連載ベンチャーキーパーソン名鑑

【ベンチャーキーパーソン名鑑】BizDev編 Vol.13:Hacobu 神門 圭太 氏

神門 圭太
  • 株式会社Hacobu BizOps部長 

新卒でIR支援会社に入社し法人営業を2年間経験。2018年にリクルートに転職し、HR事業におけるAIソリューション開発、新規SaaSプロダクトのカスタマーサクセス立ち上げ、ビッグデータを活用した新規事業開発を経験。2025年にHacobuに転職しビジネスオペレーション企画部部長に着任。

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「あの会社の急成長は、なぜ実現できたのか?」その答えは、最前線で事業の課題と格闘し、成果を出し続けている「ベンチャーキーパーソン」の仕事術に隠されています。

本連載では、スタートアップやベンチャー企業が事業を伸ばす上で避けて通れない具体的な「業務の壁」を、彼ら/彼女たちがどう乗り越えてきたのかを徹底解剖。

日々の業務ですぐに役立つ実践的なノウハウ、困難な意思決定を支えた思考プロセス、そしてリアルな成功と失敗の事例、そこから得たノウハウを、ご本人たちの言葉で共有する。(掲載希望企業はこちらのフォームからご回答ください。)

彼ら/彼女たちの生きた経験は、あなた自身の課題解決のヒントとなり、スタートアップやベンチャーでの活躍、あるいはキャリアアップを加速させる具体的な「処方箋」となるはずだ。

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Hacobuにおける「BizDev」の魅力とは?

以下、話者は神門さん

Hacobuは日本のGDPの10%(約50兆円)を占める物流をビッグデータとAIを使って持続可能にすることで、日本の労働生産性の向上と社会課題解決に取り組んでいます。

Hacobuのような成長中の会社では、日々状況が目まぐるしく変わります。そんな中でもPDCAを高速回転させ続けることが会社の成長のために重要です。

重要なのは既存の組織や仕組みに捉われない視点です。チームを超えて社内の構造を俯瞰し、データ、オペレーション、AIの観点で成長を加速させる仕組みを作る。それがBizOpsの役割です。

直近に限っても、AIを活用した業務フロー改革や、組織を跨いだデータ活用基盤構築など様々な課題に取り組んできました。

Hacobuのミッションは「運ぶの最適化」ですが、BizOpsのミッションは「Hacobuの最適化」です。

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BizDevの処方箋

処方箋 その1:目的がボス

常に仕事の目的を意識しています。組織図上は上司がいますが、仕えるべきは上司ではなく仕事の目的それ自体であり最終的には世の中の「運ぶ」を最適化(HacobuのMission)することです。特にBizOpsの場合、仕事の発生時点で目的がクリアでないケースも多いです。だからこそ関係者も巻き込みながら目的を握って仕事を進めることが重要だと考えています。

処方箋 その2:約束と実行→信頼

基本的に1人では何も出来ないです。周囲との協力こそが重要で、協働に欠かせないのが「信頼」です。信頼が何から生まれるかと言えば「約束」し「実行」するプロセスの繰り返しだと思っています。煎じ詰めれば全ての仕事は、期待値を握る(約束)→期待値を超えるアウトプットを出す(実行)〜というシンプルな繰り返しでそれをどこまで徹底できるかが大事だと思っています。

処方箋 その3:好奇心を大切に

BizOpsはセールスやCSと比べると、現場の重力から自由な存在です。だからこそ自社を俯瞰して捉えたり、外部の知見やAIなどのテクノロジーを取り入れていくことを積極的に推進していく責任があります。一番大切なのは好奇心です。他人の仕事や新しいテクノロジーに興味を持てると仕事が楽しくなるし、結果的に成果も上げやすくなります。

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BizDevを学べるオススメコンテンツ

オススメその1:「THE BOX コンテナ物語

書籍情報
著者Marc Levinson
出版社日経BP
出版日2019/10/24
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「目的」の大切さを教えてもらった本です。主人公はトラック会社の社長ですが、仕事の目的を「トラックを運転すること」ではなく「貨物を届けること」と捉え直した結果、「コンテナ」というアイデアが生まれました。目的に立ち返ろうとする時、いつもこの本が頭に浮かびます。


オススメその2:「職業としての小説家

書籍情報
著者村上 春樹
出版社新潮社
出版日2016/9/28
Amazonリンク

村上春樹さんの自伝的エッセイで、処女作のエピソードが印象的です。

書き上げたもの(初稿)を読んでみると、自分でもあまり感心しない。「やれやれ、これじゃどうしようもないな」とがっかりしました。読んでいて面白くないし、読み終えて心に訴えかけてくるものがないのです。……(中略)……それで小説の出だしを、試しに英語で書いてみることにしたのです。とにかく何でもいいから「普通じゃないこと」をやってみようと。……(中略)……そうやって苦労しながら文章を書き進めているうちに、だんだんそこに僕なりの文章のリズムみたいなものが生まれてきました。

結局処女作は、一度英語で書いた後に日本語に翻訳し直すことで、今の村上春樹さんの文体の骨格が産まれたそうです。なんとしなやかな発想!!常に自分もこんな心持ちで仕事が出来るようになりたいと思っています。


オススメその3:「世界はフムフムで満ちている――達人観察図鑑

書籍情報
著者金井 真紀
出版社筑摩書房
出版日2022/6/13
Amazonリンク

NHKの「プロフェッショナル」を100倍に濃縮したような本です。1時間くらいで読み切れますが100人分の仕事や人生のエッセンスが詰まっています。毎ページ目から鱗で、私が一番好きなのはゴルフキャディーのエピソードです。

どんな一流プレイヤーでも、迷うときあんだよね。 当然、俺たちキャディーに意見を求めてくるわけ。 そんとき 「俺はこう思います」 と言っちゃあ、だめ。 かといって 「あの選手はこうしている」 なんてのはもっとまずいわけ。 プロはみんなプライドあっから。 そんでね、俺、すんげえいい方法を思いついたのよ。 「調子がいいときのあなただったら、こうするでしょうね」 って言うの。どう、これ。いいっしょ。

痺れました。

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キーパーソン神門氏から皆さんへのメッセージ

AIを始め世の中はすごい勢いで変化しています。

今の経験やスキルに捉われず、自分の心がグッとくる課題を探した先に良い出会いはあると思います。

物流はまだまだ課題だらけですが、だからこそ最高に面白いです。運ぶの最適化に心が動いたら是非ご応募下さい!


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こちらの記事は2025年10月31日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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