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なぜユナイテッドでは、若手キャピタリストが育つのか?──Day1から起業家と対峙し、組織力でバリューを出す“投資事業本部”の実態

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片木 慎也

神戸大学大学院 工学研究科(電気電子工学専攻)卒。大学在学中は体育会ハンドボール部に所属。2017年にユナイテッドへ入社後、グループ会社のアラン・プロダクツへ出向し、Webメディア「ヘアラボ」内の新規サービス企画、メーカー・広告代理店に対する法人営業・プロモーション支援に従事。2019年4月より、自社ヘアケア商材のD2C事業にて、各種データ設計・分析、CS業務など進捗管理からユーザー対応まで一気通貫で担当。2020年2月より投資事業に従事。C向けB向け問わず、幅広い業界に興味あり。

清水石 貴子

学習院大学 経済学部卒。大学在学時はフットサル部に所属する他、書道での師範免許取得や海外11都市を訪ねるなど様々な分野で活動。2020年にユナイテッド入社後、アドテクノロジ-事業部での新規営業やDXプラットフォーム事業での自社メディア立ち上げ・ウェビナーの企画/運営を経験。その後コンサルタントとして、他社の全社変革に向けた新規ビジネスの評価、組織改革、営業戦略の立上げに向けたご支援に従事。2021年4月より投資事業に従事。飲食業界のDX、ライフスタイル関連サービス、スマートホームなどの投資を手掛けており、その他VR領域のToCサービスやToBバーティカルSaaS、Gov Techなど幅広い領域を担当。

八重樫 郁哉

立教大学 社会学部卒。大学在学中より複数のスタートアップ・ベンチャー企業でマーケティング業務に従事。2017年よりMatcher株式会社の一号社員として入社。マーケティング・セールス等、ビジネスサイド全般を担当。2020年9月より独立系VCに入社。大手企業のイノベーション戦略策定や新規事業開発支援、地方自治体のイノベーションエコシステム形成支援等に従事。2022年5月より、ユナイテッドに入社し、投資事業本部に配属。

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日本は海外と比較して、ベンチャービジネスが活発ではないとされてきたが、ここ10年、概ね右肩上がりでベンチャー企業の資金調達額は増加している。その一方で、キャピタリストの絶対数が不足していることはこれまで何度もFastGrowで発信し続けてきた。

その背景には、キャピタリストという職種に求められる要件の高さがある。ソーシングから投資の実行、サポート、財務・リーガル・資本政策・事業計画と、やるべきことが山ほどあるため、未経験からのキャピタリスト育成は困難を極める。

しかし、そんな困難などどこ吹く風か、中途・新卒を問わず若手キャピタリストの育成に乗り出している企業が存在するのだ。その名は、ユナイテッド。

先の取材でその独自性ある投資スタイルが紐解かれた同社は、育成においてもそのユニークさを遺憾無く発揮している。

全10回にわたり、ユナイテッドの投資事例から紐解く同社の“投資家としてのユニークネス”や、各コア事業で活躍するメンバー紹介を通じた“人材の豊富さ”をお伝えする本連載。新卒からキャピタリストとしてのキャリアをスタートしたメンバーに密着した前回に引き続き、今回はさらに3名の若手キャピタリストを招待。未経験でキャピタリストとなった片木 慎也氏、清水石 貴子氏、八重樫 郁哉氏の鼎談から、ユナイテッドの知られざる育成手法を明らかにしていく。

  • TEXT BY MISATO HAYASAKA
  • PHOTO BY SHINICHIRO FUJITA
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Day1から起業家の元へ。
若手活躍の秘密は個々人に最適化された育成風土にあり

ユナイテッドには、“新卒からでもキャピタリストになれるキャリア”が存在している。前回の取材で取り上げた、谷口 実玖氏がそうだ。谷口氏の奮闘と起業家支援の模様をお送りしたが、具体的な若手キャピタリストの人材育成方法については本記事に譲る形となっていた。

そこで早速だが、同社の人材育成がどのように行われているのか、具体的なエピソードを基に紐解いていきたい。

最初に口を開いたのは清水石 貴子氏と片木 慎也氏の新卒入社組だ。清水石氏は2020年に新卒入社後、法人向け営業、マーケティング、戦略コンサルティングと3度の異動を経験し、2021年にキャピタリストへの転身を果たした。

一方の片木氏も2017年に新卒入社後、WEBメディア・サービスなどを手がけるグループ会社へ出向。そこで法人営業やプロモーション支援、データ分析やCS業務など幅広く経験した後、2020年から投資事業本部に配属された。

投資事業本部に配属されるまで、キャピタリストとは縁も所縁もない両氏のDay1とはいかなるものだったのか。

清水石配属初日から、投資先候補の新規面談に同席させてもらいました。右も左も分からず、面談中は何も話せませんでしたね(笑)。

毎回、面談が終わると上司から「今の企業どう思う?」と意見を求められ、自分なりの見解を述べていました。そこで上司からフィードバックをもらう度に、「こういう視点が大事なんだな」「上司は投資先のここをよく見ているんだな」とポイントを掴み、キャピタリストとしての業務の解像度を上げていきました。

片木僕の場合は投資先候補の分析業務からスタートしました。投資を検討している案件情報を分析・整理して、投資検討のための社内会議でチームに共有するといったものです。

僕も清水石と同じく、その社内会議に何度も参加していくうちに、投資先を決めるポイントが徐々に掴めるようになっていきました。

2人とも投資事業本部以外の部署で経験を重ね、ビジネスパーソンとしてのベーススキルこそ身につけていたとはいえ、投資に関しては全くの未経験。やはりまずは“現場を知る”ことからスタートしたという。しかし、それは“過保護”というわけではない。

Day1から投資先候補との面談に同席してコメントを求められたり、自身の分析結果を投資検討の会議の場で発表したりと、インプットの後にはすぐにアウトプットする機会が設けられていたのだ。

清水石とはいえ、現場業務と並行して座学による研修も行っていました。期間は2ヶ月ほどでしたが、ボリューム満点でしたね(笑)。キャピタリストとして業務を遂行するための投資・ファイナンスの知識や、スタートアップ業界の歴史やトレンドなどを網羅的に学んでいきました。

ユナイテッド流 キャピタリスト育成の流儀 その1

「Day1から現場でアウトプット、座学では網羅的にインプット」の高速回転で独り立ちすべし

さて、次は中途入社にてユナイテッドの投資事業本部に参画した八重樫氏にスポットを当てていきたい。八重樫氏は学生時代からスタートアップで就業経験を積み、2017年には就活のOB訪問を支援するサービス・Matcherの1号社員として同社の創業期の成長を支えた。

その後2020年からは独立系VCにて、キャピタリストではなくインキュベーターとして活躍。大手企業のアクセラレータープログラムの運営企画や、自治体向けのイノベーションエコシステムの企画・推進などに従事する。そこから2022年にユナイテッドの投資事業本部にジョインした格好だ。

まだ投資経験こそないものの、既にVC・スタートアップ界隈に身を置き、0→1フェーズの事業立ち上げも経験している八重樫氏。そんな同氏のDay1は、“速攻ソーシング(投資対象を探す)”だったという。

八重樫投資検討する上では財務分析が必要なので、研修初日は基礎的なExcelスキルの講義がありました。

なので「時間をかけて着実にスキルを積み上げていく研修方針なのかな」と思っていました。ただそこで、「いつから僕も投資検討できますか?」と質問すると、「今すぐにでもいいよ」という返答があり、驚きました(笑)。

その言葉を受け、僕の場合はDay1から速攻ソーシング(投資対象を探す)に入った、という感じでしたね。

ユナイテッド流 キャピタリスト育成の流儀 その2

Day1からでもソーシングに取り掛かるべし

清水石氏、片木氏のように投資やスタートアップとの関わりを持っていなかった人材でも、現場でのアウトプットと座学によるインプットを高速で回していくことにより、2ヶ月で独り立ちを目指す体制がある。

そして八重樫氏のように、既にキャピタリストとしての素養を持ち合わせている人間に対しては、Day1からソーシングを任せる。このように、個々の習熟度に合わせて最適化された育成環境がここユナイテッドには用意されているのだ。

前回の取材で、谷口氏が新卒入社1年目から投資先企業に対して確かなバリューを発揮できた背景には、このようなオンボーディング制度が隠されていたのである。

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キャピタリストはチームプレイ。
だから未経験でもバリューが出せる

前章にて、ユナイテッドのDay1からのオンボーディング手法が明らかになった。とはいえ、「若手・未経験でキャピタリストになんてなれるのか」と未だ疑問を拭えない読者も多いだろう。

それもそのはず。キャピタリストとは、起業家と同じ目線で、いや、場合によってはそれ以上に高い目線で冷静に事業を見つめ、起業家と投資先企業の成長を加速させる支援をし続ける仕事だ。必要なスキルの具体を挙げれば、分析力、営業力、提案力、資料作成能力などなど......まさに“ビジネスの総合格闘技”と呼ばれるほど求められる素養は多い。

実際のところ、清水石氏も異動の話がでた時は不安を隠せなかったという。

清水石ある日、定期的に開催される上司とのキャリア面談で、「希望する異動先はあるか?」と聞かれたんです。やってみないと向き不向きは分からないというスタンスなので、ひとまず興味のあるグループ会社の名前を挙げていきました。すると、突然上司から「投資に関わる仕事はどうか?」という、驚きのコメントが返ってきたんです(笑)。

自分が投資事業本部で働くなんて考えてもみなくて。業務内容もよく分からないし、投資に関する知識も経験もない私が、起業家さんの何を支援できるんだろう、企業の何を評価できるんだろうと率直に思いましたね。

これまで、3度の社内異動を経験し、「とにかくやってみる」をモットーに仕事に取り組んでいた清水石。そんな彼女であっても、キャピタリストとなると土地勘がまったく分からず、躊躇してしまうのは無理もないことだろう。

しかし、この話には続きがある。彼女はキャピタリストという職種に対して、“ある重大な勘違い”をしていたのだ。

清水石キャピタリストという職業に求められる要件の高さはもちろんですが、キャピタリスト=個人プレーという印象が強かったんです。個人としての実績が重要な仕事に見えましたし、チームプレーが好きな自分には向いていないような気すらもしました。

そんな疑問を率直に上司にぶつけてみたところ、返ってきた言葉は「ユナイテッドの投資事業本部はチームで支援する体制を構築している」でした。驚きを隠せないまま話を聞き進めていくうちに、ぼんやりとしていた業務内容がはっきりと理解できるようになり、好奇心旺盛な性格も影響して、「挑戦してみたい!」という想いを抑えきれなくなったんです。

初めはいささかの不安を抱えつつも、“チームプレイでの支援”に魅力を感じ、清水石氏は果敢にも挑戦するという道を選んだ。その決断を、今はどのように感じているのだろうか。

清水石心底、挑戦してよかったなって思っています。何もできないところからのスタートで、正直、失敗の数は多かったです。それでも、自分が意思を持って決断し、挑戦してきたからこそ、今に繋がる糧となっていると感じます。

言ってしまえば、何もできないからこそ、怖いものはない感覚なんですよね。ユナイテッドが新卒を長年採用し続けていることから分かるように、若手の成長をサポートする体制は整っていますし、それはつまり、若手の失敗を許容する文化があるとも言えるので。

ですので、私が今回キャピタリストに挑戦できたのは、ユナイテッドのこれまでの人材育成の歴史があるからこそだと思っています。

ユナイテッド流 キャピタリスト育成の流儀 その3

若手の才能が花開く場所を見極めるべし

清水石氏のように、“新しい挑戦が好き”というパーソナリティを持った人材であれば、キャピタリストという選択肢もあるということが示された興味深いエピソードだ。

企業側は若手の才能が花開く場所を見極め、開花させる。そしてその中でたとえ失敗したとしても、再び立ち上がり挑戦を続けられる環境を提供する。未経験キャピタリストの育成には、企業側も並々ならぬ情熱が必要不可欠ということがお分かりいただけるのではないだろうか。

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キャピタリストはビジネスパーソンの極地か?
ビジネス戦闘力と社会貢献性も同時に追い求めるキャリア

前章では、未経験者としての不安がありながらもキャピタリストの道へと進んだ清水石氏のエピソードを訊いた。続いては、片木氏と八重樫氏のストーリーに移ろう。

両氏は清水石氏とは違い、“自らの意思で”投資事業本部を希望している。2人はなぜ、キャピタリストの道を志したのだろうか?

片木出向していたグループ会社での出向期間が終わり、次のキャリアはどうしようかと模索していました。出向先では、法人営業やプロモーション支援、データ分析やCS業務など幅広い経験ができたものの、自分としては、「もっと経営に関わっていけるような力を身につけたい」という思いがありました。

また、元々起業家へのリスペクトがあり、多くのスタートアップが社会的意義の高い事業を展開している点も、惹かれるものがありました。そんな自分自身の価値観や、今後のビジネスパーソンとして必要なスキルを棚卸しした結果、“キャピタリスト”という選択肢が浮かび上がってきたんです。

ビジネスパーソンとして十分に活躍できる素養は身につけたものの、より経営に近い仕事がしたい。しかし、そのためのスキルも経験もその時の自分にはない。一方で心の奥底から沸々と湧き上がる起業家への羨望とも呼べる感情。様々な想いが交錯する、そんなキャリアの転換点で出会ったのが、キャピタリストという職種だった。

一方の八重樫氏は、前職で独立系VCに身をおいていた。また、先述の通り、学生時代にはスタートアップの1号社員として、事業の立ち上げに奔走。清水石氏や片木氏と比べ、スタートアップ界隈に明るい八重樫氏だが、なぜ前職ではVCに興味を持ったのだろうか。それは、「大企業・自治体などの大規模なアセットを活用できれば、さらにスタートアップのスケールアップに貢献できるのではないか」という同氏の強い想いがあったのだという。

八重樫Matcherに勤めていた際、大企業と事業提携する機会があり、そのアセットを活用することで事業が急激に飛躍する経験をしたんです。

その経験から『Matcher』だけに関わらず、さらにダイナミックなスケールで、日本のスタートアップの成長を加速させるような仕事がしたい」という感情が芽生えました。

そして、中長期でそのような取り組みに伴走できるVCという職業に興味を持つようになったんです。

前職の独立系VCにおいては、『Matcher』立ち上げの経験を活かしたイノベーション戦略策定や、新規事業開発支援などに従事。しかし、そこでは投資業務にまでは関与していなかったという八重樫氏。なぜ、そこからキャピタリストへのキャリアチェンジを志したのだろう?

八重樫これまでの経験から、キャピタリストこそ僕の“介在価値”が最も高くなる職種ではないかと感じるようになったんです。

自分自身がスタートアップ側の立場でシード・アーリーフェーズを経験したからこそ、これからそこに挑む起業家やメンバーの気持ちを痛いほど感じ取ることができるなと。

というのも、これまでの事業経験から、「こういうキャピタリストがいたらいいな」という人物像が自分の中に明確に出来上がっていったんです。それは、泥臭い支援にも積極的に取り組んでいくキャピタリストのイメージです。ユナイテッドの採用面談ではひたすらこの想いをぶつけ、その意思を汲んでもらったというわけです。

片木氏は経営サイドへのスキルアップと社会貢献のため。八重樫氏は、過去の経験を鑑みて自身の介在価値が最大になる場所を求めてと、起点は異なるものの、自ら希望してキャピタリストへ転身していった。そこから実際にキャピタリストを経験した今、何を思うのだろうか?

片木日々、起業家や社内の経験あるメンバーと一緒に仕事を重ねることで、確実に自分のスキルアップに繋がっている実感が得られています。そして、それ以上に社会的意義を感じながら仕事に取り組めていますね。

スタートアップは社会課題を解決したり、世の中を善くしようとする企業ばかりです。そして、そこで働く人々の熱量たるや、凄まじいものがあります。その熱量に触れ自分自身もモチベートされますし、スタートアップを応援することで間接的に社会課題を解決していくことにも繋がる。非常にやりがいを感じています。

八重樫ユナイテッドは事業会社として多くの事業を展開してきた経験を持っています。だからこそ、起業家にもたらす貢献度合いが大きいと感じています。

事業戦略の支援も大事ですが、シード・アーリーフェーズではやはり“実行”の部分をいかにサポートできるかが肝になってくる。ユナイテッドなら事業会社としての知見・ノウハウや、グループ会社のアセットを存分に活かしながら実行部分を支えていけることにやりがいを感じます。

キャピタリストとは、よく“起業家の背後にいる起業家”と称されることが多い。日々、生きるか死ぬか。こうした勝負の世界で戦う起業家を支えるには、それ相応の覚悟と実力を持ってなお、起業家から信頼される必要があるからだ。

であるからこそ、キャピタリストは見返りとして得られるものが大きいと言える。ビジネスパーソンとしての確かな成長実感を感じつつ、社会をより善いものに変えていく“手触り感”も得られる。未経験でキャピタリストとなった3名は、すっかりこの仕事の魅力に取り憑かれてしまっているのだ。

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“好き”と“興味”を支援のエネルギーに変える自由な投資方針

さて、ここまでユナイテッドの育成手法や未経験からキャピタリストの道を歩む3人の軌跡を辿ってきた。自身の成長に向き合いながら、キャピタリストとして、確かなやりがいを感じている様子が見てとれたのではないだろうか。

とはいえ、キャピタリストは下積み期間が長く、「実際に投資の意思決定に関われるまで10年近くかかる」というイメージが強い。また、ファンドによっては注力する投資領域が明確に定められており、なかなか“心から投資したい”と思える領域にどっぷり浸かることは難しいとも言える。

しかし、ここでもどうやらユナイテッドのユニークさが光るようだ。それは、キャピタリスト個々人の興味関心に合わせて自由に投資ができるという、裁量の広さだ。

清水石もちろん、ある程度の経験は必要ですが、ユナイテッドでは投資先候補のスタートアップが属するステージも、事業領域も、自分で選んで投資実行の提案をすることができます。私の場合、アイドルオタクだったこともあり、“推し活”に興味がありまして(笑)。私のような属性の人が集まるプラットフォームとして注目を集める、クリエイターエコノミー領域のスタートアップに注目しています。

対して、自身の興味関心だけではなく、客観的な要素で投資領域を選ぶことも当然あります。例えば、レガシー産業であるほどDXの余地が残されていることは心得ていますので、最近では不動産テックへの興味も強いです。実際に、現在は空き家の管理や不動産所有者のための家族信託組成支援を行うL&Fというスタートアップへ出資し、主担当として、日々ハンズオン支援に取り組んでいます。

片木僕は業界や領域を問わず、人の心身の成長をサポートしたり、選択肢や可能性を広げてくれるプロダクトやサービスに関心があります。現在はメンタルヘルスケアによって人のパフォーマンスをサポートしているFlintというスタートアップのご支援をしています。

八重樫僕はヘルスケア関連や、人口動態的に絶対に必要となってくる事業に興味があります。現在ご支援しているキッチハイクは、関係人口を可視化・育成する自治体専用システム『つながるDX』を展開しており、まさに自分の興味領域にある企業ですね。

ユナイテッド流 キャピタリスト育成の流儀 その4

“好き”と“興味”を支援のエネルギーに変えるべし

ここではコンパクトにまとめているが、みな各自が投資先の事業内容と、それがどれだけ社会的意義があることなのかをたっぷりと紹介してくれた。その話ぶりは、まるでピッチコンテストに登場する起業家のようで、その熱量と当事者意識に、取材陣は目を見張った。

ユナイテッドのキャピタリストは、自分が興味のある領域を調べ尽くし、投資したい企業を定め、自らの責任の下で投資実行ができる。「心から応援したい」と感じる企業の支援に取り組むキャピタリストは、こんなにも輝くのかと思わずにはいられない。

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強みは“スタートアップ支援包囲網”にあり。
大規模なアセットをフル活用して起業家支援に挑むべし

徐々に、ユナイテッドにおける若手キャピタリストの権限や投資スタンスのユニークさが掴めてきたのではないだろうか。しかし、まだ語りきれていない、同社のキャピタリストの最大の魅力とも言える特徴が残されている。それが、大規模なアセットをフルに活用して起業家支援に挑むことができるということだ。

シリーズ第1回では、ユナイテッドが、ファンドの制約に縛られがちな独立系VC、本社事業とのシナジーを目的とすることが多いCVC、そのどちらにもくくれない、独自のスタンスを貫いている点を取り上げたことは記憶に新しい。

それでいて、20年以上に及ぶ豊富な事業・投資経験から得た事業成長のノウハウや知見を余すことなく提供する。加えて、ユナイテッドが持つグループ会社のアセットも積極的に活用する。まさに“スタートアップ支援包囲網”とも呼べる支援体制が、同社の強みなのである。

ユナイテッドの若手キャピタリストたちが、キャピタリスト経験がなくとも早期に投資先企業に価値を発揮できる理由の一つに、これらの大規模なアセットをフルに活用できるという点が挙げられる。実際に、これまでの投資先支援においてユナイテッドのアセットが活きたエピソードについて、話をうかがった。

清水石ある投資先企業が、新規プロモーション施策としてLPを作って広告を出すことになったのですが、ターゲットとするユーザーのインサイトを捉えきれておらず困ってらっしゃいました。

そこで、ユナイテッドのグループ会社に懸賞・プレゼントサイト『ドリームメール』を運営しているトレイス(株)があったので、広告訴求において連携を依頼することにしたんです。

すると、その『ドリームメール』のユーザーは、まさに今回の広告ターゲットと合致。デジタルマーケティングを推進した結果、想定以上のリード顧客を得ることができました。グループのサービスをフル活用して投資先企業のターゲットにドンピシャな施策を打てるのは、やはりユナイテッドならではの強みだと感じます。

ユナイテッド流 キャピタリスト育成の流儀 その5

大規模なアセットをフル活用して起業家支援に挑むべし

デジタルマーケティング領域に深い造詣を有し、複数のグループ会社の助けをすぐに借りられるユナイテッドだからこそ成し得る技である。これらのことから、八重樫氏はキャピタリストとして大事なことは“個人の力”ではなく、“チームプレイ”であると身を持って体感したのである。

八重樫ユナイテッドでは、「バリューは必ずしも1人の手で生み出す必要はない」というカルチャーがあります。社内のコンサル部隊と一緒になって課題解決していったり、清水石が挙げたようなグループ会社との連携、更に社外の専門家とのネットワークを活用したりと、チームでバリューを生み出すことを奨励しています。ユナイテッドでは、起業家を支援するためのアセットが社内外に豊富にあるため、自分の力だけでどうにかしようとする必要はないんです。

八重樫キャピタリストは何よりも、“役に立ちたいというスタンス”や“人間関係の構築”が大事だということを、ユナイテッドの投資事業本部で学ぶことができましたね。

ユナイテッド流 キャピタリスト育成の流儀 その6

バリューはチームで生み出すべし

自分の知見やスキルだけで勝負していては、そこには必ず限界が訪れるもの。ユナイテッドが保有する知見、グループ会社、社内のコンサルチーム、社外の専門家といった多様なリソースを借りて、“知見のレバレッジ”をかけることで、起業家支援の可能性は無限に広がっていく。

そして、いつしかそれらが確かな実力として自分の血肉へと変わり、キャピタリストとして、いやビジネスパーソンとしても、更なる高みを目指すことができるのだ。

ゆえに、若手のキャピタリストは投資先への情熱はもちろんのこと、様々な関係者を巻き込む調整力など、知見やスキル以外の部分も重要となる。それらの重要性をユナイテッドは理解し、日々の若手キャピタリストへのフィードバックに反映させているという。

片木キャピタリストとして仕事をする中で、起業家との付き合い方を上司から強く指摘されたことが何度もありました。というのも、起業家との投資面談においては、残念ながら投資見送りとなってしまうケースは少なからず存在します。

しかし、そのような場面でも“起業家の事業や戦略を否定するような言い方は絶対しない”、”どこが改善されれば投資ができそうかを伝える”、“事業がさらに良くなるにためにはどうすればいいかを一緒に考える”といったように、投資家として真摯な立ち振る舞いが求められるんです。

この観点で上司から「起業家の方に、面談して良かったなと思ってもらえるよう、毎回の面談が自身の営業だと思って臨みなさい」とアドバイスをもらいました。

この仕事を成し遂げるには、人との向き合い方や誠実さが求められるんだなと感じます。キャピタリストはロジカルでドライという印象があるかもしれないですが、“人格含めてしっかりとした人でいよう”というのを大事にしている企業です。

ここで「そういえば」と、清水石氏があるエピソードをシェアしてくれた。

清水石とある起業家さんから、「ユナイテッド(の投資チームのみなさん)には温かみがある」と言われたことがあります。「人間味があって、ロジックで詰めてこないところがいいです」と。

キャピタリストとしてどうあるべきか。その前に、人としてどうあるべきか。ユナイテッドの育成体制の根底にある価値観が垣間見れた。そしてそれは、同社のパーパスにも明文化されており、社会の善進を加速する“意思ある人”になって欲しいという願いが込められているのだ。

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「明確な目標はまだない。でも、成長はしたい」。
そんな人にも門戸は開かれている

ここまで、ユナイテッドの育成手法を軸にしながら、未経験からキャピタリストとして活躍している3名のリアルな声を届けてきた。最後は、未来の話で締めくくろう。これからはどんなキャピタリストになりたいと考えるのか?3名の今後の“WILL”についても尋ねた。

八重樫起業家から、病める時も、健やかなる時も頼ってもらえる存在でありたいなと思っています。会社経営は、言葉では言い尽くせないほどの苦労があるに違いありません。起業家が本当にきついなと感じている時にこそ、声をかけてもらえる人でありたいですね。心の支えでもあり、事業をより善い方向に進めるための実行者でもある、そんなキャピタリストになりたいです。

片木起業家がやりたいことを全力で支援することはもちろん、メンタルサポートもしていきたいですね。さらに、もし何らかの事情で起業家が誤った方向に進みそうな時は、「それは間違っているのではないか」とはっきり言えるキャピタリストでありたいです。それによって、事業を善い方向に軌道修正させるきっかけになるかもしれないので。今後も、起業家と強固な信頼関係を築けるようになっていきたいです。

清水石私は、起業家にとっての“仲間”でありたいです。清水石という人間を受け入れてもらって、「あなたがいたから事業がうまくいった」と言ってもらえるくらい、近い関係で支援ができたらいいと思いますね。もはや、「うちの社員だよ」と思っていただけるくらいになりたいです。

若きキャピタリストの口から放たれる真っ直ぐな言葉。これらがすべて本心であることは、3人の瞳の輝きが強く物語っていた。ベクトルはすべて、起業家・支援先の企業へと向いている。

そんなユナイテッドでは、中途はもちろんのこと、新卒でもキャピタリストになれるキャリアパスが用意されている。経験や知識の浅い若手であっても、熱い想いや昂る“好き”を原動力に、キャリアのステップアップができる。キャピタリストとはそんな職業であることが理解できたが、一体どんな人物こそユナイテッドのキャピタリストとして、その門戸を叩いてみるべきなのだろうか?

清水石「このままじゃ日本がダメだ」と思っている人ですかね(笑)。その危機感を原動力に、日本の社会を善進させようといった気概がある人にきてほしいです。そしてもちろん、新しいものへの探究心が強い人も向いているかと思います。

八重樫人の役に立つことが嬉しくて、世の中が善くなっていくことにワクワクできる人。ユナイテッドの投資事業本部は、そんな人が輝ける環境だと思います。

片木やりたいことが決まっていない人こそ、キャピタリストはいいキャリアの選択肢だと思います。まだ自分のキャリアの軸が定まっていないけれど、何かに対して頑張りたい人にはもってこいです。起業家の支援活動を通じて、誰かの夢を叶えていく中で、自分の軸が見えてくるかもしれません。

「好奇心がある」、「日本を善くしたい」、「ワクワクしたい」というマインドを持った読者は、“キャピタリスト”という道を、キャリアのポートフォリオに加えることを検討してもいいのかもしれない。

キャピタリストは、イノベーションの最前線でしのぎを削る優秀な起業家と背中合わせで仕事をしていくため、時には、自分の背丈に見合わないほどの難題にぶつかる機会があるだろう。

しかし、ユナイテッドには歴史ある事業ノウハウと、若手の育成に拘り抜いた育成制度、そして自由度の高い挑戦の機会が用意されている。ここで様々なステークホルダーに揉まれ、挑戦を繰り返していけば、ビジネスパーソンとしての成長サイクルは何倍にも早められるだろう。

「キャピタリストは、誰でも簡単になれる仕事ではない。生きるか死ぬかで取り組んでいる起業家に対峙して、どうやってバリューを出すのかを考える仕事。難しさももちろん感じる」これは八重樫氏が取材中特に強調して語っていた言葉だ。

決して、ハードルが低い仕事だと伝えるつもりはない。しかしながら、未来を創る、社会を善くする尊い仕事の一つなのだ。将来事業家になりたい人、起業したい人、ビジネス戦闘力を上げたいという人は、ぜひ挑戦を考えてみてはいかがだろうか。

連載4記事目となる次回は、これまで紹介してきたアーリーステージの投資事例のみならず、レイターステージにおいても投資実績を持つユナイテッドの投資レパートリーの豊富さに着目していく。

そこで登場するのは、ユナイテッド代表取締役社長でありながら、投資事業本部の管掌役員も務める早川 与規氏。

同氏が、キャピタリストとしての知見だけでなく、ユナイテッドの経営で培われた経験や、独自のネットワークを駆使する姿をお届けしよう。乞うご期待。

こちらの記事は2022年11月30日に公開しており、
記載されている情報が現在と異なる場合がございます。

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スタートアップ人事/広報を経て、フリーランスライターへ。ビジネス系のインタビュー記事や複数企業の採用広報業務に携わる。原稿に対する感想として多いのは、「文章があったかい」。インタビュイーの心の奥底にある情熱、やさしさを丁寧に表現することを心がけている。旅人の一面もあり、沖縄・タイ・スペインなど国内外を転々とする生活を送る。

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藤田 慎一郎

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