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「2人以上賛成なら、まずやってみる」──人材管理システムトップシェアを維持し続けるカオナビ、高い技術力の秘密に迫る

インタビュイー
小菅 達也
  • 株式会社カオナビ サーバーサイドエンジニア 

SIerでサーバーサイドエンジニアとしてキャリアをスタートし、6年間顧客先で開発を行う。ゲームプラットフォーム開発会社、モバイルオーダーサービス開発会社を経てカオナビに入社。現在はカオナビ新機能のサーバーサイド周りの開発を担当。

南 悠輝
  • 株式会社カオナビ フロントエンドチーム テックリード 

2016年に自社開発MAツールを提供する会社でウェブエンジニアとしてキャリアをスタート。サーバーサイドからフロントエンドまで担当し、新規分析機能やLINEのAPIを利用したメッセージ配信機能、社内ツールを開発。2018年4月にカオナビへ入社し、CIの導入やReactでの新機能開発を担当。現在はテックリードとしてカオナビのフロントエンドを牽引。

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以前FastGrowで、クラウド人材マネジメントシステムを提供するカオナビを取材した。そのときにCTOの松下雅和氏が強調したのは、現場の声を起点にプロダクト開発や技術導入が進んでいく「ボトムアップ型」のエンジニア組織の良さだった。

その一方で、部署を超えたコミュニケーションを積極的にとる必要があったり、裁量が大きいぶん決めなければいけないことが多かったりと、ハードな印象を受けたのも事実。実際に現場で働いているエンジニアは、このスタイルを本当に良いと感じているのだろうか……。そんな思いでさらなる取材を申し込んだが、今回のインタビューで、勘ぐるような思いはすっかり消えてしまった。

話を聞かせてくれたのは、2020年3月に同社にジョインしたサーバーサイドエンジニアの小菅達也氏と、フロントエンドチームのテックリードを務める南悠輝氏。インタビューを進める中で、「ボトムアップ」が経営陣の掲げる単なる“お題目"ではないことが明らかになっていった。

  • TEXT BY RYOTARO WASHIO
  • PHOTO BY SHINICHIRO FUJITA
  • EDIT BY MASAKI KOIKE
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「現場起点」は真実か?ベテランと若手、それぞれの視点から

エンジニア歴15年の小菅氏は、新卒で入社したSIerに6年間勤務した後、ソーシャルゲームのプラットフォーム事業を展開するスタートアップ、事前注文決済プラットフォームを構築する企業を経て、2020年3月にカオナビへ入社した。決め手は「人材管理プラットフォームとしてナンバーワンのシェアを誇るカオナビの開発、運営ノウハウに興味を持ったから」と語る。

約2年前にジョインした南氏は、以前はマーケティングオートメーションツールを提供する企業に勤めており、カオナビが転職2社目だという。2020年9月時点で27歳だが、すでにエース級の活躍を見せる若手社員の一人だ。前職は小規模な開発体制で、サーバーサイドからフロントエンドまで「多少浅くとも幅広い」スキルが求められる環境だった。カオナビは経験豊富なエンジニアが多く在籍しており、高い専門性を身につけられる環境であることから選んだそうだ。

両氏に「カオナビの組織は本当にボトムアップなのか?」と聞くと、答えは「イエス」だった。

株式会社カオナビ サーバーサイドエンジニア 小菅達也氏

小菅これまで在籍してきた会社はトップダウンで開発を進めることが多かったのですが、それに比べてカオナビは、開発方針を現場からの意見で決めることが多いと感じています。エンジニア発案のUI改善の提案をもとに開発が進んでいくことも珍しくありません。ジョインしたときに「これまでの環境とは違うな」と感じたことを覚えています。

株式会社カオナビ フロントエンドチーム テックリード 南悠輝氏

現場の意見をプロダクトに反映させる仕組みが整っています。一例が、開発の方向性や進捗を共有し、意見を募るスプリントレビューです。

一般的には開発の関係者内で行われるものですが、カオナビではエンジニアが全社員に向けて開催しています。エンジニア以外の意見も聞き、すぐに開発に反映させられるのは、カオナビの特徴の一つです。

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「2人以上が必要と感じているなら、やってみよう」

南氏が触れた「全社向けのスプリントレビュー」は、CTO松下氏からもカオナビの大きな特徴として挙がった。現場のエンジニアたちは、どのようにこの仕組みを活用しているのだろうか。

チーム内で、ある機能のデザインに関して意見が割れたことがありました。そのとき、「スプリントレビューで聞けばいいのではないか」と提案してみたんです。

A案とB案のデザインを印刷してホワイトボードに貼り、営業やサポートといった開発部署以外の人たちにも「どちらがいいと思いますか?」と意見を募りました。結果、頂いた意見を参考に最終的にはチームで議論をして、デザインを決めることができましたね。

そもそも、全社向けに実施するスタイル自体、「他部署の意見も開発に取り入れたい」と考えた現場からの発案で始まったものだという。提案を受けたプロダクト本部長は、「2人以上の現場メンバーが必要だと思っているのならば、とりあえずやってみよう」と即答したそうだ。

だが、一般論として言えば、ボトムアップにはデメリットも潜む。メンバーの合議で物事を決定するには時間を要し、トップダウンよりスピードが落ちやすいからだ。この懸念を南氏にぶつけてみると、スピード感を損なわないための仕組みも整っていると答えた。

そのカギは、CTO松下氏もジョインした際、その定着度合いに驚いたという「スクラム開発」だ。

スクラム開発が定着しているため、トップダウンでの開発と比べてもスピードは遅くないと思います。スクラムは、スプリントと呼ばれる1〜2週間のタームを設けて、スプリントごとに開発からリリースまでを実行する開発手法。短いスパンで開発方針をすり合わせているので、手戻りが少なく、結果的にスピードが落ちないんです。

小菅チームの内外を問わず、認識をすり合わせる仕組みが整っています。エンジニアはいくつかのチームに分かれているのですが、定期的に全員で集まって開発方針や進捗を共有しているので、スムーズに開発が進んでいく。これまで僕が在籍していた会社では、チームごとに目線を合わせていても、エンジニアが組織横断でそういったことをする機会はほとんどありませんでした。

加えて、スプリントレビューで非エンジニアとの目線も合わせられる。常にチーム内外とコミュニケーションを取っているからこそ、スピードを落とさずに開発を進められているのだと思います。

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新技術の導入のきっかけは「鶴の一声」ではない

小菅氏は、現場の声が活かされる環境に満足感をのぞかせるが、技術水準に関しては「正直に言えば、入社前はあまり期待していなかった」と明かす。他社が技術ブログなどを公開し、エンジニア組織の先進的な取り組みについて発信をする中、カオナビの発信は多くなかったからだ。しかし、入社後、その認識は覆される。

小菅最新の技術を積極的に導入していることに驚かされました。発信していないことがもったいないと感じるくらいに、技術トレンドを追っている組織なんだなと感じましたね。

その言葉に南氏は「技術水準も、現場主導で高めてきた」と重ねる。南氏が入社した2年半前は、同時期の他社と比較して十分と言える開発環境ではなかったそうだ。しかし、そこでもまた、現場の声を起点に、新たな技術が積極的に導入されていった。その例として挙げたのが、JavaScript用ライブラリ『React』である。推進を主導したのが、入社してまだ半年目の南氏だった。

フロントエンドの開発環境を整えるために、『React』の導入を提案しました。入社した当時はJavaScript用ライブラリである『jQuery』でコードが書かれていたんです。

さらに、当時はスピード重視で機能をどんどん追加しなければならないフェーズだったので、仕方ない部分もあったとは思いますが、きれいなコードばかりではなかった。このまま開発を進めていけば、技術的な負債が膨らんでいく一方だと思いました。プロダクトの将来を考えると、可読性が高く再利用可能なコードに変えていかなければならないと感じ、導入を提案したんです。

もっとも、南氏はフロントエンド専門ではなく、提案した時点では『React』の知見が豊富だったわけでもなかったそうだ。しかし、切り替えの推進者に立候補し、担当をきっかけに知識をつけていったことで、フロントエンドエンジニアとしての専門性を獲得できたと語る。

新たな技術や仕組みの導入の提案を、やる前からはねつけられたことはないですね。試しにやってみた結果、良さそうであれば導入は進みますし、うまくいかなそうならやめる。これまでにも、見送りの判断が下されたこともあります。しかし、それはあくまで試してみて、議論した上で出した結論。頭ごなしに否定されることはありません。

小菅氏も、新たな取り組みへの寛容さを感じているという。カオナビでは、既存機能やシステムの改修をする際でも、コスト増や開発スピードの鈍化を恐れずに新たな手法を取り入れる。

CTO松下氏が、中長期的な目線で判断を下すことの重要性を語っていたように、短期的なリスクよりも、未来志向が歓迎されるのだ。

小菅現在担当している新機能開発では、保守性を高めるためにドメイン駆動設計を導入しています。既存機能との連携も多く、仕様をキャッチアップしながらの開発は難しいのですが、既存のシステムを壊さずに、より良い実装を考えるところにやりがいを感じます。

カオナビは、機能改善でも主体的なチャレンジが求められます。既存のシステムを壊さず、いかに開発効率を保ちながらパフォーマンスを上げていくか──新たな課題に挑んでいるようで、とても楽しいですね。

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ミッションの設定も、メンバー主導。任せられるからこそ、主体的になれる

メンバーの主体性を尊重する風土は、評価制度にも反映されている。評価の基準となる個々人のミッションが上長から与えられるのではなく、自ら設定していく。

新機能のリリース件数を満たさないと評価されない、といったことはありません。エンジニアとして目指す方向が個々で違いますから、各々が将来にフォーカスを当ててミッションを考え、上長とすり合わせています。

僕の場合は、テックリードとしてフロントエンドの開発を牽引することはもちろんですが、エンジニア組織の文化醸成と発信に取り組むこともミッションにしています。

小菅さんが入社後に「他社と比べて技術的な発信が少なく、もったいない」と感じたと言っていたように、まさにそこが課題。カオナビは「技術の会社」という印象をあまり持たれていないかもしれないのですが、社外の勉強会でカオナビの技術力の高さを褒められることも少なくありません。

何より、ただ最新技術を追うだけではなく、UI,UXを刷新するためにトレンドを勉強し、実装している点が魅力だと思います。この現実を積極的に発信することは、僕の大事なミッションの一つです。

発信の一貫として、社外エンジニアも参加可能な勉強会の企画を検討しているそうだ。1年前に南氏の提案から生まれ、隔週で開催されている社内勉強会をアレンジし、ブランディングとしての活用を構想している。

小菅氏が課題として挙げたのは、主力サービス『カオナビ』の速度改善だ。導入社数は約1,800社(2020年3月末時点)。すでに膨大なデータを保有しているが、今後さらなる増加を見込んでいるため、これに耐え得るシステムの構築を意気込む。

最後に、それぞれが構想する『カオナビ』の未来をつくっていくために求めているメンバー像を聞いた。

好奇心が強く、常に最先端の技術に触れていたい方がマッチすると思います。これまでお話してきたように、積極的に新技術を試せる環境がありますし、仮にサービスに導入できなくても、エンジニア勉強会など、共有できる場があります。

僕たちも常にアンテナを立て、トレンドを追っていますが、まだまだ改善の余地は多い。共に最高のプロダクトをつくることに挑める方が仲間になってくれたら嬉しいですね。

小菅完成されているシステムとはいえ、マイクロサービス化の推進など、改善すべきポイントは多い。既存のものを「もっと良くしよう」と考え、チャレンジできる人と一緒に働きたいですね。

また、カオナビでは長時間働くことを良しとしない会社です。より効率よく働くことを考え、そのためのアクションを積極的に提案できる人を求めています。

こちらの記事は2020年09月30日に公開しており、
記載されている情報が異なる場合がございます。

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Presented by

執筆

鷲尾 諒太郎

1990年生、富山県出身。早稲田大学文化構想学部卒。新卒で株式会社リクルートジョブズに入社し、新卒採用などを担当。株式会社Loco Partnersを経て、フリーランスとして独立。複数の企業の採用支援などを行いながら、ライター・編集者としても活動。興味範囲は音楽や映画などのカルチャーや思想・哲学など。趣味ははしご酒と銭湯巡り。

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藤田 慎一郎

編集

小池 真幸

編集者・ライター(モメンタム・ホース所属)。『CAIXA』副編集長、『FastGrow』編集パートナー、グロービス・キャピタル・パートナーズ編集パートナーなど。 関心領域:イノベーション論、メディア論、情報社会論、アカデミズム論、政治思想、社会思想などを行き来。

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長谷川 賢人

1986年生まれ、東京都武蔵野市出身。日本大学芸術学部文芸学科卒。 「ライフハッカー[日本版]」副編集長、「北欧、暮らしの道具店」を経て、2016年よりフリーランスに転向。 ライター/エディターとして、執筆、編集、企画、メディア運営、モデレーター、音声配信など活動中。

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タテイシサエコ

校正/校閲者。PC雑誌ライター、新聞記者を経てフリーランスの校正者に。これまでに、ビジネス書からアーティスト本まで硬軟織り交ぜた書籍、雑誌、Webメディアなどノンフィクションを中心に活動。文芸校閲に興味あり。名古屋在住。

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