【ベンチャーキーパーソン名鑑】BizDev編 Vol.14:マツリカ 竹中 龍聖 氏
「あの会社の急成長は、なぜ実現できたのか?」その答えは、最前線で事業の課題と格闘し、成果を出し続けている「ベンチャーキーパーソン」の仕事術に隠されています。
本連載では、スタートアップやベンチャー企業が事業を伸ばす上で避けて通れない具体的な「業務の壁」を、彼ら/彼女たちがどう乗り越えてきたのかを徹底解剖。
日々の業務ですぐに役立つ実践的なノウハウ、困難な意思決定を支えた思考プロセス、そしてリアルな成功と失敗の事例、そこから得たノウハウを、ご本人たちの言葉で共有する。(掲載希望企業はこちらのフォームからご回答ください。)
彼ら/彼女たちの生きた経験は、あなた自身の課題解決のヒントとなり、スタートアップやベンチャーでの活躍、あるいはキャリアアップを加速させる具体的な「処方箋」となるはずだ。
株式会社マツリカにおける「BizDev」の魅力とは?
以下、話者は竹中さん
株式会社マツリカで新規事業開発を担当しています。
「創造性高く遊ぶように働ける環境を創る」というビジョンのもと、日々“まだ世の中にない価値”を形にする挑戦を続けています。SFA/CRMから始まったマツリカは、今まさに日本を代表するセールステックカンパニーへと進化する過渡期にあります。その変革の中心で、複数の事業を同時に企画・推進しながら、新しい市場を切り拓いていく──。未知を事業に変える瞬間に立ち会える、非常に刺激的な仕事です。
BizDevの処方箋
処方箋 その1:顧客理解
憑依に近いレベルで顧客の思考や行動を追体験し、誰よりも深く顧客を理解することを心がけています。営業も、事業開発も、マーケティングも──そのすべての起点は“顧客理解”にあるからです。書籍やSNSからの情報収集はもちろん、顧客ペルソナに近い方と実際に交流するなど、あらゆる手段を通じて顧客の世界を生きる。その積み重ねが、的確な戦略やプロダクト構想につながると信じています。
処方箋 その2:失敗の数を増やすこと
新規事業では仮説は外れてなんぼ。むしろ、どれだけ速く検証を回せるかが勝負だと考えています。1つの失敗に落ち込むのではなく、そこから学びを抽出し、次の仮説とアクションへ即座に反映する。成功体験が生まれるまで、スピードと挑戦を止めない。その繰り返しこそが、新しい価値を生み出す最短ルートだと思っています。
処方箋 その3:プロダクトの価値に徹底的にこだわること
営業やマーケティングで成長戦略を描くことも重要ですが、根本はやはり“プロダクト”にあります。顧客が「喉から手が出るほど欲しい」と思うようなプロダクトをつくること。BizDev自身が企画や仕様策定の段階から積極的に開発に踏み込み、顧客ニーズの的を射抜いた体験価値を実現することを常に意識しています。
BizDevを学べるオススメコンテンツ
オススメその1:「有識者との出会い」
SNSで流れる情報や書籍化された知見は、有識者が知識や経験をまとめた結果生まれる二次的な情報・思考であり、時に情報の鮮度が落ちていたり、その背景にある思考や“書けない本音”が見えづらいと感じています。だからこそ、自ら一次情報を取りに行くことを大切にしてきました。発信の裏側にいる有識者と直接会い、対話し、その場でしか得られない思考の熱量に触れる。そうした一次体験の積み重ねが、自分の価値観とキャリアを形づくってきた原点です。
オススメその2:「自分の中に毒を持て」
| 書籍情報 | |
|---|---|
| 著者 | 岡本 太郎 |
| 出版社 | 青春出版社 |
| 出版日 | 2017/12/9 |
| Amazonリンク | ![]() |
若い頃に抱いていた「一旗上げてやる」という気持ちは、ライフステージの変化や日々の忙しさの中でいつの間にか薄れていくことがあります。そんな時、この本は自分を再び“攻めの姿勢”に引き戻してくれる存在です。
書籍は二次的な情報と表現しましたが、もう会うことのできない故人の思考や信念に触れられる点で、特別な価値があります。情報の鮮度を超え、行動や生き方の軸を形づくる──そんなマインドセットの原点となる一冊です。
オススメその3:「東京大学 FoundXのコンテンツ」
スタートアップや新規事業開発に関する知見が、スライド形式で美しく整理されており、専門性の高さとわかりやすさを両立しています。実践的なフレームワークや思考法が数多く公開されており、BizDevや新規事業担当者にとっては“教科書”とも言える内容です。体系的でありながら現場感のある情報が多く、日々の仮説検証や戦略立案に大きなヒントを与えてくれます。
キーパーソン竹中氏から皆さんへのメッセージ
マツリカは今、毎年複数の新規事業を連続して立ち上げる“挑戦の真っ只中”にあります。
スタートアップとして成長の過渡期を迎えるこのタイミングで、スモールチームで事業を構想し、形にし、世に送り出す──そんなエキサイティングな環境がここにはあります。
「まだ見ぬ価値をこの世に残す」という想いに共鳴し、自ら手を動かし、何でもやりきる覚悟を持つ方と出会いたいです。
マツリカが描く未来は、まだ道半ば。あなたの挑戦をお待ちしています。
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こちらの記事は2025年11月10日に公開しており、
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