「自然を再現する技術で、海を守る」TNFDを見据えネイチャーポジティブを事業に変えるイノカの挑戦
「ネイチャーポジティブ」日本語では「自然再興」と訳されるこのキーワードは、気候変動対策の文脈で語られる「カーボンニュートラル」と並び、企業の持続可能性を測る新たな軸として台頭してきた。単に自然環境への負荷を減らすのではなく、自然に対してポジティブな影響を与えるという趣旨だ。 こうした潮流の中、自然資本との向き合い方が企業にも問われるようになりつつある。TCFDに続き、TNFD(自然関連財務情報開示)のフレームワークも整備が進むなど、ルール形成も加速。日本企業の中でも、自然との関係を事業機会として捉え直す動きが始まっている。 その最前線で事業を展開しているのがイノカだ。サンゴ礁や干潟といった海洋の自然環境を、都市のラボ内で再現する「環境移送技術」を武器に、企業の環境評価や製品開発を支援。科学的データを起点に、海洋資源の保全と利活用を両立させる独自のビジネスモデルを展開している。 自然を“守る”だけでなく、“活かす”ことで産業を生み出す。「収益につながるサステナビリティ」を掲げる同社のCOO・竹内四季氏に、ネイチャーポジティブの本質と事業としての可能性について話を聞いた。…