからリクルートでの事業開発を経て、2015年にCUCに入社。病院の経営支援事業を担当したのち、『チャレンジコロナプロジェクト』に携わった。
一方、水野氏は新卒でコンサルティング業界に入り、楽天に転職。楽天市場のマーケティングを中心に行い、2017年にファストドクターに参画、翌年に代表取締役に就任している。同氏は楽天に転職する時点ですでに起業がキャリアの選択肢にあったのだという。
水野当時、超高齢社会におけるデジタル化の推進にどう挑戦するのかを思案していまして、取り組む事業ドメインとしてホットだった介護×ロボティクスで挑戦しようかなと思っていたんです。しかし、事業経験もなければ経営責任を負ったこともない、メンバーマネジメントも未経験。そんな状態から起業するのは正直怖いなと思い、事業経験を積むべく楽天に入ったという経緯があります。
当時の楽天には20代後半で執行役員に就いている人もおり、若くして事業をつくっていく経験が積めるなと感じたんです。実際に入社後はマーケティングを中心に事業推進を経験し、最終的には部下70名をまとめる立場も担うことができました。
水野そんな私が医療に興味を持ったのは、祖母が要介護となり、そこから亡くなるまでの期間が長かったことがきっかけです。僕は東京で働いていて、祖母は地元・愛媛県の介護施設に入居し、そこの介護職員が面倒を見てくれている。本来なら身内である僕がケアすべきものを、どこか見て見ぬふりをしてしまっている感覚があったんです。
そんな原体験もあり、今後の超高齢社会における課題をどうソフトランディングさせていくのか、その解決役を担いたいと考え、ファストドクターに入ることにしました。ジョインしたのは、共同代表の菊池が「医療現場の業務オペレーションをデジタル化したい」と声をかけてきたことがきっかけです。同社に入社してからは主にDX推進、コーポレートサイト部門でファイナンス、その後に事業開発という役割を経ました。共同代表の菊池が医療方面を、私がデジタルビジネスの領域を担当するといった分担ですね。
広田水野さんのキャリア変遷は非常に共感します。僕もコンサルティングファーム、事業会社を経て CUCに参画しましたが、コンサルだけだとやりがいとしては100%の充実感を味わうことができなかったんですよね。
広田コンサルはビジネススキルの向上やキャリアへの箔付としては魅力的な環境です。しかし、自分のやりがいや使命感といった本質には刺さっていなかったというのは、今の環境を選ぶ上で大事なポイントだったなと思います。
そんな広田氏がファストドクターに出会ったのは、Healthcare G-Hackというオープンイノベーションの取り組みで、ヘルスケア領域を強みとするVCと情報交換を行っている中でのことだった。CUCはもともと事業開発において他社との連携を積極的に取り入れる、オープンイノベーションを志向しており、タッグを組めるヘルステック企業を探していたのだ。そこで広田氏はとあるVCからの紹介で、同社がリード投資家を務めるファストドクターと繋がる。
その際に広田氏は、医療現場に身を置く立場ながら深いビジネス感覚を備えたもの同士として、ファストドクターと出会った瞬間にシンパシーを感じたという。対する水野氏も同様。かねてよりCUCの活動をベンチマークするほど意識していたそうだ。
水野CUCさんはお会いする前からつぶさに活動状況を追っていまして、事業の進め方や情報発信の仕方などを外から学ばせてもらっていました。昨今の医療現場において、これまでの医療従事者の方々だけではなし得なかったことが実現できるようになってきているのは、広田さんのような事業開発に長けた人材が徐々にヘルスケア業界にも増えているからだと思っています。
先に挙げた世田谷区のプロジェクトでは、1,000件を超える自宅療養者からの診察依頼を受けた。2社が連携を開始した当時は、未曾有の事態に、自宅療養者のサポート窓口を引き受ける保健所もパンクし、医療的介入を受けられないまま自宅で患者が亡くなるという悲しい事例も出ていたそう。当時の世田谷区は文字通り絶体絶命の状態だったのだ。
この2社の連携がなければ、自宅療養の孤独な不安のなか、命を落とす人が増えていたかもしれない。事実、保健所に電話をしても繋がらず、「もう見捨てられたかと思った…お陰様で命を救われました」という感謝の声も患者から寄せられているそうだ。
民間企業がそんな緊急事態における最後の砦となれたことは、医療業界への大きなインパクトにも繋がった。行政と民間企業が連携することにより生み出せるシナジーを行政側が体感できたことで、より積極的に民間企業への協力体制を敷いてくれるようになったのだ。
行政、医療機関らを巻き込み40兆円市場を切り開く
このように、未曾有の危機を救ったCUCとファストドクター。2社の取り組みによって今後も行政、医療機関と民間企業がタッグを組み、課題解決していく機会は増加していくだろう。そうなれば当然、そこに求められるのは広田氏や水野氏のような、医療への想いを持ちつつ、プロフェッショナルとして事業を推進できるビジネスパーソンだ。
そんな変革の機会多き今後の医療業界においては、「どれだけ優秀な人材を招き入れても、まだまだリソースは足りない」と水野氏は語る。果たして、この医療業界を切り開ける人材の要件とは何なのだろうか──。水野氏はひと呼吸置いた後、「難しいね」と苦笑し、次のように答えた。
水野何よりもまず、当たり前とされている前提条件を疑える方ですね。40兆円という巨大市場を「もっともっと最適化しよう」とチャレンジしているのが我々やCUCさんです。「以前からの慣習だから変えられない」とルールや仕組みに従うのではなく、前例を疑って「こうすればもっと良くなるはずだ」と果敢に攻めてほしい。
例えば、ファストドクターでは医師の勤務体制を3交代制にしているのですが、一般的に医師の働き方といえば2交代制が業界の常識なんです。しかし、この2交代制という労働環境は医師にとって大きな負担となっている。これでは協力して共に医療業界を良くしていくことはできないと考え、3交代制という他業界の仕組みを医師の働き方に当てはめてみたところ、カチッとハマった。「ファストドクターは3交代制で無理なく働けるから選びました」と多くの医師から好評を得ています。これも業界の当たり前にとらわれていたら改革できなかったことですよね。
水野その他、この業界は“行政×民間企業”だけではなく、“民間企業×医療機関”、“民間企業×民間企業×行政”など、連携する方々が多いことが特徴です。ですから、なんでも1人でやれてしまう人よりも、複数のステークホルダーを巻き込んで事業を推進してきた方がマッチすると思います。それこそ、プロジェクトにおいて他の人を助けたり、助けてもらいながらゴールまで進めた経験がある人などは向いているでしょう。
広田DXの力でレガシーな業界を変えていく取り組みは、医療業界だけでなく様々あります。そのなかで医療業界ならではの特色、他業界との大きな違いは「世界的な最重要課題にチャレンジできる業界である」、「もはや待ったなし、命に関わる緊急性の高い業界である」ということですね。
前回もお伝えしましたが、ヘルスケアマネジメントという職種は世界的にみて最もニーズが増すジャンルの1つです。日本においてはまだまだ数少ないポジションですが、この先10~20年で環境はガラッと変わります。「そんな日本のヘルスケアの形を変えたい」「当事者として面白い事業に取り組みたい」と考える方にはオススメです。
広田特にCUCにおいては、今後も自宅に医療を届ける仕組みをリアルとオンライン交えて実装していき、“医療アクセスの形を変える”ことに注力していきたいと思います。繰り返しになりますが、この業界は今後必ず伸びる。ぜひ皆さんの力も借りて一緒に医療の未来を変えていきたいと思いますね。
水野また、以前より高齢者数と病床数のミスマッチにより、患者を看取る場所が不足するという“2040年問題”が取り沙汰されていますが、今ひとつリアリティが湧かなかった。しかし、今回のコロナ禍によってその臨場感がグッと増したと思っています。であるならば、2040年に先立って今から行政、医療機関、民間企業が連携を深めていくべきだと思いますし、実際にポストコロナの社会に向けた取り組みはスタートしています。
前例を鵜呑みにせず、より良い工夫を模索できる人材がマッチするとのことだが、まったくの医療未経験だとどうしてもハードルを感じるのも事実。前回、広田氏は医療業界で働く上で、「医療の知見は不要だ」と述べたが、水野氏もその意見には同意だとうなずく。
水野何より、医療バックグラウンドのない私がファストドクターの代表をやっているわけですから、これ以上の説明は不要かと(笑)。CUCの代表、濵口さんもそうですしね。医療業界の常識に疑問を持ち、それを覆すロジックとパッションがある方なら、未経験でもまったく問題ないと思います。事実、ファストドクターでは経営企画部長はセキュリティ業界から、事業開発部長は出版業界から、技術開発部長は教育業界からなど、非医療業界出身でもリーダーとなって事業を推進しています。ですから安心して飛び込んでもらいたいですよね。
広田そうですね。CUCにも税理士法人から転職してきた若手がいますが、入社後に小児事業を立ち上げ、現在は現場で活躍してくれています。こうしてみると、医療業界は決して専門性を持った人だけで構成される閉じた業界ではなく、様々なバックグラウンドを持った人たちでイノベーションを起こしていける業界なんだということがお分かりいただけるかと思います。ぜひ、皆さんのチャレンジを待っています。
「“少子高齢化”と“社会保障費の高騰”、これこそが日本の抱える最重要課題だ」と広田氏と水野氏はふしぶしに唱える。この課題を解決することは、取りも直さず日本という国をサスティナブルな社会にしていくことに他ならない。
もちろん、どんな業界においても解決が求められる喫緊の課題はあるが、自身の持つ限りあるリソースをどの課題に注いでいくべきなのか、読者もこれを機に改めて考えてみてはいかがだろうか。
そして、“臨床現場のリアル”という今回の話が、読者にとって医療という業界に魅力を感じてもらう一助になれば本望である。“君の貢献で、未来の君の子や孫の幸せが変わる”、そんな可能性を秘めた領域なのだから──。
こちらの記事は2022年03月29日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。
執筆
卯岡 若菜
写真
藤田 慎一郎
編集
大浜 拓也
株式会社スモールクリエイター代表。2010年立教大学在学中にWeb制作、メディア事業にて起業し、キャリア・エンタメ系クライアントを中心に業務支援を行う。2017年からは併行して人材紹介会社の創業メンバーとしてIT企業の採用支援に従事。現在はIT・人材・エンタメをキーワードにクライアントWebメディアのプロデュースや制作運営を担っている。ロック好きでギター歴20年。
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