連載ベンチャーキーパーソン名鑑

【ベンチャーキーパーソン名鑑】PdM編 Vol.5:フリックフィット 山本 健夫氏

山本 健夫
  • 株式会社フリックフィット PdM 

立教大学卒業後、新卒でヤーマン株式会社へ入社。スタートアップ企業で事業責任者・PdMを歴任。FiNC社ではAIチャットや姿勢解析機能のプロダクト開発、SEVENRICH社ではヘルスケア事業を立ち上げ、ジムやサウナ事業を運営し年商1億円を達成。パーソナルトレーナーとしての専門知識を生かし、身体に関わるサービスやプロダクト開発を得意とし、20名規模の組織マネジメントや採用・組織開発にも携わる。

「あの会社の急成長は、なぜ実現できたのか?」その答えは、最前線で事業の課題と格闘し、成果を出し続けている「ベンチャーキーパーソン」の仕事術に隠されています。

本連載では、スタートアップやベンチャー企業が事業を伸ばす上で避けて通れない具体的な「業務の壁」を、彼ら/彼女たちがどう乗り越えてきたのかを徹底解剖。

日々の業務ですぐに役立つ実践的なノウハウ、困難な意思決定を支えた思考プロセス、そしてリアルな成功と失敗の事例、そこから得たノウハウを、ご本人たちの言葉で共有する。(掲載希望企業はこちらのフォームからご回答ください。)

彼ら/彼女たちの生きた経験は、あなた自身の課題解決のヒントとなり、スタートアップやベンチャーでの活躍、あるいはキャリアアップを加速させる具体的な「処方箋」となるはずだ。

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株式会社フリックフィットにおける「PdM」の魅力とは?

以下、話者は山本さん

フリックフィットのPdMは、ソフトウェアだけでなくハードウェア開発も絡むため、幅広い分野や異なるステークホルダーと連携しながら仕事を進めます。自身の裁量と自由度が高く、ユーザーにとっての価値を常に問いながら課題解決型のプロダクトを作り上げる面白さがあります。

また、ユーザーとの距離が近く、ショールームやスタジオなどリアルな場でのフィードバックをプロダクトに反映できることも魅力です。組織としても、熱量とビジョン共有を大切にし、多様なバックグラウンドを持つメンバーが協力し合えるカルチャーがあります。

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PdMの処方箋

処方箋 その1:「ユーザーの解像度を高く保つこと」

ユーザーとのリアルな接点を重視し、仮説や妄想ではなく実際の声や課題をファクトベースで捉えることを常に意識しています。特に、ショールームやスタジオでの体験を通じて得られる生のフィードバックを大切にし、ユーザーが何に困っているのか、具体的な状況や感情を深く理解することで、プロダクト開発の精度とユーザー満足度を高めることを目指しています。


処方箋 その2:「熱量を持ってビジョンを語ること」

プロダクトが目指す世界や解決したい課題をチーム内外に強く伝えることで、メンバーやステークホルダーの共感を得て、プロジェクト推進力を高めることを意識しています。特に、日常的に目指す方向性を言語化し、明確なイメージや具体的なシナリオとして共有することで、チーム全体の士気や主体性を高め、目標達成までのスピードを加速させることに取り組んでいます。


処方箋 その3:「違和感を放置しないこと」

特にハードウェア開発では些細な違和感が大きな問題につながることが多いため、小さな兆候にも敏感に気づき、迅速に確認・対応することを徹底しています。メンバー同士のコミュニケーションを密に取り、違和感を率直に話し合える環境作りも重視しています。問題を未然に防ぐための習慣化をチーム全体で促し、リスクマネジメントの強化につなげています。


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PdMを学べるオススメコンテンツ

オススメその1:書籍「ドリルを売るには穴を売れ

書籍情報
著者佐藤 義典
出版社青春出版社
出版日 2006/12/23
Amazonリンク

プロダクトを考える上で重要なのは技術や製品そのものではなく、「ユーザーが得る価値」だと気づかせてくれます。普遍的なマーケティング理論をストーリー仕立てでわかりやすく伝え、ユーザー視点の重要性を再認識させられます。また、「価値の本質」を考える習慣がつくため、自社プロダクトを振り返る際にも具体的で本質的な問いかけができるようになり、プロダクトの真の価値を追求するヒントになります。


オススメその2:Xアカウント「鈴木孝佳|姿勢で身体を変える

課題の本質を見抜く力と、それに対して複数の視点から解決方法を提案するバリエーションの豊富さに学ぶことが多いです。身体の課題を総合的に捉え、具体的なアプローチ方法を理解するための参考になります。特に、生活習慣や食事、睡眠といった日常の細部に至るまで幅広くアプローチする視点は、プロダクト開発時に多面的な価値提供を検討する際に非常に有益であり、視野を広げる助けとなります。


オススメその3:漫画「キングダム

秦国の王である嬴政が熱量を持ってビジョンや夢を語り、周囲を巻き込んでいく姿に感銘を受けました。絵空事と批判されても揺るぎない信念を持ち、具体的な実現方法や戦略を示して共感を得ていくプロセスは、ビジョンを伝え、チームを動かすリーダーシップを学ぶ上で非常に参考になります。ビジョンや夢を具体的な言葉や行動で示すことの重要性を再認識させられ、日々の仕事の取り組みに活かしています。

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キーパーソン山本氏から皆さんへのメッセージ

フリックフィットでは、最先端のセンシング技術を活用して「足」からユーザーの課題を捉え、姿勢や体型改善をサポートするプロダクトを開発しています。

私たちはユーザーとの距離を大切にし、フィードバックを元にプロダクトを日々改善しています。フィットネスだけでなく、医療やスポーツ、美容、安全管理、歩行認証など、可能性が広がる魅力的な領域での事業展開を目指しています。

共に新しい価値を創造したいという熱意ある仲間を募集していますので、ぜひご応募ください!

貴社の急成長を支えるキーパーソンの「仕事術」も、この連載で解き明かしませんか?掲載ご希望の企業様はこちらのフォームよりご応募ください。

こちらの記事は2025年08月06日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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