ITVが出資するスタートアップ4社が集結!
経験豊富な起業家たちによるイノベーションの最前線──FastGrow Pitchレポート

登壇者
原 邦雄
  • BeaTrust株式会社 代表取締役社長CEO 

住友商事、ソフトバンク、米国シリコングラフィックス、マイクロソフトを経て Google 執行役員営業本部長に就任。直近は Google にて、全社横断的な東京オリンピック関連プロジェクトやスタートアップ支援イニシアティブをリード。2020 年、BeaTrust 株式会社を共同創業。慶應義塾大学経済学部卒。米国コロンビア大学経営学修士(MBA)。

澤 博史
  • エステートテクノロジーズ株式会社 代表取締役CEO 

大阪市立大学理学部を出て、富士通株式会社、双日株式会社、CSK-ISを経て、2009年データセクション株式会社の代表取締役に就任。4年後、2014年12月24日東証マザーズ上場を果たし、2018年6月会長に就任。現在、エステートテクノロジーズの代表取締役を務める。また、東京ビッグハウス株式会社、アディッシュ株式会社、株式会社Macbeeplanet、トランザックス株式会社など8社の社外取締役を務め、4社を上場に導いている。

藤田 雄一郎
  • ファンズ株式会社 代表取締役 

早稲田大学商学部卒業後、株式会社サイバーエージェントに入社。2007年にマーケティング支援事業を行う企業を創業し、2012年上場企業に売却。2013年に大手ソーシャルレンディングサービスの立ち上げに経営メンバーとして参画。2016年11月に株式会社クラウドポート(現ファンズ株式会社)を創業。

菱木 豊
  • inaho株式会社 代表取締役CEO 

神奈川県鎌倉市出身。大学在学中にサンフランシスコに留学、帰国後に調理師専門学校へ転学し、卒業後は不動産投資コンサルタント会社に入社。4年後に独立し、2014年に株式会社omoroを大山(現COO)らと設立。音楽フェスの開催、不動産系Webサービスの開発運営等を行い売却、2017年に解散。2014年から人工知能について学び、2015年に地元鎌倉の農家との出会いから農業AIロボットの開発を着想、2017年1月にinaho株式会社を設立。全国の農家を回ってニーズ調査を行い、人工知能を使った自動野菜収穫ロボットを開発している。

宮内 亮輔
  • 伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社 プリンシパル 

伊藤忠商事情報産業ビジネス部にて、北米 IT製品・サービスの日本国内およびアジアマーケット開拓、 AI・IoT分野におけるスタートアップ企業との協業による新規事業開発等を担当。2011年より伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)にて、国内大手通信事業キャリア向け営業及び商材発掘・新規事業開発に従事。2015年からはCTC Global Sdn. Bhd. (マレーシア)にて現地法人顧客向けのITソリューション営業及び事業開発を担当。2017年より現職にて国内外ベンチャー投資及び投資先へのハンズオン支援。

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「イノベーターの成長を支援し、未来社会を共創する」をミッションに掲げるFastGrowが、「この会社、将来大きなイノベーション興しそうだ!」と注目するスタートアップをお呼びして、毎週木曜朝7時にオンライン開催する「FastGrow Pitch」。

登壇するスタートアップが目指すビジョンや事業内容、創業ストーリー、どんな仲間を探しているのかなどをピッチ形式で語るイベントだ。今回はアーリーステージを中心に幅広く投資するVC・伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社(以下、ITV)とのコラボレーション企画として、ITV投資先のみが集まる限定回を開催した。

本記事では、ピッチの模様をダイジェスト形式でお届けする。登壇したのは、BeaTrust株式会社、エステートテクノロジーズ株式会社、ファンズ株式会社、inaho株式会社の4社(登壇順)だ。今回は、ITVでプリンシパルを務める宮内亮輔氏も登壇し、各スタートアップの魅力を語っていただいた。

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BeaTrust株式会社:社員のスキル・経験を可視化し、自律的な協業とイノベーションが起こる文化をつくる

BeaTrust株式会社

最初に登壇したのは、組織メンバーの協業を促進するコラボレーションプラットフォーム『BeaTrust』を提供するBeaTrust代表の原邦雄氏だ。『BeaTrust』では、社員の経験やスキルを登録し、共通項を持っている人をタグで検索したり、社内の気になる人にメッセージを送れるといった機能を搭載している。同社は2020年3月に創業して、わずか5カ月で3億円の資金調達を実施している。

原氏は、マイクロソフトを経て、Googleで執行役員営業本部長を経験。同社のミッションである、「世界中の人々のスキルや経験、専門知識を可視化し、 お互いをつながりやすくし、コラボレーションを促進してイノベーションを加速する。」は、シリコンバレーでの体験が元になっていると語る。

私はシリコンバレーで、従業員が自律的に協業してプロダクトをつくる世界を目の当たりにしてきました。

一方で、日本では大企業がイノベーションを起こせず苦戦しています。従業数が一定数を超えると、社内で自律的な協業が起きにくくなるためです。大企業でもイノベーションを起きる文化を根付かせたいと思い、『BeaTrust』を開発しました。

原氏は、大企業で協業が起きない理由として、組織内の知見を共有する機会がないこと、誰がどこで何をしているのかわからないこと、社内で新しいつながりを作ることが難しいことなどを挙げた。『BeaTrust』は、従業員の情報を可視化することで、協業しやすい環境を生み出そうとしている。

ITVの宮内氏は、日本企業の競争力向上に繋がる世界観や、従業員をエンパワメントして自律的な連動を促す独自のポジショニング、経営陣が豊富な経験と人脈・高い事業展開力を持っていることなどを、評価のポイントとして挙げた。

BeaTrust』は、まだアーリーステージなので採用は積極的にしていませんが、今後は優秀な方を雇用していきたいと思っています。ご興味のある方は、ぜひご連絡いただければと思います。

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エステートテクノロジーズ株式会社:物件情報を透明化し、不動産取引のCtoC市場創出を目論む

エステートテクノロジーズ株式会社

次に登壇したのは、不動産価値の分析や、不動産購入に最適な物件を探す『Dr.Asset』を運営する、エステートテクノロジーズ株式会社代表の澤博史氏だ。2020年8月にITVから1.5億円を調達したばかりだ。

Dr.Asset』は、東京都内10万棟の中古マンションの相場価格をAIで提示する無料サービスだ。ユーザーは複数の項目に入力するだけで簡単に不動産の適性価格がわかり、買主は、毎日AIが価格リスク分析を行った上、おすすめの物件の提案をうけることができる。

Dr.Asset』が目指しているのは、不動産のリスク評価・価格評価の『食べログ』であり、個人間での不動産売買の『メルカリ』です。個人が物件を簡単に調べられるようになることで、不動産業者を通さずCtoCで不動産取引をする世界を目指しています。

日本の不動産売買では、価格、近隣の住環境、不動産リスクの透明性が低いため公平な取引がしにくく、ニーズに合った物件に出会いにくいという問題があります。とくにリスク評価は課題が大きく、地震リスク、治安リスク、人口減リスクなどが説明の中で「誤魔化されている」ことがあります。

誰もが不動産情報を公平公正に開示できるサービスをつくることで、若年層や外国人の不動産売買の需要が増加すると考えています。

ITVの宮内氏は、IPO経験を有する経営陣が挑戦していること、物件リスク情報の可視化が不動産市場へインパクトが大きいこと、AI×ビッグデータの技術力を活かしてサービスを次々に仕掛けられるポテンシャルの高さを評価のポイントとして挙げた。

Dr.Asset』のシステムを改善していくために、東京大学で人工知能自然言語処理の研究をしている大澤教授に弊社へ参画していただいております。また、CTOにはデータを扱う専門家が合流。ここから実装を進めていくエンジニアやWebディレクター、営業がまだまだ足りない状態です。ぜひ一緒に力になってくれる仲間を募集しています。

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ファンズ株式会社:「社債」のポテンシャルを解放し、1兆円規模の資産運用サービスをつくる

ファンズ株式会社

三番目に登壇したのは、個人が上場企業に資金を貸し出す形で投資ができる、貸付投資のサービス『Funds』を提供する、ファンズ代表の藤田雄一郎氏だ。『Funds』が目指しているのは、個人向け社債の代替。社債とは、直接的に個人や企業からお金を借りる資金調達方法で、安定的に資産運用したい個人に適した金融商品だ。

藤田:社債は比較的安定的に運用できる投資商品なので、日本の個人投資家からもニーズがあります。しかし、個人向けに社債を発行するためには投資適格という格付が求められ、この格付を保有する会社は上場企業の中でも1割程度と限定的です。こうした要因もあって、日本では個人向け社債の普及があまり進んでいません。

『Funds』では、ファンド組成企業を介して貸付投資が行われる。投資家はファンド組成企業に投資を行い、借り手企業はファンド組成企業から貸付を受ける。個人向け社債の発行ができない企業でも、社債と同様に個人からお金を集められる仕組みだ。

ITVの宮内氏は、同社の魅力について、サービスが投資家・調達企業側双方にとって魅力的なサービスであること、強固なチームを構築できていること、業界に関する深い知見とスタートアップを経営した経験を持つ経営陣による挑戦であることを挙げた。

ファンズの目標は、誰もが当たり前に利用する国民的な資産運用サービスになることだ。インハウスで弁護士を2名、会計士を2名雇うなど、メンバーにはプロフェッショナルが集まっている。フィンテック市場を大きく変えうる期待のサービスに興味のある方は、ぜひ応募ページから連絡してみてほしい。

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inaho株式会社:野菜の収穫自動化で、農業の生産性向上と人材不足に対峙する

株式会社inaho

最後に登壇したのは、人工知能を使った自動野菜収穫ロボットを提供しているinaho代表の菱木豊氏だ。

同社は現在、個体ごとに成長速度にバラツキがある「選択収穫」の野菜を収穫するロボットを提供している。現在はアスパラガスの収穫に特化しているが、今後はきゅうり、トマト、いちご、ピーマン、ナスなどの対応作物を増やしていく予定だ。

菱木いま、日本の農業は非常に厳しい状況に置かれています。農業人口はあと10年で現在の155万人から73万人と半減し、日本全体の人口減少率8%に対して、農業人口の減少率は53%と、今後日本の農業を担う人材が足りなくなるのは明らかです。

しかし、農作業は生産性が上がらず、昔と変わらず重労働なまま。とくにトマトやきゅうり、アスパラガスといった「選択収穫」の野菜は、収穫期に労働者が毎日ハウス内を歩き回り、目で見て作物の育ち具合を判断して収穫します。その結果、野菜を育てる作業時間のうち半分以上の時間は収穫作業に費やされています。

また、地方は深刻な人手不足であり、収穫期にパート労働者を足りない問題が起こっています。人材確保への不安があると、法人農家は5年や10年先を見据えて農園の生産面積を拡大できません。

inahoの特徴は、RaaS(Robot as a service)という独自のサービス形態を追求していることだ。自動収穫機械を販売ではなく貸し出し、自動収穫を行った数量や重量から収穫手数料を支払うシステムになっている。

ITVの宮内氏は同社へ投資を行った理由として、農業従事者が喫緊で抱える担い手不足や非効率経営、過酷な労働状況といった課題が非常に大きいことを挙げた。また現場のユーザーニーズに基づいて、RaaSでサービスを提供するビジネスモデルが非常に新しいことも期待している。

菱木グローバルの展開も進めています。たとえば、オランダのハウス栽培の農業は日本と比較して非常に大規模かつ集約的ですが、労働者がハウス内を歩いて回るという方法は変わりません。ですから、弊社で製造しているロボットは、日本だけでなくグローバルにも展開できると考えています。現在、滞在型インターンも募集しておりますので、もしご興味がありましたら、ご応募いただけると嬉しいです。

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第15回目となる次回は、ハイスキルなIT/Webエンジニアのためのプレミアム転職サービス『Findy』を運営するファインディ、おもちゃのサブスクリプションサービス『トイサブ!』を運営するトラーナ、医療・薬局・Dgs・小売といった「業界特化型」のHRプラットフォーム・エージェントサービス『MEDICAL JOB』を展開するウェルマーケ、日本最大級の住まいとインテリアの写真投稿サービス『RoomClip』を展開するルームクリップの4社が登壇する。これから伸びていくスタートアップ・ベンチャーの最新動向を、ぜひチェックしてもらいたい。

こちらの記事は2020年09月30日に公開しており、
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