Spiral Capital厳選!EC、物流、教育の課題に挑むX-Techスタートアップが展望を語る──FastGrow Pitchレポート

登壇者
髙本 将太
  • Spiral Capital アソシエイト 

2018年12月、Spiral Ventures Japan(現:Spiral Capital)に参画し、投資業務及びファンドレイズ業務に従事。担当投資先はWAKAZE、GITAI、POL、RUN.EDGEなど。 それ以前はモルガン・スタンレー投資銀行部門にて、金融法人に対するM&Aアドバイザリー及び資金調達業務に従事。東京大学経済学部卒。

斎藤 拓泰
  • 株式会社Gracia 代表取締役/CEO 

1996年生まれ。福井県出身。東京大学 経済学部経営学科2019年卒。幼少期をアメリカで過ごす。大学在学中にビジネスに興味を持ち、COO中内を含めた友人数名で家庭教師斡旋の事業を立ち上げる。2016年より株式会社Candleでのマーケティング経験を経て2017年に株式会社Graciaを創業。

南 雄太
  • 株式会社オープンロジ 人事部マネージャー 

1992年生まれ。高校を中退し単身イタリアへ留学。帰国し飲食店を立ち上げ後、大手ブライダル企業にて部署責任者を経験し、株式会社ビズリーチを経て、2018年7月にオープンロジ参画。マネージャーとして、インサイドセールス、カスタマーサクセス部門を立ち上げる。2018年8月からは人事の責任者として、就業規則やValueの再設計、評価制度構築など、人事全般のマネージメントに従事。

廣瀬 高志
  • スタディプラス株式会社 代表取締役 

スタディプラス株式会社代表取締役。2010年、慶應義塾大学在学中に当社創業、代表取締役に就任。

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「イノベーターの成長を支援し、未来社会を共創する」をミッションに掲げるFastGrowが、「この会社、将来大きなイノベーション興しそうだ!」と注目するスタートアップをお呼びして、毎週木曜朝7時にオンライン開催する「FastGrow Pitch」。

登壇するスタートアップが目指すビジョンや事業内容、創業ストーリー、どんな仲間を探しているのかなどをピッチ形式で語るイベントだ。

今回はアーリーステージ以降の幅広い領域のスタートアップへの投資を行うVC・Spiral Capitalとのコラボレーション企画として、Spiral Capitalの投資先のみが集まる限定回を開催した。

本記事では、ピッチの模様をダイジェスト形式でお届けする。登壇したのは、株式会社Gracia、株式会社オープンロジ、株式会社スタディプラスの3社(登壇順)だ。今回は、Spiral Capitalでアソシエイトを務める髙本将太氏も登壇し、各スタートアップの事業や組織の魅力を語っていただいた。

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Spiral Capital:レガシー産業の課題解決を、スタートアップと大企業との連携から推進する

Spiral Capitalは、2016年に第一号ファンドを立ち上げ、主にアーリーステージ以降のスタートアップへの投資を行う独立系VCだ。設立より一貫して、インターネット/テクノロジー領域全般をカバーしつつ、既存産業が抱える課題を解決するX-Tech、DX領域への投資に注力している。

また大企業とスタートアップの連携を通じた産業変革をテーマに掲げ、ファンドへの出資者を中心に広範な大企業ネットワークを有する。子会社のSpiral Innovation Partnersを通じて、オープンイノベーション推進のための包括的なサポートも提供している。

2020年からは、物流領域に特化したファンドであるLogistics Innovation Fundを運用開始。近年勢いを増し続けるVCである。

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株式会社Gracia:独自のロジスティクスを構築、10兆円市場を狙うギフト特化型ECサービス

株式会社Gracia

最初に登壇したのは、ギフト商品に特化したECサービス『TANP』を運営するGracia代表取締役の斎藤拓泰氏。

TANP』は、誕生日や結婚祝いなど、ギフトを贈るシチュエーションや相手に合わせて、商品を探せるサービスだ。現在(2020年3月時点)は、ギフトとしての魅力も高い600以上のブランドと契約し、7000点以上の商品を取り扱っている。

EC×ギフト市場には、Amazonや楽天のギフト部門、百貨店のEC部門など、強力な競合がひしめきあうように思われる。しかし斎藤氏は、ギフトという商品ならではの特性に着目したうえで、ユーザーのニーズに柔軟に対応できる体制を整え、競争優位性を築こうとしている。

斎藤『TANP』では、商品の仕入れから受注、ラッピング、発送まで、自社で管理しています。これにより最短即日で素早く商品を発送できるだけでなく、お客様のニーズに沿って、よりさまざまな梱包にも対応できるようになりました。

例えば化粧箱や包装紙、熨斗付きなどのラッピング、生花やメッセージカード、バルーンの同梱など、豊富なオプションから状況にあった梱包方法を選んでいただけます。商品も様々な切り口のものをご用意していますので、カジュアルなものからフォーマルなものまで、1つのサービス上で選んでいただくことが可能です。

2017年の創業以来、2019年8月にSpiral Capitalから出資を受け、2020年7月に再度資金調達を実施、累計資金調達額はおよそ17億円に上る。今後ますますEC化が進んでいくと思われるギフト市場において、リーディングカンパニーとしての成長が期待されている。

斎藤僕たちはインターネットが普及しているこの時代の中で、人に気持ちを伝えるという体験を向上して行くことに取り組んでいます。忙しく時間がない人にはもちろん、ギフトというそれぞれの想いを伝える繊細なシーンにおいて、より柔軟なカスタマイズができるよう商品・オプションを豊富に用意し、より俊敏な改善を自在に行なっていけるようロジスティクスや管理システムも自社開発しています。

事業を全方位で拡大しているため、採用はオープンポジションで行なっています。是非ご連絡ください。

また、Spiral Capitalの髙本氏からは、同社への投資理由として、10兆円にものぼるギフト市場のポテンシャル、フルスクラッチのシステムと自社のロジスティクス機能によって実現されたギフト特化型のオペレーションの競合に対する優位性、LTV向上・マスマーケティング投資を組み合わせたスケーラビリティなどが挙げられた。

髙本現在のメインは誕生日や記念日のプレゼントですが、クリスマスといった季節ごとのイベントにあわせたプレゼント機会もあるため、会員機能やレコメンド機能を強化することで、購買頻度やLTVのさらなる向上につなげられるのではないかと考えています。また、今後マスマーケティング投資を通じて「ギフトECならTANP」と言われるようなカテゴリートップ企業としての確固たるポジションを獲得することを期待しています。

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株式会社オープンロジ:煩雑な物流の仕組みをシンプルにするアウトソーシングプラットフォーム

株式会社オープンロジ

次に登壇したのは、物流アウトソーシングサービス『OPENLOGI』を運営する、オープンロジ人事部マネージャーの南雄太氏だ。

OPENLOGI』は、入庫や在庫管理、出庫といった物流業務を、オンラインで簡単にアウトソーシングできるプラットフォーム。自社で倉庫を持つのではなく、倉庫を保有する事業者と連携し、物流を請け負う。

近年、EC事業を立ち上げること自体は簡単になっていますし、『メルカリ』や『ラクマ』といったCtoCのプラットフォームも身近になってきていますが、商品のピッキングや梱包、納品作業、在庫管理などの煩雑な業務は、依然としてEC事業者の大きな負担になっています。

『OPENLOGI』では、固定費ゼロかつ従量課金、商品1点から物流業務をアウトソーシングできるサービスを提供しています。ECを始めたばかりの方から、急拡大中の方まで幅広い事業者の方に利用いただいています。

近年はメルカリやSTORES.jpなど、外部サービスとのAPI連携も開始した。「物流の未来を、動かす」というミッションの達成に向けて、独自の価値を届けようとしている。

AmazonFBAや楽天スーパーロジスティクスなど、一部機能が重なるサービスはありますが、いずれも特定のモールを展開する事業者によるサービスです。

それに対して『OPENLOGI』は、中立な立場から、事業者と倉庫事業者、双方にとってより無駄がなく、オープンな物流システムの構築を目指すサービスです。そうしたポジションを取っているプレイヤーは、私たちの把握している範囲で、日本に他にはいないと捉えています。

Spiral Capitalの髙本氏からは、EC事業者向けのサービスやマーケットプレイスの台頭により、個人・零細事業者を含むEC事業者が爆発的に増えている一方、非効率性の残る物流オペレーションへの改善ニーズが高まっていること、『あとよろメルカリ便』、無在庫EC事業者向けソリューション、倉庫管理システムのSaaS展開といった新規事業の開発力と高い事業推進力が同社の投資ポイントとして補足された。

髙本物流倉庫業界は、多くのリアルアセットを必要とし非効率性の残っている巨大な伝統産業ですが、こうした業界をテクノロジーの力で変革していくというのは、まさに当社が設立当初から掲げているテーマであり、かなり初期の頃から投資させて頂いています。

物流業界のポテンシャルはもちろん、この業界と起業家のフィット感というのもオープンロジの大きな魅力です。創業者の伊藤氏は、雑誌のオンライン販売サービスを展開する企業でのご経験があったので、創業当初から倉庫内オペレーションと真摯に向き合うという企業文化が醸成されており、これが同社のプロダクト改善に大きく役立っているのではないかと思います。

ECの普及やD2C企業の増加も追い風となり、登録企業は8,000社を突破、提携物流会社は40社以上となっている。現在の社員数は約90人。急成長する事業で力を発揮したい仲間を随時募集している。

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スタディプラス株式会社:「勉強記録の可視化」で習慣づくりをサポートするNo.1 EdTechサービス

スタディプラス株式会社

最後に登壇したのはスタディプラス代表取締役の廣瀬高志氏。同社は、学習総合サイト『Studyplus』や教育機関向け学習支援プラットフォーム『Studyplus for School』、電子参考書のサブスクリプションサービス『ポルト』を運営する。

主力プロダクトの『Studyplus』は、日々の学習時間を記録して可視化したり、同じ目標を持つ仲間と交流できる学習管理SNSだ。廣瀬氏は、高校時代の経験をもとに、慶応大学在学中に『Studyplus』を開発した。

廣瀬バスケットボール部の先輩が、東京大学にトップの成績で合格したんです。成功の秘訣を聞くと、勉強した時間をグラフにしてノートに記録することで、計画的に勉強ができるようになったと話していました。自分が大学生になって起業に関心をもったとき、「勉強の週間化」に悩んでいる人が、勉強の記録をつけることでモチベーションを高められるようなサービスをつくれないかと考えたんです。

その後『Studyplus』は、今では受験生の2人に1人が利用する、アクティブユーザー数No.1の教育系アプリに成長。2020年1月にシリーズCラウンドで総額約7億円、これまで累計で約17億円の資金調達を行った。

現在の主要な収益源は大学法人からの広告収入だ。大学は受験生の学年や志望校、志望学部、学習教材、学習時間に合わせて、最適な広告を表示できる。大学広告は非常にニッチな市場だが、DX化のポテンシャルのある領域でもあり、市場規模は500億円に上る。

並行して、第2・第3の柱となる新規事業の立ち上げも進めている。

廣瀬去年9月に立ち上げた『ポルト』は、100冊以上の学習参考書が月額980円で使い放題のサービスで、国内の主要な教育系出版社13社と提携しています。有料会員数は順調に成長しています。

また、Spiral Capitalの髙本氏からは、高校生アプリNo.1という圧倒的なポジショニングとそこから得られるビッグデータの価値、第2の柱となる学習塾向け事業のポテンシャル、ビッグデータを活用したさらなる事業展開への可能性などが投資ポイントとして語られた。

髙本学習ログというサービスの特性上、アプリの利用頻度が高く、学年、志望校、使用教材といった他にはないユニークなビッグデータが、高い広告価値につながっていると思います。また、今後はユーザー層を中学生や大学生、社会人に拡大していくことで、教育産業全体における学習ログデータのプラットフォーマーへと進化していく可能性もあると考えています。

スタディプラスでは現在、サービス開発を行うエンジニアと、大学への広告営業を募集中だ。教育業界のDXに興味のある方は、ぜひ応募してみてほしい。

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第16回目となったこの日は、プレゼントや物流、教育まで、さまざまな領域で革新を試みる企業が登壇した。とくにLogistics Innovation Fundを運用開始したSpiral Capitalらしい、Graciaやオープンロジなど物流にこだわりがある企業が印象深い回となった。

今後も毎週木曜朝7時の「FastGrow Pitch」では、注目スタートアップが登壇し、自ら事業や組織について語る機会をお届けしていく。ぜひ、チェックしてほしい。

こちらの記事は2020年10月21日に公開しており、
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