連載事業家の条件

「有料ユーザーの95%が最高額プラン」
toCプロダクトの魔力とは?愛猫家の熱狂を生んだ、元研究者/元リクPdM起業家の思考と行動

インタビュイー
伊豫 愉芸子

東京海洋大学大学院博士前期課程修了。東京大学大気海洋研究所 佐藤克文教授のもと、ペンギンやオオミズナギドリに小型センサーをつけ行動生態を調査するバイオロギング研究に従事。大学院修了後、株式会社リクルートに新卒入社し、インターネットサービスの企画やプロダクトの設計、新規事業開発を担当。2018年2月22日の猫の日に、株式会社RABOを創業。猫様と20年以上一緒におり、ショートヘアソマリ♂のブリ丸とベンガル♂のおでんと暮らしている。一般社団法人日本ペット技能検定協会認定キャットケアスペシャリスト/キャットシッター資格所有。

手嶋 浩己

1976年生まれ。1999年一橋大学商学部卒業後、博報堂に入社し、マーケティングプランニング、ブランドコンサルティング業務等6年間勤務。2006年インタースパイア(現ユナイテッド)入社、取締役に就任。その後、2度の経営統合を行い、2012年ユナイテッド取締役に就任、2018年退任。在任中は多数の新規事業の立ち上げや、メルカリ等へのベンチャー投資、複数社のM&Aの実行等で貢献。2013年-2017年メルカリ社外取締役。2018年、XTech Venturesを共同創業し、現在は代表パートナー。2019年には株式会社LayerXの取締役にも就任。

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世界を変える事業家の条件とは何だろうか──。

この問いの答えを探す連載「事業家の条件」。数々の急成長スタートアップに投資してきたXTech Ventures代表パートナー・手嶋浩己氏が、注目する事業家たちをゲストに招き、投資家の目を通して「イノベーションを生み出せる事業家の条件」をあぶり出す。

今回のテーマは、ユーザーのインサイトを捉え、提供すべき価値を明確にした「核心を突いたプロダクト」。ゲストに招いたのは、猫の生活をテクノロジーで見守るIoTプロダクト『Catlog(キャトログ)』を開発するRABO代表取締役の伊豫愉芸子(いよゆきこ)氏だ。

同氏は20年以上にわたる愛猫家で、2018年2月22日の「猫の日」にRABOを立ち上げた。役員には伊豫氏の愛猫でありCCO(Chief Cat Officer)ブリ丸氏が名を連ね、資金調達のプレスリリースでは投資家の顔が“猫化”するなど、遊び心あふれるスタートアップという印象を抱く人もいるだろう。そんな同社のプロダクト開発を、手嶋氏は「理想的なトライ・アンド・エラー」と評する。伊豫氏の姿から、起業家がプロダクトに向き合う上で重要な指針に迫る。

  • TEXT BY RIKA FUJIWARA
  • PHOTO BY SHINICHIRO FUJITA
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ユニークなだけではない。ユーザーのインサイトと市場成長の可能性を捉える

RABOが開発する首輪型ウェアラブルデバイス『Catlog』は、「猫の首輪」と侮れないプロダクトだ。無料で使用できるプランもある中、ほとんどのユーザーが有料プランを利用し、かつその約95%が最上位の最上位の“猫バカプラン”に加入しており、愛猫家たちの心を鷲掴みにしているのだ。さらに同社は世界展開も見据えている。今は、日本はもちろん、北米やアジアなど世界で猫人気が爆発。日本では、2017年に猫の飼育頭数が犬を超え、米国では、日本人の人口とほぼ同じ1億匹もの猫が飼われているという。猫の行動は万国共通のため、ローカライズもしやすいのだという。

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こちらの記事は2021年06月07日に公開しており、
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執筆

藤原 梨香

ライター・編集者。FM長野、テレビユー福島のアナウンサー兼報道記者として500以上の現場を取材。その後、スタートアップ企業へ転職し、100社以上の情報発信やPR活動に尽力する。2019年10月に独立。ビジネスや経済・産業分野に特化したビジネスタレントとしても活動をしている。

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藤田 慎一郎

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