“正解”は与えられるものではなく、創るもの──変わり続ける電通総研に見る、キャリア戦略
Sponsored「就職人気ランキング」が注目を集め、「20代で市場価値を上げなければ」と焦りの声が飛び交う就活の現場。情報に触れるうち、いつの間にか「どの会社が正解か」という問いに意識を奪われる人も多いのではないだろうか。
実際、この手のランキングの顔ぶれは10年、20年という単位で大きく入れ替わる。今人気を集めている企業が、この先もずっと同じように評価され続ける保証はない。それでも、目に見える指標や企業の「看板」に安心感を求めてしまうのは、いつの時代も変わらない自然な心理かもしれない。
だが、その安心感に寄りかかるだけでは、この先のキャリアが約束されるわけではない。そもそも、いつの時代も「これさえ選べば確実」という正解は、ランキングや知名度のような、他人が作った物差しの中には存在しない。
問われるべきは「どの会社が正解か」ではなく、激変する時代において、自分は何を大切にしたいのか、その軸に立ち返り、自分にとっての正解を自分自身で見出していくこと。それこそが、本質的なキャリア戦略ではないだろうか。
そのヒントを探るべく、本記事で取り上げるのは電通総研だ。
システムインテグレーション・コンサルティング・シンクタンクという3つの機能を統合し、「社会進化実装」企業へと自己変革を遂げる大きな転換点にある同社。2025年公開の解剖記事から連なる今回の取材で、採用・育成の最前線に立つ4名の本音から、キャリアを創り上げるヒントを探っていきたい。
- PHOTO BY SHINICHIRO FUJITA
- EDIT BY TAKUYA OHAMA
正解の会社は、他人ではなく自分が決める
まずは冒頭、新卒採用担当の堀氏が自身のキャリアを振り返りながら、こう語る。
堀学生さんから「親に『とりあえず大手に行けば安心だから』と言われる」と相談されることがよくあります。親世代には「大企業・有名企業=安泰」という価値観を持つ人も多いのだと思います。私自身、就活初期は気にしていたので、その気持ちは分かります。ただ、その価値観を否定するわけではないですが、他人軸ではなく自分軸で決めることが、自分の人生を幸せに歩むために重要だと考えています。
コーポレート本部 人材開発部 新卒採用担当 堀氏
堀私自身、電通総研には中途で入社しました。新卒では別の会社に入社し、「この会社でずっと働いていくんだ」と思っていたんです。その選択に、今も後悔はありません。ですが、その後の社会環境や自分の価値観の変化の中で、偶発的に電通総研に出会い、目指したい方向性や組織の風土がマッチして、転職を選んだんです。新卒の頃の自分では、ITに強みがある会社で、こんなにも楽しく働く未来なんて想像できませんでした。
世間の人気や知名度といった、他者起点の評価軸だけで絞り込まず、幅広い可能性を探りながら、その時々で自分と向き合って選択を重ねていく。それが後悔のないキャリアにつながっていくのだと思います。
自分自身も環境も常に変化し続ける。自分が一度選んだ道であっても、その後の変化に応じて選び直していい──堀氏の話は、そのことを物語っている。そして、会社の知名度や、説明会・面接での第一印象といった、入社前に得られる限られた情報だけで判断せず、自分の実感を基準に会社を選んだのは、新人教育リーダーの木岡氏も同じだ。
木岡私の場合、就活の序盤は「一緒に働く人や環境」を軸に考えつつも、最初は有名企業を中心に受けていました。ただ、選考プロセスが画一化されていることに違和感があり、自分らしさをうまく出せない場面もあったんです。
その中で、一番「素の自分」を出せて、ありのままを評価してもらえたのが電通総研でした。一問一答の面接ではなく、雑談に近い距離感で本音を話せたのが印象的でした。
コーポレート本部 人材開発部 新人教育リーダー 木岡氏
木岡リーマンショックやコロナ禍で世の中が不安定になる中、有名企業に転職した同期もいましたが、私は「この会社なら、会社も自分も成長し続けられる」と、自分の選んだ道を信じて歩んできました。会社の看板や就活人気といった他者の物差しではなく、自分の信念でキャリアを築いてきており、後悔は一つもありません。
他人軸ではなく、自分なりの考えを基準に入社を決めて、本当に良かったと思っています。
“自分の実感”を大事にするのは、会社を選ぶ基準だけの話ではない。入社後に見えてくる会社の実態もまた、入社前に外から見えていた姿とは限らない。
山本私が入社した2008年は、「電通国際情報サービス(現在の電通総研)」の知名度は決して高くなく、従業員数も現在の半分以下でした。当時、ありがたいことに当社のほかに有名企業からも内定をいただいており、実はどこに進むか悩んでいたんです。
これはあくまで私個人の経験に基づく印象ですが、 それぞれの内定者懇親会に参加した際、有名企業のほうでは内定者同士「内定もらえてよかったね!」という会話を耳にすることが多かった一方、当社では「入社後、どんなことがしたい?」等、未来についての会話が中心でした。
「こういう人たちと、一緒に頑張っていきたい」──そう素直に思えたんです。働く社員の熱量や仕事への向き合い方、そして内定者たちとの関わり、そのどちらからも、「この会社でならチャレンジして成長していける」と感じられたことが、入社の決め手になりました。
コーポレート本部 人材開発部 新卒採用リーダー 山本氏
就職人気ランキングや知名度は、あくまでその時点での外からの評価に過ぎない。ランキング上位の会社や知名度のある会社を選んだとしても、それが自分にとってベストな環境とは限らないし、10年後、20年後もその会社が同じ評価を受けている保証はない。
今「正解」に見える会社も、数年後には見え方が変わっているかもしれない。誰かが作った正解を探すのではなく、自ら選んだ道を、自身の努力と仲間との共創によって「正解」にしていく覚悟こそが重要になる。
こうして一人ひとりが自分の軸で選び抜こうとするプロセスを、電通総研自身も尊重している。
山本私たちは「マッチング」を大切にしており、無理に入社を急かすことはありません。他社と比較しながら多角的に企業を見極めることも、必要なプロセスだと考えています。
大切なのは早く決めることではなく、極力フラットな状態で、自分の軸で、自分の責任で「ここで挑戦したい」と決断することです。その上で、電通総研を選んでほしいと考えています。
入り口から学生に寄り添う誠実なスタンスが、ここにはある。そして、ここまで見てきたように、キャリアは最初の選択で全てが決まるわけではなく、その後の行動や偶発的な出会いによって形作られていくのだ。
では、「自ら選んだ道を正解にする」ために、ビジネスの最前線で求められるスタンスとは何なのだろうか。
問われるのは、「この人になら任せられる」という信頼
どれほどテクノロジーが進化し、業務の自動化が進もうとも、決して代替されない力がある。それが「この人になら任せられる」という信頼を築くことだ。
電通総研が手がけるようなBtoBの巨大プロジェクトのコンペティション(競合提案)の場においても、勝敗を分ける要素は機能的なスキルだけではない。
山本我々が相対するのは金融や製造業界を始めとする、業種業界を問わないトップクラスの企業ばかりであり、扱う知識や求められるスキルレベルも突出しています。そこに応えるべく、当社には高いシェアを誇る自社製品や、最先端技術を担うR&D組織といった確かな基盤があります。競合に負けない高度なITスキルや提案力を備えていることは「大前提」なのです。
そのうえで、電通総研には、一度始まれば何年も続くプロジェクトが多数存在します。もちろん、お客様の発注の決め手は技術力だけでなく、提案内容そのものの質や、将来的な展望、価格といった要素も含めた総合的な判断です。だからこそ、お客様からすれば「誰とこの数年間を過ごすか」「この人になら任せられるか」という“信頼”が、最終的に発注を決める非常に重要な判断材料の一つになるんです。
実際に若手が業界トップクラスの企業と向き合う事例は以下の記事をご覧いただきたい
誰もが一定水準のシステムを作れる時代が近づく中で、「人に対する信頼」の価値はさらに高まっていく。だが、ここで言う信頼とは、決して「愛想の良さ」や表面的な「コミュニケーション能力」といった印象から得られるものではない。新人教育担当の斉藤氏は、その実感をこう語る。
斉藤お客様の事業の根幹を支える仕事だからこそ、正解のない困難に直面しても、真摯に対話と思考を重ね、最後まで決して逃げずにやり切ってくれる。そうした「プロとしての覚悟」にも信頼を寄せていただいているのだと思います。
コーポレート本部 人材開発部 新人教育担当 斉藤氏
木岡実際に私が担当した難易度の高い大規模プロジェクトでも、泥臭くお客様の懐に入り込んで課題に向き合い続けた結果、「木岡さんがいるからお願いしたい」と、名指しでお声がけいただいたことがありました。どんなに技術が進化しても、ITスキルやコミュニケーション能力を武器にして最適解を共に創り上げるパートナーとしての存在価値は、絶対に代替されないのだと実感しています。
環境がどれだけ激変しようと、その時々に最も納得のいく答えを、粘り強く一緒に見つけ出してくれる存在。そうした経験と実績に裏打ちされた「信頼される力」もまた、どこでも通用する普遍的なキャリアの武器の一つになっていくのではないだろうか。
中長期でクライアントに伴走し、信頼を得て事業を発展させていく事例は以下より
だが、こうした困難な状況から逃げずにやり切る姿勢やプロとしての覚悟は、ただ座学の研修を受けているだけで自然と身につくものではない。電通総研はどのようにして、若手のうちからこの信頼を得られる人材を育て上げているのだろうか。
その背景には、同社が構築してきた独自の組織風土があった。
挑戦と成長を支える、「裁量」と「心理的安全性」
この組織風土を形づくっているのが、「裁量」と「心理的安全性」という2つの柱だ。過度なプレッシャーや厳しい管理とは無縁の環境が、そこにはある。
ただし「裁量」とは、「自分の希望通りに好き勝手できる」ということではない。
山本電通総研の裁量とは、「自分の責任の範疇でコントロールできる」ということです。高い到達基準が求められる中、決して容易ではありませんが、自分の裁量で進め方をコントロールしながら挑戦できる。だからこそ、「やらされ感」がない。その挑戦を後押ししているのが、失敗を恐れず意見を発信できる心理的安全性です。
では、その「心理的安全性」は現場でどう機能しているのか。
木岡かつて前例のない、難度の高い新規案件が始まった時のことです。上司から「誰もやったことがないから、スタートラインは同じ。相談には乗るが、まずリードしてみてほしい」と任されました。プレッシャーもありましたが、行き詰まれば先輩がヒントをくれて、失敗しても「次はどうしてみようか」と、常に未来に向けた対話をしてくれました。
失敗を責めるのではなく、成長の機会として向き合う。上司や仲間はあくまで「後押し」役であり、手取り足取りリードしてくれるわけではない。特に重大な局面や困った時は支え合える、安心感の中で仕事ができる。そこで求められるのは、その安心感に甘えて受け身になるのではなく、まず自分で動いてみる姿勢だ。
堀顧客の課題解決に向けて、若手の時から、お客様のビジネスパートナーとしてプロジェクトをリードすることが求められます。難しい課題に対して、主体的に自ら仮説を考え周囲を巻き込むことができないと、厳しい環境だと思います。
「どう進めるといいですか?」と仮説を持たずに正解を聞いたり、指示を待つ姿勢は現場では通用しません。「ゴールから逆算し、自分はこう進めた方が良いと思う」という自分なりの考え・仮説を持ち、先輩に壁打ち(対話)をしにいく。そのような発信は歓迎され、周囲の人とすりあわせをしながら最善の対応策を探し続ける。主体的に行動できる人が、周囲からも信頼され、早く成長していく感覚があります。
若手と上司(マネージャー)の連携の実態は、こちらの記事も参考にしてほしい
取材内容等を基にFastGrowにて作成
SNS等では、電通総研は「ホワイト」「働きやすい」「風通しが良い」等と書かれているのを見かける。だが、それは「緩い」という意味ではない。「自分でコントロールできる大きな裁量」と「失敗を許容する高い心理的安全性」、この両方が揃ってはじめて成立する、「やらされ感がない」環境であることこそが本質だ。この4象限で言えば、電通総研が属しているのは、まさに「学習・成長ゾーン」である。
- 学習・成長ゾーン
(裁量・責任、心理的安全性ともに高い):任される範囲が大きく、失敗しても安心して挑戦し続けられる環境 - 快適ゾーン
(心理的安全性は高いが、裁量・責任は小さい):居心地は良いが、成長実感を得にくい"緩いホワイト"な環境 - 無気力ゾーン
(裁量・責任も心理的安全性も低い):任される範囲が狭く、モチベーションを保ちにくい環境 - 不安・バーンアウトゾーン
(裁量・責任は大きいが、心理的安全性が低い):挑戦を求められる一方、失敗を恐れて疲弊しやすい環境
堀ぜひ、学生の皆さんには表面的なイメージだけで判断せず、キーワードとして語られる言葉を具体化して、他社と比較してみてほしいです。
例えば「ホワイト」という言葉一つとっても、人によって何を指すかは異なります。だからこそ大事なのは、その言葉が自分にとって何を意味するのかを、自分の中で具体的に言語化しておくこと。そのうえで、自分が大事にしたいことからぶれずに判断してほしいですね。
この「裁量」と「心理的安全性」は、任された案件やプロジェクトの中だけに閉じたものではない。日々の業務の枠を超えたところにも、同じように息づいている。
斉藤あくまで一例ですが、若手社員が「もっとこうした方がいいのでは」と声を上げ、実際に他部署や他社を巻き込みながら勉強会を自ら立ち上げたこともあります。また、新人研修についても、社員側からの提案がきっかけでアップデートされてきた歴史があります。
大きな組織では、若手がそうした声を上げるのは憚られがちですが、電通総研ではそうした提案を頭ごなしに否定せず、「一緒に良くしていこう」と歓迎する空気があります。
「裁量」と「心理的安全性」を重んじる文化は、社風や組織風土に加えて、制度としても具体的に支えられている。
自己申告制度、キャリアチャレンジ制度(社内公募)、斜め上の先輩に相談できるメンター・サポーター制度や1on1、部署を越えた交流機会(Engage Tag交流等)——成長を仕組みとして支える取り組みが全社に整っている。(こうした制度の詳細は電通総研の公式採用サイトを見てほしい)
自らの意思や責任でプロジェクトや業務をコントロールできる「裁量」と、建設的な議論ができる「心理的安全性」。この二つが両立する環境で「最後までやり切る経験」を重ねるからこそ、どこでも通用する「信頼」が得られるのではないだろうか。
キャリアを築くのは意志だけじゃない。偶発性も力になる
こうした裁量と心理的安全性を土台に、電通総研の若手社員たちが踏み込んでいくのが、時に前例のない「未知の領域」だ。
就職活動を通じて、「大規模案件に携わりたい」「この職種になりたい」と、やりたいことをイメージすること自体は悪いことではない。しかし、それに固執しすぎると、目の前に訪れる「未知の領域」に挑むチャンスを逃すこともある。
山本もちろん、自分なりのキャリアプランをしっかりと考え抜くこと自体は、大前提でありとても大切なことです。しかし、学生時代に得られる情報にはどうしても限界があります。
たとえば「大規模案件」という、インパクトがあるように聞こえる仕事にこだわって、やりたいことを限定してしまう。すると、規模は小さくても先進性や貢献度合いで勝るような「未知の領域に挑むチャンス」を、自ら捨ててしまうことになりかねないのです。
であるならば、入社前には見えていなかった「未知の領域」や「本当の仕事の面白さ」とは何なのか。
堀一言でいえば、数年後にようやく世の中に広がっていくような先端技術や、まだ世に出ていない未公開の事業構想そのものです。
入社前には想像もしていなかった仕事に関わることになるんです。選考中から内定者時代、そして新入社員になってからも、「こんなに社会に影響を与えられる仕事だったんですね」と驚き、入社後にキャリア志向がガラッと変わる学生を数多く見てきました。
木岡私にとっての本当の面白さは、誰も答えを持っていない未公開の事業に、お客様の懐に入り込みながら、対話を重ねてゼロから創り上げていけることです。
電通総研では2〜3年目からプロジェクトの主役になり、自分の意見が採用され、自ら責任を取る覚悟が求められます。1年目からも、一人の社員として周囲や顧客から意見を求められ、発信する機会が多くあります。こうした環境だからこそ、まだ誰も知らない領域に挑む面白さを、早いうちから実感できるのだと思います。
電通総研として未知の領域に若手が挑む事例はこちら
もっとも、こうした「未知の領域」との出会いは、必ずしも自分で選び取れるとは限らない。最初の配属先が、その代表例だ。仮に「最初の配属」が自身の希望と違っていたとしても、それが思いがけない成長のきっかけ(偶発性)に繋がることもある。
斉藤新入社員と面談をしていると「この領域に携わりたい」という明確なイメージを持っている方によく出会います。しかし、入社後の研修や現場経験を通して、「入社前には想定していなかった領域が、実際には自分に合っていた」と気づく若手はたくさんいるんです。
木岡実際に、配属直後は「希望と違った」と悩んでいた社員が、現場で経験を積んだ後になって「やっぱり、ここに選んでもらえて本当に良かったです」と連絡をくれるケースに何度も遭遇しています。
もちろん、自分の意志や判断軸を持つことは重要だ。しかし、それに固執しすぎず、目の前の環境や偶発的な出会いをポジティブに取り込む「柔軟性と余白」を持つ。その姿勢こそが、結果として後から自分が本当にやりたかった領域で活きる武器となり、唯一無二のキャリアを創り上げていく。
とはいえ、こうした挑戦の機会がどれだけ用意されているかは、実は採用サイトに並ぶ数字だけを見ていても分からない。むしろ、数字だけを頼りにすると、環境の実態を見誤ってしまうことも──。
企業の実態は、対外的な数字だけでは見えてこない
たとえば、「平均残業時間」や「有休取得率」はその代表例だ。
堀学生の皆さんによくお伝えするのですが、会社によって「所定労働時間」は異なります。よって、残業時間だけでなく、所定労働時間とセットにした「1ヶ月の総労働時間」で見なければ、本当の労働時間は見えてこない──といったことがあるんです。
この違いがもたらす影響を具体的な数字で見てみよう。
電通総研の所定労働時間は7時間、月間の残業時間は28時間(2025年度実績・端数切り上げ)で、総労働時間は「7時間×22日+28時間=182時間」だ。一方、所定労働時間が8時間の企業の場合、総労働時間を電通総研と同じ182時間に揃えると、残業時間はわずか6時間になる。
取材内容等を基にFastGrowにて作成
「残業時間」という数字だけを見比べると、電通総研の方が5倍近く多いように映るかもしれない。しかし、所定労働時間とあわせた総労働時間で見れば、実は変わらないのだ。残業時間の長さだけで比較するのではなく、所定労働時間を含めた「実態」で捉えることが重要だと言えるだろう。
また、「有休取得率」についても同様のことが言える。
堀有休取得率が仮に他社と比較した際に低く見えても、当社はフレックス制度を活用して「2時間だけ中抜けして役所に行き、業務に戻る」といった柔軟な働き方が、業務の調整さえできれば日常的にできています。
リフレッシュ休暇や結婚休暇、子の看護等休暇、家族看護休暇、介護休暇など他の休暇制度も充実しているため、有休を消費せずとも柔軟にメリハリをつけて仕事ができているのが実態です。他社では、中抜けをする場合は有休取得を必須としていると聞くこともあるので、表面的に見えている制度だけではなく、実際の使われ方まで把握できると各社の実態の比較ができるのではないかと考えます。
山本各種制度は、決して「楽をするため」に用意されているわけではありません。当社はコロナ禍以前(2019年頃)から、柔軟な働き方の一つとしてリモートワーク環境を整えていました。これらはすべて、プロとしてパフォーマンスを最大限に発揮する(成果を最大化する)ための選択肢の提供です。
社員のパフォーマンス最大化に向け、環境づくりにこだわる思想や事例はこちら
こうして見えてくるのは、数字や制度の有無だけでは測れない働き方の実態だ。では、数字に表れない「本当の働きやすさ」とは何なのか。
斉藤一言でいえば、「働きやすさ」と「挑戦」を両立できる柔軟性のことです。就活生の中には「ハードワークで成長するか、働きやすさを取るか」の二極で悩む人もいますが、私が就活していた2014〜2015年当時から、電通総研にはこの両方を土台として持ちながら、挑戦したい時は全力で頑張れる柔軟性がありました。だからこそ、この環境を選んだんです。
電通総研の働きやすさとは、ただ楽な環境に身を置くことではない。自分の意思や成長意欲に合わせてコントロールしやすい環境が用意されていることにある。
木岡私の場合、子どもができた時にも、単に負担を減らして「働き方をセーブする」という選択はしませんでした。というのも、任された業務の進め方は、自分の責任の範疇で工夫し、裁量を持って調整できるからです。もちろん、一人で仕事をしているわけではないため、チームメンバーと協力し合いました。そのようにして、ワークライフバランスを保ちながら、やりたい仕事にも全力で取り組むことができました。
これは、私に限った話ではありません。子どもの有無にかかわらず、メリハリをつけながら働いている社員が多いです。こうした働き方ができるのは、社員自身がコントロールする力を持っていることに加え、周囲が協力し合う姿勢があること、そして業務から離れていた期間ではなく、実際のアウトプットや成果で評価される風土があることも理由だと思います。
堀木岡さんのように、ライフステージにあわせて働き方を調整しながらも、評価やキャリアに影響が出ない、というケースは特別なことではありません。
現場の社員(男女問わず)を見ていても、子育てによる休職期間があった後、飛び級で昇進したり、高い評価を得たりしている人は少なくないんです。これは、休職期間という“業務から離れていた時間の長さ”ではなく、実際の「アウトプット」や「成果」で評価される仕組みがあるからだと思います。子育てに限らず、「頑張った人はきちんと評価する」という風土が根付いているんです。
産育休を経た社員による、自立した働き方のリアルはこちらの記事より
ライフステージの変化に直面しても、環境の柔軟性と自身の裁量で乗り越え挑戦し続ける。それこそが、真の意味での優良な成長環境と言えるのではないだろうか。
だからこそ、企業比較サイトなどの数字だけで判断せず、「その数字の裏でどう働けているか」を面接や逆質問で確かめてみてほしい。
環境も変わり続ける。だから、自分で選び続ける
もっとも、そうして確かめた「今の実態」も、来年、再来年まで同じままとは限らない。物事は常に変わり続けるものだからだ。
すると、「変化の途中にある会社に飛び込んで、ついていけるのだろうか」「本当に自分に合っている環境なのか、見極めきれないのではないか」と不安に思う読者もいるかもしれない。だが、そもそも「完璧に見極めてから選ぶ」ということ自体が難しいということも知っておきたい。
なぜなら、未来永劫不変の会社など存在せず、環境も自分自身も変わり続けるからだ。だからこそ、「完成された正解」を探して寄りかかるのではなく、その時々で自分の軸と向き合い、選んだ道を自分の行動で正解にしていく。その姿勢さえあれば、変化にも自然についていけるはずだ。
そして、これは個人に限った話ではない。電通総研自体も過去50年、立ち止まることなく自らを変革し続けてきた。にもかかわらず、学生から見た電通総研のイメージは、必ずしもその実態を映しているとは限らない。
堀学生の皆さんから見れば、創立50周年を迎えた電通総研はすでに「仕組み化された組織」であり、若手の裁量や影響力が限られているように映るかもしれません。しかし実態は異なります。敷かれたレールの上を歩くのではなく、事業成長や新事業の創出、企業文化の進化を担ってくれる仲間に来てほしいです。
事実、電通総研は2024年1月に3機能統合・社名変更を行い、2025年1月には事業部制から統括本部制へ再編するなど、大きな変革期にある。長期経営ビジョン「Vision 2030」も野心的な目標だが、同社にとってそれすら「社会進化実装企業」に向けた通過点に過ぎない。50年で築いた基盤から、さらに先の未来へ、常に新たな価値を生み出し続けているのだ。
電通総研自体の変革の実態や、その背景にある企業戦略は以下の解剖記事をチェック
この変革のうねりは、現場の若手にも多くのチャレンジの場をもたらしている。
木岡2025年1月の組織改編で、事業部間の壁が取り払われました。それによって社内でのコラボレーションが増え、顧客への価値提供の幅も広がっています。以前は、各事業部の担当者がそれぞれ個別に1つの顧客と向き合う形でした。今は顧客軸で動きやすくなり、一番良い形で最適な提案ができる。これも最近の変化の一つです。
堀会社が成長しても、従来のやり方にとらわれることがなく、若手のうちからビジネスの創出/拡大や会社創りに参画/挑戦できるベンチャー気質が残っているのは、今の電通総研ならではの面白さだと思います。
多様な人材が刺激し合いながら、新たな会社をつくっていく。そして今、そこに求められる人物像とは──。
斉藤行動指針『AHEAD』の「Humor」にあるように、当社には様々な方向に尖った個性が集まっています。多様な個性を持った社員が互いの強みを尊重し、活かし合う環境があるからこそ、会社は進化し続けられる。電通総研で「ふみだせ。はみだせ。」(=同社の50周年を象徴するスローガン)という想いを持って、共に未来を創っていける仲間に来てほしいですね。
最後に、キャリアの第一歩を踏み出す学生たちへ、山本氏からエールを送る。
山本就職活動の期間よりも、入社後の方がキャリアを考える時間は長くなります。他人軸の「正解」ではなく、自分自身の大切にしたい軸にマッチする会社を見つけることが大切です。
私たちが向き合いたいのも、安定を求める学生ではなく、挑戦や成長を楽しめる学生です。入社後は、選んだ道を自分の行動で「正解」にしていく。その主体的な覚悟を持つ人にとって、電通総研は最高の環境になるはずです。
就職人気ランキングや知名度といった、他人が作った物差しは、自分にとっての「正解」を決めるものではない。変化し続ける環境の中で、自分の軸に忠実に選んだ道を、真摯に正解にしていく。それこそが、自分にとっての正解を見出す方法なのだろう。
この覚悟は、セクション3で見た「学習・成長ゾーン」──高い心理的安全性と、自分でコントロールできる大きな裁量が両立する環境──でこそ育まれる(以下に再掲)。緩さでもハードさの押し付けでもなく、失敗を恐れず挑戦し、成長し続けられる環境。電通総研が用意しているのは、まさにそうした土壌だ。
取材内容等を基にFastGrowにて作成
その土壌の上で、選んだ道を正解にしていく経験を積み重ねること。結果としてそれが、どこでも通用するキャリアの武器を最速で高める。挑み続ける覚悟を持つ者にとって、電通総研は最良のフィールドになるだろう。
こちらの記事は2026年08月14日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。
写真
藤田 慎一郎
編集
大浜 拓也
株式会社スモールクリエイター代表。2010年立教大学在学中にWeb制作、メディア事業にて起業し、キャリア・エンタメ系クライアントを中心に業務支援を行う。2017年からは併行して人材紹介会社の創業メンバーとしてIT企業の採用支援に従事。現在はIT・人材・エンタメをキーワードにクライアントWebメディアのプロデュースや制作運営を担っている。ロック好きでギター歴20年。
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