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INTERVIEW
柄本 真吾 山本 晃央
17-10-31-Tue

「unisizeをECのインフラへ」
ファッションECの購入不安を解消するメイキップの野望

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#4
連載 0→1創世記
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#1
元SMS海外支社長が挑む! 海外不動産取引の超巨大市場を開拓するグローバルスタートアップBEYOND BORDERS
株式会社BEYOND BORDERS マレーシア支社長 玉邑 憲一 株式会社BEYOND BORDERS 代表取締役 遠藤 忠義
#2
200兆円とも言われる 「B to B受発注市場」を変革するスタートアップユニラボ
株式会社ユニラボ CEO and FOUNDER 栗山 規夫
#3
教育業界に変革を。 グリー、アドウェイズ、リブセンスなど、インターネット業界で数々のビッグサービスを生み出してきたメンバーが集まる EdTechベンチャースタディプラス
スタディプラス株式会社 営業部部長 長内 尊司 スタディプラス株式会社 For School事業部部長 宮坂 直
#4
「unisizeをECのインフラへ」 ファッションECの購入不安を解消するメイキップの野望
株式会社メイキップ 代表取締役CEO 柄本 真吾 株式会社メイキップ 取締役CFO 山本 晃央
#5
「テクノロジーで投資銀行業界に創造的破壊を」 15歳で起業した起業家が知る、投資銀行の闇
TIGALA株式会社 CEO 正田 圭 TIGALA株式会社 副社長/CFO 湯瀬 幾磨
#6
「データで医療界にイノベーションを」 医師・マッキンゼー出身者が集う情報医療(MICIN)・原が描く医療の未来図
株式会社情報医療 CEO,医師 原 聖吾 株式会社情報医療 COO 草間 亮一
#7
「物流の未来を、動かす」 社会問題にもなる巨大市場を変革するネットエイジ・マフィア オープンロジ伊藤
株式会社オープンロジ 代表取締役CEO 伊藤 秀嗣
#8
個人間送金は日本で浸透するのか? 無料送金アプリKyashが描く“価値交換”の未来
株式会社Kyash Founder & CEO 鷹取 真一 株式会社Kyash VP of Strategy 清水 一浩
#9
野性感あふれるビジネスマンへ。 Pro-D-useが考える“Made By Someoneの時代”の生き残り方
株式会社Pro-D-use 代表取締役 小笠原 亮太 株式会社Pro-D-use 取締役副社長 岡島 光太郎
#10
子ども写真を リーズナブル、ユーザーファーストに CELEBABYが変える親子の思い出アルバム
株式会社RETAIL INNOVATION 代表取締役 永田 和樹 株式会社RETAIL INNOVATION 取締役 谷野 祐規
#11
国内スマートロックの第一人者フォトシンス河瀬、さらなる“発明”を予告 「未来を思い浮かべて未来を作る」
株式会社フォトシンス 代表取締役社長 河瀬 航大 株式会社フォトシンス 共同創業者 小林 奨
#12
世界のイノベーションを加速させる、 多彩なキャリアのプロフェッショナル集団アスタミューゼ
アスタミューゼ株式会社 事業開発部部長 嶋﨑 真太郎 アスタミューゼ株式会社 開発・インフラ部部長 並河 祐貴 アスタミューゼ株式会社 テクノロジーインテリジェンス部リーダー 酒井 康博
#13
MAKERS UNIVERSITY卒業起業家! 日本の観光産業拡張を目指す“結.JAPAN”
株式会社結.JAPAN CEO / Co-Founder 中山 雅久理 株式会社結.JAPAN 共同創業者 府川 勇介
#14
「皆が挑戦する世界は正しい」 Tryfunds丹野が掲げる挑戦し続ける経営
株式会社Tryfunds 代表取締役社長CEO 丹野 裕介 株式会社Tryfunds 取締役CFO 白髪 亮太
#15
徒歩5分以内の見つからないをなくす? tritrueの超ズボラ社長が目指す検索の新しいカタチ
株式会社tritrue 代表取締役 寺田 真介 株式会社tritrue マーケティングゼネラルマネージャー 原嶋 宏明
#16
目指す世界はデベロッパーの理想郷。 クラッシュ解析でエンジニアを沸かすソニー出身起業家
FROSK株式会社 代表取締役社長 中尾 憲一 FROSK株式会社 CMO兼事業推進部部長 吉井 文学
#17
「M&A業界に価格破壊を起こす」 ──「M&Aクラウド」がITの荒野を切り開く
株式会社M&Aクラウド 代表取締役COO 及川 厚博 株式会社M&Aクラウド チーフエンジニア 荒井 和平
#18
「“お金くらいのこと”でつまらない人生を送ってほしくない」 住宅ローン比較のWhatzMoneyがお金の問題をフラットにする
WhatzMoney株式会社 代表取締役 前田 一人 WhatzMoney株式会社 営業部営業推進責任者 才田 敦士
#19
「日本が好きだから、まずは世界を盛り上げる」 ──ベトナム発グローバルベンチャーICONIC安倉流“世界の捉え方”
株式会社アイコニックジャパン 代表取締役社長 安倉 宏明
#20
Tinderみたいにカジュアルに転職活動 リクルーティングアプリ「GLIT」を生んだCaratのハイペースな事業構想の理由は?
株式会社Carat 代表取締役社長 松本 直樹 株式会社Carat 取締役兼最高技術責任者 齋藤 陽介
#21
大手企業も注目するママ目線のクリエイティブ 「ママである前に、一流のクリエイターチームでありたい」
マムズラボ株式会社 代表取締役社長 佐藤 にの
#22
「歯科業界を変革する」 エス・エム・エスマフィア海田率いる グローマスの野望
株式会社グローマス 代表取締役社長 海田 大介 株式会社グローマス キャリア事業部エリアマネジャー 坂本 城也
#23
「価値の交換をシンプルに」 BASE鶴岡と藤川の異世代タッグが引き寄せる“便利な未来”
BASE株式会社 CEO 鶴岡 裕太 BASE株式会社 CTO 藤川 真一
#24
「夢追う人をサポートしたい」 完全食COMPを世界に広める最強の5人衆
株式会社コンプ 代表取締役CEO 鈴木 優太 株式会社コンプ マネージャー 荒井 宏之 株式会社コンプ 福田 千里 株式会社コンプ 田中 宏樹 株式会社コンプ CTO 萩野 貴拓
#25
ダズルが国内VR業界で「ちょっと未来」を創る ──新興市場でも“地に足付いた”ビジネスモデルの創り方
株式会社ダズル 取締役COO 出口 雅也 株式会社ダズル 採用・広報チーフ 川上 紗耶
#26
「ゲノムはいま90年代のインターネットと同じ」 AWAKENS高野、ゲノム事業を “今”始めるべき理由を語る
AWAKENS, Inc. CEO 高野 誠大 AWAKENS, Inc. CTO 沼倉 健介
#27
スキルのフリーマーケットは なぜ500円均一でローンチされ、 どうやって「ニワトリ卵問題」を越えたのか?
株式会社ココナラ 代表取締役 南 章行
#28
CtoBtoC!?が流通を最大化させる ──ジラフが“ものの売り買い”を変える
株式会社ジラフ 代表取締役社長 麻生 輝明 株式会社ジラフ CFO・管理統括部長 中井 基樹
#29
「不動産業界は“情報の非対称性”が著しい」 マンションマーケットが描く、 消費者の力を強くする業界変革手法
株式会社マンションマーケット 吉田 紘祐
#30
きっかけは“物乞い親子の死”。 アッション木下が “貧困撲滅”を目指す理由
株式会社アッション 代表取締役 木下 洋平
#31
自由な働き方を目指すからこそ、 まず自分たちが体現する。 18人の複業集団企業が見据える仕事と人生の未来
Spacelook株式会社 谷口  怜央 Spacelook株式会社 岩本  卓也
#32
コモディティ化した“車”を 最高のエンターテインメントに! MiddleFieldが目指す自動車業界の刷新
MiddleField株式会社 CEO 中山  翔太 MiddleField株式会社 COO 片岡  伶介
#33
“課題のユニークさ”こそ起業家の魂。 Cansell山下の常識を超える事業構想法
Cansell株式会社 代表取締役 山下 恭平
#34
建築×VRで急成長のDVERSE。 将来はコミュニケーションを変革する?
DVERSE Inc. CEO/Founder 沼倉 正吾 DVERSE Inc. CTO 高田 知典

洋服をインターネットで買う時、サイズで躊躇したことはないだろうか?

気に入ったデザインでも買って身体に合わなかったら不格好。
株式会社メイキップはその悩みを解決する。

2020年には2013年比85.7%増となる2.6兆円まで拡大すると予想されている
国内ファッションEC市場(2013年、経済産業省調べ)。

メイキップの尽力が掛かっているかもしれない。

同社代表取締役・柄本真吾とCFO・山本晃央から話を聞いた。

柄本 真吾 (つかもと・しんご)
株式会社メイキップ 代表取締役CEO
柄本 真吾 (つかもと・しんご)
1981年生まれ、静岡県三島市出身。筑波大学第二学群生物資源学類に入学。在学中は、体育会ラグビー部に所属。2003年、株式会社セプテーニへ入社し、新規事業の立ち上げを数多く経験。2007年に株式会社ドリコムへ転職、広告本部部長を歴任。2015年、株式会社メイキップを設立。ラガーマン時代、自分に合うサイズの服を選ぶことに苦労した経験からアイディアを思いつき、洋服購入時に適したサイズを推奨するリコメンドシステム「unisize」をリリース。
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山本 晃央 (やまもと・てるお)
株式会社メイキップ 取締役CFO
山本 晃央 (やまもと・てるお)
大学卒業後、中堅商社にてインターネット関連の営業、グループ広告統括部門の立ち上げに携わる。公認会計士を取得後、大手監査法人にてIPO企業を中心に会計監査、コンサルティング業務に8年間関与する。メイキップの企業文化(make it possible、人生に向き合う)に魅せられて参画を決意。現在、事業計画の策定・実行から管理業務全般(財務、経理、人事、労務等)まで幅広い業務を担当している。
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ファッションECの最重要課題を解決する

2015年創業のメイキップは、ネットで洋服を購入する際、身体にあったサイズを推奨するレコメンドエンジン「unisize(ユニサイズ)」を提供している。ユーザーはお気に入りブランドサイズや身体情報を問う最短1分のアンケートに答えるだけで、メジャーで測ることなく自身の身体に合ったサイズを確認できる。

unisize

現在は約30サイトが「unisize」をECサイトに導入している。サイズレコメンドのサービスは他にもいくつか存在するが、同サービスはユーザーに手間がかからない事が特徴。

顧客は店舗に足を運んで3Dスキャンなどをする必要はなく、オンラインで簡単なアンケートに答えるだけでサイズがレコメンドされる。推奨方法は独自のアルゴリズムによるもので、ユーザーが入力する身体情報と国内外のブランドの多量な洋服寸法データを利用している。

元々BtoB向けのビジネスとしてスタートしたunisizeだが、現在は自社ウェブサイトでもその機能を活用している。具体的には、国内外のブランドの商品をまとめて検索でき、身体に合った買いたいアイテムがピンポイントで発見できるサイトだ。

経済産業省によると、2015年の衣類・服飾雑貨などのEC市場は1兆3839億円で、15兆円を超える衣類・服飾雑貨市場の9%を占める。 雑貨、家具、インテリア市場が2倍近い17%がEC化している現状を考えると、ファッション業界のEC化は遅れている。

そしてその大きな理由として考えられているのが、ネット通販では試着ができないため、購入の際にサイズに対しての不安が生まれてしまうという、ファッション業界特有のものだ。

この問題を払拭し、EC化を促進すると期待されているのがunisizeのようなインターネット上で顧客の体型と商品のサイズマッチングすることができるサービス。2015年に楽天が買収したFits.meや、スウェーデンを拠点とするVirtusizeなどの類似サービスを行っているベンチャー企業も日本市場に存在するが、メイキップは大手アパレルブランドに採用されるなど、一足先に日系ファッションブランドの信頼を勝ち取りつつある。

何でも屋のCFO

メイキップは株式会社ドリコムを経た柄本が創業。立ち上げ期に公認会計士である山本がCFOとして参画した。2人が出会ったのは共通の恩師からの紹介。山本が入社したのは、ある時柄本が予算計画や事業計画を彼にプレゼンしたことがきっかけだ。

柄本あの時、結局5時間以上も意見交換してました(笑)。『そもそもお前何でこの会社やりたいんだ』など、本当に根掘り葉掘り聞かれましたね。山本が真剣に考えてくれていることが強く伝わりました。

一方、山本は「ここまで考えているのかと衝撃を受けた」と漏らす。

山本私は監査法人でIPOを専門に8年間働きました。その経験もあって、どういった人物が、どういった想いで経営しているか、ベンチャーが成功する上で本当に大切だと実感していたんです。だからこそ、柄本がどういった考えで経営しているか徹底的に聞きました。

そしたら彼の経営者としてのバランス感覚に驚いたんです。創業から1年で新しい事業にチャレンジしながら、ちゃんと全体を見ながら繊細に物事を進めている。それは現在一緒に働いていても実感している事です。

この5時間もの意見交換で彼らは一気に歩み寄る。

「山本は元々商社にいて、様々なプロジェクトに関わってきた経験を持っていたんです。だから彼ができることはファイナンス周りだけじゃない。営業もできるし、バックオフィス全般もできる。だからCFOという枠組みではなく、一緒に経営をしていくパートナーとして入ってほしいと思っていました」と柄本。

現在山本はCFOという肩書だが、財務関係だけではなく労務管理やunisizeの機能向上、納品など幅広い業務を管理している。さらに、会社の方向性といったことも2人で話し合う。

柄本俺はこういう会社を実現したいんだけど、どうしたらいいか、そういった感じの相談もしているんです。そしてどうやって実現できるのか、2人で話しながら、今の課題をどうクリアしていくかとか、そういう話をしています。

マネジメントしない会社

実は柄本、山本だけではなく、全社員に広く経営状態を開示し会社の未来について話すことも多いようだ。ただその中でも、創業当時から柄本には軸になる考えがある。

柄本いっさいマネジメントが必要ない組織にしたいんです。

彼のこの考えはある有名な経営者から生まれた。

柄本リカルド・セムラーというブラジルにあるセムコという会社の経営者だった人がいるんですが、任期中にその会社をいっさいマネジメントしない会社に変えたんです。

組織階層がなければ長期計画や短期計画もない。何もない。そんな組織にしたんですが、総従業員数は3000人を越え、6年間で売上額が6倍になる(3500万ドルから2億1200万ドル)という凄まじい成長を見せたんです。

現在メイキップにはこの考えを象徴するものがある。それが平日5日のうち、2日は家でリモートワークが可能という制度だ。

柄本創業当時からある制度です。極端な話、僕は目標を達成したならサボっていいと思っています(笑)。

ただうちで決めている目標は頑張らないと達成できません。平日仕事しても、結局みんな土日も気になってメールを開いたりしますよね。それっておかしいじゃないですか。土日働くなら別に平日休んでもいい自由があるべきだと思います。

柄本がこの考えに至ったのもこれまでの経験によるところがある。

彼は新卒で株式会社セプテーニに入社、アフィリエイト広告の販売や企画、新規事業立案を行った。

その後株式会社ドリコムに転職、広告事業の営業部長として経営危機の立て直しに貢献した。その後自身の好きな事業をしたいと退社。メイキップ設立に至る。

柄本は起業に至るまでの経験で後悔している部分があった。

柄本当時、部下には毎日今日何するとか、何件電話して、目標に対して何件スケジューリングしているのか全部報告させて、次の日の朝にもそれが何件できたのか報告させる。あからさまなマイクロマネジメントをしていました。

結局報告させて、全部自分で決めなきゃいけなくて、疲れるんですよね。でもその割には個々人が成長しない。それに結局僕が1人で考えてやるので考え方の幅が狭いんです。

だからこそ、彼は個々人が独立して働くことができる組織を目指している。

ファッションECのインフラになるunisize

柄本はunisizeを使って目指したい世界観がある。

柄本例えば、渋谷や原宿を歩いていていいなと思って洋服を買うとします。でも結局インターネットで探すとそれを半額で買えたりする。

それにネットで買うとサイズを間違えて後悔することも多々ありますよね。それって悲しい。だからunisizeを使ってその悲しみをなくしたい。

現在ではどのファッションブランドもECサイトを急速に整備し始めた。だが同時にユーザーの機会損失が増えている。いつも着ているサイズでも、ブランドごとにサイズ感が違う。実によくあることだ。

このミスマッチを防ぐunisize。これから増加の一途を辿るEC化に向け、需要が高まっていくはずだ。

法人向けunisizeの初期費用は無料、ユーザーがレコメンドエンジンを使用する回数によって月額利用料が発生する仕組み。だが、メイキップは利用料に30万円の上限を設けている。それ以上の利用料は定額になるというこの料金設定には彼らの思いがある。

柄本利用料に上限を設けているのはECサイト様側のご負担を極力減らすことによってご利用時のハードルを下げてより多くのECサイトでサイズフィッティング体験をしていただきたいからなんです。

今は海外で売っている洋服も日本で買えますよね。ほんとにワールドワイドに自分の欲しいものを手に入れることができる時代が来ています。

その変化を私たちがより消費者にとってポジティブなものにしたい。そういった想いもあってunisizeを普及させてインフラになっていきたいんです。

監査法人で様々な経営者と会ってきた山本が、最高のバランス感覚を持った経営者と称する柄本。彼が創造した個を尊重する組織、メイキップは私達の生活をより良いものにしてくれる。

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