連載新たなPMのカタチの確立を目指す ──アンドゲートの挑戦

下請けではなく「直取引」だからこそ自社のメソドロジーを社会実装できる──プロフェッショナルPM集団は、人月商売という慣習をどう変革するのか

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インタビュイー
佐川 達哉

大学卒業後、商社を経て前職のIT企業に入社。約4年間にわたり大手ハイテク企業のインフラまわりの運用・保守を担うエンジニアとして従事していたが、より大きな裁量を求めて転職を決意。2019年にアンドゲートへ参画した。以来、株式会社ポケモンの増税対応ツール導入・運用をはじめ、複数の案件でプロジェクトマネジメントのロールを担っている。

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「“商売”を実現する“メソドロジーファーム”」を標榜し、設立から2年半で急成長を遂げたアンドゲートが人員規模の拡大に動き出している。DXの潮流下、ITやクラウド活用をはじめデジタル技術を駆使した開発プロジェクトが国内外の企業によって次々に生まれる中、これらを技術力やマネジメント力で支え、リードするのが同社のコアビジネス。

はたしてどんな人材が活躍し、どんな素養の持ち主の参画に期待しているのだろうか? 若きリーダーたちに話を聞いた。

  • TEXT BY NAOKI MORIKAWA
  • PHOTO BY SHINICHIRO FUJITA
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スタートアップながら大手企業と対等に議論したいからこそ、直取引にこだわる

商社を経て前職である大手ベンダー系列のIT企業に佐川氏が入社したのは2016年。以来、約3年間をエンジニアとして働いた。主な顧客はグローバルな大手IT企業であり、そこでオンプレミス環境の運用・保守を担っていたが、経験を蓄積していく過程で日本のSI領域に根深く残る風土に疑問を感じ始めたという。

佐川安定した収入や大手ベンダーのもとで働けることに満足できる人間であれば、そのまま前職に残っていたと思うのですが、例えば主体性の部分に疑問を感じるようになりました。

クライアントファーストといえば美しい姿勢のように聞こえますが、何をするにしてもお客様の決定ありきで事が進みます。

使える技術も運用していく手法も、すでに決定事項になっているため、新しいテクノロジーやリソースを持ち込むような提案をしようにも、なかなか意思決定のプロセスまで進んでいきません。

社員の多くが常駐先に張り付く働き方もあって、自社に対する帰属意識や問題意識も決して高くありませんでした。

3年が経過する中、「このままいけば、そろそろPMを任される」という流れがあり、マネジメントにも関心が強かった佐川氏としては、「経験したい」という意向もあったという。

しかし、このまま裁量を任せてもらえない環境でPMをやったとしても、それが本当の意味で自分の新たな成長機会になっていく予感を得られなくなった。

佐川アンドゲートへの転職は、たまたま前職での仲間が先にここへ転職することになり、それがきっかけになりました。

急成長中のベンチャーだということはわかっていたものの、実際にどういう仕事をしているのか興味がわき、いろいろと情報を集めていってわかったのが、とにかく過度にお客様に依存してはおらず、自由に裁量が任されているということ。

そして、小規模なベンチャーでありながら多様な業界の名だたる企業から依頼を受けて、主体的にプロジェクトを回しているという実態でした。

前職で抱いていた「良くない意味で、自分の先が見えてしまう」感覚を、このベンチャーでならば払拭できるかもしれない。そう考え、佐川氏は2019年に入社することを決めた。

以来、キャラクターオフィシャルショップの売上データを管理するプロジェクトや、消費税の増税に対応するツールの導入および運用、さらにはテレビ東京のネット配信事業に関わるデータ活用案件などなどを担ってきた。

佐川実際に入社して、複数の案件を通じて複数のお客様と向き合ったことで、早いうちから気づきました。

アンドゲートは、いわゆるSIer的なアプローチの従来企業とは一線を画す立ち位置にいるし、いずれも名の通った企業がお客様でありながら、正面から向き合い、要件や仕様について同じ目線の高さで議論できる会社なんだ、ということに。

下請けではなく、お客様との直取引を実現できているからこその企業カルチャーなんだな、と感じています。

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悪しき慣習「人月商売」とは一線を画す、アンドゲート独自のPM・マネジメント方法論

こうした感覚を佐川氏が入社早々に感じることができたのは、これまでアサインされたプロジェクトがいずれも「クライアント企業側にとっても未経験の要素が多いチャレンジ」だったせいもある。

運用・保守の局面につきまとう属人性を排し、最新技術も積極的に採り入れながら自動化していくような斬新なソリューションを提供している点なども、アンドゲートが顧客から必要とされる一因。

だが、佐川氏は「なによりも、プロジェクトを成功させるにはどうすべきか」を最優先するアンドゲートのカルチャー・姿勢が多くの企業に高く評価され、信頼を得ているからだという。

佐川当社が提供するサービスに「ダンドル」というものがありますが、このサービスが象徴しているようにアンドゲートではPMが従来背負わされてきた複雑多様な役割をしっかりと整理します。

大きく分けても、プロジェクトそのものを前進させる役割、技術によってプロジェクトを支えていく役割、業務支援によって支えていく役割という3つを従来型のITプロジェクトでは、すべてPMが担っていたわけです。

しかし、経験あるかたなら理解できると思いますが、どんなプロジェクトでも数カ月〜数年にもおよぶプロジェクト期間中、ピーク時とそうでない時とで大きな違いが発生します。その違いに柔軟に対応しつつ、技術面や業務面も把握し、リードしていくのは容易ではないわけです。

それならばアンドゲートが必要な知識や技術、人的リソースをプロジェクトの進捗や業務負荷に応じて過不足なく、1ヶ月単位で提供していけば、これまでのPMが負っていた過度な負担は解消され、プロジェクトそのものの進行に集中できる。そういった思想を反映したサービスが「ダンドル」というわけです。

従来型のSIerが行う手法は「人月商売」と呼ばれ、それが日本の技術系プロジェクトの生産性を妨げてきた、という批判がされてきた。

要は「エンジニア1人当たり時間給でいくら」というような換算でプロジェクト支援サービスを売る手法であり、現代のビジネスに付き物である「変化に柔軟にリソース」を提供できない元凶となるばかりでなく、いたずらに価格競争をあおる要因にもなっていると言われて久しい。

だが、「結局は人月商売のまま」という実情が続いている。佐川氏が説明したようにアンドゲートが創業時から提示したアプローチを、概念的な理想論として唱えているようなところはコンサルティングファームなどいくつもあったというが、現実のプロジェクトには反映されていない。

そこでアンドゲートは、プロジェクトで必要となるPMの業務や役割を最初に定義し、人月単位ではなく、定義した業務をプロフェッショナルとして遂行することに対価をいただく、というサービスを提供をしているというわけである。

佐川創業者であるCEOの田村がなによりもこだわったのがこの点です。

私としては当初、「マネジメントに専念したい」とまで望んで入社したわけではなかったのですが、今ではプロジェクトリードという肩書きで主にマネジメントのプロフェッショナルとして案件に関わっています。

もちろん、当社は少数精鋭の取り組みで参画しますから、局面に応じて私も手を動かしたりはしますが、とにかくマネジメントという仕事の面白さに没頭しているところです。

ヒト、モノ、カネ、時間を漫然と管理するのがPMという捉え方ではなく、技術や業務面のトライを把握しつつも、「このプロジェクトを成功させる」という本来リーダーが持つべき目的意識に集中し、そこで必要になる様々なノウハウも体系化しながら整理をして、そのうえで局面ごとの必要に応じてクライアント企業に新たな提案もしていく役割を担う。

そういう意味合いでのマネジメントに携わることで、成長を実感していると語る佐川氏。

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「アンドゲートというブランド」ではなく、1人のプロフェッショナルとして顧客から評価と信頼を得られる喜び

佐川おそらく前職でマネジメントの仕事を経験していたら、今のような達成感というか、成長実感を得ることは難しかったと思います。

そもそも、旧来の手法や姿勢でPMをやったとしても、今のように本気でプロジェクトの成功に対して情熱を持てていたかどうか疑わしいです。

この先、自分としてはエンジニアとしても成長したい願望が残ってはいるものの、アンドゲートで担うようなプロジェクトリードのエキスパートは、周囲のIT企業やコンサルティングファームを見回してみても、そうそういません。

ですから、まずはここでしか経験できないマネジメントのプロフェッショナルになる道を追求していきたいと思っているんです。

前回登場した中野氏はエンジニアとして、今回登場の佐川氏はマネジメントのプロとしての成長を志しているが、両者には共通点がある。

新しい価値創出のノウハウを自らが主体性を持って実践・実行し、そこで得た経験を活かしながら、他では追い求められない成長を体感していくという点だ。

そして、これこそがアンドゲートの存在意義であり、それが多くの名だたる企業の目にとまり、現在の活況につながっているのであろう。

佐川そういう集団ですから、エンジニアをやるにせよ、業務の世界での成長を目指すにせよ、私のようにマネジメントの領域に軸足を置いてやっていくにせよ、いわゆる指示待ち型の人には向いていないと思います(笑)。

自分たちの努力が他では決して達成できなかったはずの結果につながっていくことを喜びとして捉えたり、そうして様々なビジネスの成功に貢献できたりすることに醍醐味を感じるような人。

そういう人が成長を心から望んでいるのであれば、ここでは自由に裁量を任されて、その希望をかなえていけると思っています。

最後に、「アンドゲートでしか得られない喜び」は例えばどういう瞬間に実感するのか、と質問したところ、佐川氏は「ありがちな返答かもしれませんが」と前置きした上で、こう応えてくれた。

佐川「アンドゲートの●●さんのおかげで、本当に良い結果が出せました」とお客様に言っていただいたり、「次も●●さんにお願いしたいです」と言ってもらえたりする瞬間です。

こういう返答って、インタビューによくあるパターンなのかもしれませんが、ここでは「各々の専門性を互いに分かち合い、新しい事業の創造を指揮する」というミッションも相まって、誰しもが間違いなくこうした評価を得ることができます。

プロジェクトリードに限らずエンジニアであっても、アンドゲートの人間は明確な役割をもって動きますし、お客様と正面から議論をする存在になるので、私たちとしても「やりきった感」を手にすることができるんです。

「いつもの手法で、与えられた予算を守り、決められた納期までに、プロジェクトを終えました」で満足する者もいるのだろうが、アンドゲートに寄せられるオファーは、いずれもイノベーティブな色合いの強い内容。

だからこそ、チャレンジングな人間にこそ向いている集団であり、顧客には集団としてだけでなく個人の印象も強烈に残っていくことになるのだろう。

こちらの記事は2020年02月28日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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執筆

森川 直樹

写真

藤田 慎一郎

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