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地方都市から聞こえるイノベーションの足音。
注目の地方発スタートアップが一同集結──FastGrow Pitchレポート

執筆者
棚原 生磨
  • 株式会社Alpaca.Lab 代表取締役 

1986年5月16日沖縄県宜野湾市生まれ。普天間高校出身。2013年北陸先端科学技術大学院大学修了後、(株)JMC入社、事業推進部ICTプランニング課配属。2015年公益財団法人沖縄科学技術振興センター入社、産学官連携事業、大学発ベンチャー支援事業に従事。2018年株式会社Alpaca.Lab設立、代表取締役就任。XTech Venturesよりシードラウンドの出資を受ける。

中久木 健大
  • 株式会社エイチーム 人事部 部長 

2007年にSBヒューマンキャピタル株式会社へ新卒入社し、中途採用広告媒体営業に従事。2008 年にソフトバンク株式会社に転籍し、人事キャリアをスタート。技術組織の人事担当 (今でいう HRBP) として、各種人事制度運用、子会社運営など経験。東日本大震災発生時に避難所への電波復旧プロジェクトの現地推進なども経験。その後、新卒採用担当としてエンジニア採用に従事。就労型インターンなどを導入。2016 年にエイチームへ入社し、採用や制度企画等を経て、人事企画、労務のマネジャーを歴任。現在は、エイチームグループ全体の人事機能を統括。

森 祐太
  • 株式会社HAB&Co. 代表取締役 

大分県竹田市出身、1986年生まれ。
曽祖父は画家、祖父は美術商、父は建設業と芸術・起業が身近な家系で生まれる。リクルート・スタッフィングでの人材営業職、高等学校のキャリア教育職を経験後、フリーランスとして独立。複数のWebサービスの立ち上げ・運用・事業売却を経験。 ITベンチャーのイジゲン株式会社の取締役CEOを経て、2017年当社設立。

和田 哲也
  • 株式会社インゲージ 代表取締役 

1990年4月新卒でコナミ(株)入社。アーケードゲーム機開発でプロジェクトリーダーを務める。1998年10月ノーリツ鋼機(株)入社。デジタルイメージングシステムの開発を牽引し、2002年2月米国子会社の取締役就任。両社に在籍した計21年間のうち約10年間を米国で過ごす。2011年6月株式会社ラクス入社。米国向けBtoBクラウドサービスの開発プロジェクトを立ち上げ成功に導く。2014年1月、株式会社インゲージ設立。代表取締役に就任。

橋本 正徳
  • 株式会社ヌーラボ 代表取締役 

1976年福岡県生まれ。福岡県立早良高等学校を卒業後上京し、飲食業や劇団主催、クラブミュージックのライブ演奏などに関わる。1998年、福岡に戻り、家業であった建築業に携わたのち、プログラマーに転身。2004年、福岡にて株式会社ヌーラボを設立し、代表\取締役に就任。株式会社ヌーラボは、現在、チームのコラボレーションを促進する3つのWebサービス[Backlog][Cacoo][Typetalk]を開発・運営。また、福岡本社のほか東京、京都、シンガポール、ニューヨーク、アムステルダムに拠点を持ち、世界展開に向けてコツコツ積み上げ中。

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「イノベーターの成長を支援し、未来社会を共創する」をミッションに掲げるFastGrowが、「この会社、将来大きなイノベーション興しそうだ!」と注目するスタートアップをお呼びして、毎週木曜朝7時にオンライン開催する「FastGrow Pitch」。

登壇するスタートアップが目指すビジョンや事業内容、創業ストーリー、どんな仲間を探しているのかなどをピッチ形式で語るイベントだ。今回は特別企画として、東京以外の都市を拠点とする地方スタートアップのみが集まる限定回を開催した。

本記事では、ピッチの模様をダイジェスト形式でお届けする。登壇したのは、株式会社Alpaca.Lab、株式会社エイチーム、株式会社HAB&Co.、株式会社インゲージ、株式会社ヌーラボ、の5社(登壇順)だ。

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株式会社Alpaca.Lab:地方こそ「移動」が課題だ。沖縄発・「運転代行業」の急先鋒スタートアップ

株式会社Alpaca.Lab

最初に登壇したのは沖縄発のスタートアップ、運転代行(主に飲酒等の理由で運転できなくなった人の代わりに、車を運転するサービス)を効率化するプラットフォーム『AIRCLE』を運営する、Alpaca.Lab代表の棚原生磨氏だ。

『AIRCLE』の特徴は、自社独自の配車最適化アルゴリズム・オペレータAIを活用したマッチング率向上に取り組んでいる点だ。ユーザーはDiDiやJapan Taxiでタクシーを呼び出すように、アプリ上で来て欲しい場所を入力するだけで、『AIRCLE』が自動でマッチングした代行自動車に乗車できる。アプリ上で事前に目的地を指定できるため、乗車後の帰りの道案内も不要だ。

棚原氏は「運転代行の市場規模は全国で約680億円以上、業者の数は約8850にのぼる」と述べ、運転代行に関連する社会課題と見据えるビジョンについて語った。

棚原現在、全国に存在する運転代行業者のうち、4/5は不適切な運行せざるを得ない業者だと言われています。全国で共通して料金設定が不明瞭で、安全・安心かどうかわからない。また、信頼できる業者であっても、非効率な業務形態や価格競争によって、現場が疲弊してしまっています。『AIRCLE』の普及を通じて、そうした課題を一つずつ解決し、産業全体の成長にも貢献していきたいです。

私たちは運転代行のサービス提供を入り口としつつ、将来的には「地方が抱える『移動』の課題」を一つでも多く解決したいと考えています。過疎地域への貨物輸送や移動販売、買い物代行、高齢者の夜間運転代行など、さまざまな社会課題を解決するための仮説検証を沖縄で重ねていき、いずれは他の都道府県での事業展開にもつなげていく構想です。

棚原氏によれば、運転代行業者の特徴は、都市部に集中しやすいバスやタクシーに比べて、山奥の町のような過疎地域でも必ず存在していることだという。「配達の担い手が少ない地域において、運転代行業はUberEatsのような配達業とも相性が良く、地方における交通インフラになりうる」と語る。今後も「夜間」「過疎地域」をキーワードに、運転代行業がバスやタクシーを代替する存在になる方法を模索していくと意気込みを述べた。

棚原僕たちは、全国の地域が抱える社会課題を、地方発の企業が解決するモデルケースをつくりたい。運転代行の市場規模は沖縄が最大です。だからこそ、沖縄で先駆けて課題解決モデルをつくっていきたい。社会課題の解決に関心があるエンジニアの方は、ぜひ声をかけてください。

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株式会社エイチーム:バランスの取れたポートフォリオで急成長。「生活を豊かにする」あらゆる手段に取り組む事業家集団

株式会社エイチーム

次に登壇したのは、中部地方・愛知県発のエイチーム人事部部長の中久木健大氏だ。同社は、ライフスタイル分野からエンターテインメントまで幅広い事業領域で次々に成功を収め、2012年に東証一部上場を果たしている。

引越し比較・予約サイト『引越し侍』、車査定・買取サイトの『ナビクル』といった生活領域のサイトを運営しながら、『初音ミク -TAP WONDER-』、『少女☆歌劇 レヴュースタァライト -Re LIVE-』、『三国BASSA!!』、『ヴァルキリーコネクト』といったゲームを展開。その他に、自社で完全整備した自転車を、そのまま乗れる状態で顧客まで届けるサービス『cyma-サイマ-』を新規事業として立ち上げている。

中久木エイチームは、安定的かつ継続的な成長を実現する事業ポートフォリオを有しています。Webサービス事業で着実な収益基盤を確保した上で、爆発的な成長エンジンとなるエンターテインメント事業を並走させ、さらに新たな収益源となるEC事業に挑戦しています。

様々な事業を手掛けるエイチームが重視しているのは、「みんなでビジネスを作り、楽しむ文化」だという。「自分たちのありたい姿」「目指したい方向性」から逆算して、事業を成功させ続けてきた、と中久木氏は語る。

中久木働きやすい環境づくりにも力を入れており、「働きがいのある会社ランキング」で7年連続ランクインしています。全社ミーティングにより情報の透明性を確保したり、新規事業案コンテスト「A+」を3ヶ月に1度開催したりするなど、社員が積極的に関われる仕組みを用意しました。エイチームにご興味のある方は、ぜひ採用ページから門戸を叩いてみてください。

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株式会社HAB&Co.:ハローワークの求人票から自動でサイト構築、中小企業の求人課題を解決

株式会社HAB&Co.

3番目に登壇したのは、九州地方・大分県発の企業採用ページをつくるHRテックのサービス『SHIRAHA』を運営する、HAB&Co.代表の森祐太氏だ。

SHIRAHAは、コードの知識がなくても簡単に採用サイトが構築できるサービス。求職者目線から見たときに必要な情報を記載した採用サイトを短時間で立ち上げられる。採用サイト内のコンテンツを管理するCMS機能や、人事が必要な応募者を管理する機能も標準搭載している。

『SHIRAHA』は月額9,800円から採用サイトを制作可能で、特に予算のない中小企業にとって画期的だと考えています。

これまで採用サイトの制作を、制作会社に依頼すると数十万円〜数百万円の費用がかかり、手が出せない中小企業が多かったんです。だからといって、Web上に採用情報がなければ、いくら広報を頑張っても求職者を取りこぼしてしまいます。手に届く価格帯で、簡単に採用サイトがつくれてこそ、人材難の問題を改善できるんです。

HAB&Co.は、2020年9月に『SHIRAHA WORK』を新たにリリースする。これはハローワークのシステムAPIと連携し、ハローワーク利用企業が求人番号を入れると、ホームページが一瞬で出来上がる仕組みになっている。

日本企業のうち、中小企業は99%を占めており、その数は約420万社です。そのうち、ハローワークをアクティブな採用経路にしている企業は、全体の53%にあたる222万社もあるんです。一方、リクナビやWantedlyなどの有名求人サービスでさえ、420万社のうち利用しているのは数万社と言われています。もちろん、公共の職業安定所と事業会社が提供するサービスを単純比較はできませんが、実情としてはハローワークが日本最大の求人媒体と言えるはずです。

にもかかわらず、ハローワークは求職者にとって決して使いやすいシステムとは言えません。SHIRAHAはハローワークと連携することで求職者のユーザビリティを改善し、「求人・採用」のインフラストラクチャーを目指します。

2019年7月にβリリースして以降、『SHIRAHA』で作成した採用サイトから就職を決める求職者が順調に出てきているという。現在、HAB&Co.には大量の人事データが集まっており、統計データ解析でサービスの精度を高めるフェーズにある。エンジニアだけでなく、サービス拡大を実現するセールス・ディレクター、デザイナーも募集中だそうだ。

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株式会社インゲージ:導入社数2300社超え。圧倒的な「顧客視点」を武器に、顧客とのコミュニケーションを究める

株式会社インゲージ

4番目に登壇したのは、関西地方・大阪府発のスタートアップ、顧客からの問い合わせを一元管理するサービス『Re:lation』を運営するインゲージ代表の和田哲也氏。『Re:lation』の導入社数は2300社超えており、解約率が1%以下と、圧倒的な顧客支持を得ている。

和田『Re:lation』は、様々な窓口から来る、大量の問い合わせを一元管理し、共有できるツールです。現代のビジネスシーンでは、メール、電話、LINE、Twitterなど、顧客とのコミュニケーションツールが多様化しています。これら全てが把握できなければ、対応漏れや二重返信によるクレームだけでなく、社内での情報引き継ぎが難しいといった問題が発生します。

『Re:lation』を使えば、複数チャネルからの問い合わせを把握し、対応済み・未対応や、社内の誰が何件対応しているかまで把握できるようになります。

インゲージが目指すのは、「一人ひとりのお客様に向き合う」を可能にすることだ。『Re:lation』を導入した企業は、顧客とのコミュニケーション効率・品質改善により顧客満足度が向上するだけでなく、社員が本業に注力できるようになったという。

和田弊社はまだ7年目の伸び盛りの企業です。3年後の上場を予定しているので、インゲージの理念に共感し、「会社を大きくしよう!」と一緒に思ってくれる人を幅広く募集しています。

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株式会社ヌーラボ:全世界300万人以上のユーザーを持つサービスを展開。グローバル展開を眈々と進める、福岡発・プロジェクト管理サービスの雄

株式会社ヌーラボ

最後に登壇したのは、九州地方・福岡県発のヌーラボ代表、橋本正徳氏。チームのコラボレーションを促進するプロジェクト管理ツール『Backlog』やウェブブラウザで使える作図共有ツール『Cacoo』、チームワークのためのチャットツール『Typetalk』を開発・運営している。

橋本ヌーラボでは『チームで働くすべての人に』をモットーに、社内部門や取引先とのコラボレーションを円滑化する3つのWebサービスを展開しています。

たとえばWebサービスをつくるプロジェクトでは、エンジニアやデザイナーだけでなく、営業など多数の関係者を巻き込みながら進行します。さらに製品・サービスをつくるワークフローでは、長期間にわたって様々な作業が行われます。

そこで、オープンな情報共有ツールである『Typetalk』、絵や図といったビジュアルでアイデアを共有できる『Cacoo』、タスク管理を行う『Backlog』と、プロジェクト進行に必要なツールを全方位的に取り揃えています。

ピッチ内では、3つのサービスが具体的にどのようなクライアントに活用されているか、複数のケーススタディが紹介された。なかでも『Backlog』は、日経新聞のような大手クライアントから、経済産業省のDX室といった行政機関まで、業界や規模を問わず幅広い分野のプロジェクト推進に活用できる点が示された。橋本氏は今後に向けた意気込みとともにピッチを締めくくった。

橋本ヌーラボが「単なる地方スタートアップ」だとは考えていません。すでに世界中にユーザーを抱えている上に、福岡本社のほか、東京、京都、シンガポール、ニューヨーク、アムステルダムに拠点を持っており、世界展開を進めているからです。

また、以前から働く場所や時間は柔軟でしたが、新型コロナウイルスの影響を鑑みて、働き方は基本的にフルリモートになりました。場所を問わず働けるので、プロダクトに興味のあるエンジニアの方は、ぜひ採用ページからお問い合わせください。

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第12回目となる次回のテーマは「IoTスタートアップ」。FastGrowが厳選を重ねた、社会的インパクトが大きく、今後急成長が見込まれる企業4社をピックアップした。実店舗解析システム、ウェアラブルデバイス、スマートロック、IoTクラウド基盤といった「現実世界をテクノロジーで変える」テーマに興味のある方は、ぜひ次の特別回をチェックしていただきたい。

こちらの記事は2020年09月09日に公開しており、
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連載FastGrow Pitchレポート

IoTはこれからが本番、スタートアップを見よ。リアルGA、新時代のコラボレーションツール、電子合鍵?IoTインフラ事業も?──FastGrow Pitchレポート

大田黒 紘之
  • 株式会社ABEJA Software Engineer 

1994年生まれ。千葉県出身。産業技術高専卒業後、首都大学東京に編入学。高専在学中は、超小型人工衛星の開発、医療機器に関する研究に携わる。理化学研究所では、放射線飛跡観測に関する実験システム構築及び中性子イメージングの画像処理研究、大学では量子効果デバイスに関する研究に従事。2015年ABEJAに入社、小売流通業向け店舗解析サービスABEJA Insight for Retailのサービス基盤の設計開発に従事。

楢崎 雄太
  • 株式会社BONX 取締役 / Team Growth Scientist 

東京大学工学部、東京大学大学院学際情報学府卒業。2012年、株式会社ボストン・コンサルティング・グループに入社2014年同僚であった宮坂(現BONX CEO)と共に、株式会社BONXを共同創業。同社では、CTOとしてHW/SW双方のプロダクト開発をリードし、Team Growth PlatformであるBONXを発明・実現。2020年からは、Team Growth Scientistとしてチームワークやチーム内コミュニケーションを通じたチームの成長を科学的側面から分析/研究し対外的に発信する活動を行っている。大学/大学院時代は、拡張現実技術を用いたデータ可視化や複合現実感環境下における音声信号処理の研究に従事。日本VR学会等で論文掲載。

公開日2020/09/16

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